「社会福祉士の資格をとって、長く働ける仕事をしたい」
「受験資格がややこしくて、自分があてはまるのか不安」
常に変わり続ける社会のなかで、福祉系資格をとりたいと考えている人が増えています。なかでも社会福祉士は、福祉系資格のトップ資格で、本気でチャレンジするにはどうしたら良いか、具体的に検討している人が社会人にも少なくありません。
社会福祉士になるには、国家試験に合格する必要があります。この国家試験をうけるためには、受験要件を満たしている必要があります。
受験資格は、年齢制限や有効期限はなく、社会人が目指すには相談実務に就くことと養成施設に通うことで取得できます。学歴や職歴により、さまざまなルートがあるので、詳しく解説します。
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社会福祉士の受験資格取得は?最短で4年!

社会福祉士の受験資格を取得するためには、一般大学を卒業していて、介護と関連のない職種についている社会人の場合、最短でも一般養成施設課程をクリアするのに1年以上かかります。受験ルートをみてみましょう。
社会福祉士の受験資格は全部で12ルートある
社会福祉士の国家試験を受けるための要件を解説します。ここでは、社会福祉士及び介護福祉士法をもとに12ルートを紹介します。
社会福祉士及び介護福祉士法では、第7条で社会福祉士試験について定められており、各号のいずれかに該当する者でなければ、受けることができないとしています。第7条で定められている号順に記載します。
第1号・福祉系大学(4年制)+指定科目の履修
第2号・福祉系大学など(4年制)+基礎科目の履修+短期養成施設6ヵ月以上
第3号・一般大学など(4年制)+一般養成施設に1年以上
第4号・福祉系短期大学など(3年制)+指定科目の履修+相談援助実務1年
第5号・福祉短期系大学など(3年制)+基礎科目の履修+相談援助実務1年+短期養成施設6ヵ月以上
第6号・一般短期大学など(3年制)+相談援助実務1年+一般養成施設に1年以上
第7号・福祉系短期大学など(2年制)+指定科目の履修+相談援助実務2年
第8号・福祉短期系大学など(2年制)+基礎科目の履修+相談援助実務2年+短期養成施設6ヵ月以上
第9号・社会福祉主事養成機関+相談援助実務2年+短期養成施設6ヵ月以上
第10号・一般短期系大学など(2年制)+相談援助実務2年+一般養成施設に1年以上
第11号・相談援助実務4年以上+一般養成施設に1年以上
第12号・児童福祉司、身体・知的・障害者福祉司、査察指導員、老人福祉指導主事の実務4年+短期養成施設6ヵ月以上
上記のいずれかに該当する人は、受験資格があるとのことです。福祉関連施設での経験があっても、上記に該当するものであるとは限りません。実務経験対象になるか事前に確認しましょう。社会福祉士試験センターのHPからも確認できます。
[社会福祉士国家試験]よくあるご質問:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター (sssc.or.jp)
参考(社会福祉振興・試験センターHP内『受験資格(資格取得ルート図)』)

なお、実務経験について正職員・アルバイト・パートなどの雇用形態については、要件に問われません。ただし、勤務時間数が常勤に近いことが条件です。正職員以外の勤務形態の場合には、勤務先で確認する必要があります。
社会福祉士の受験資格の他、どのような人が向いているかを知りたい場合はこちらの記事も合わせてご覧ください。
社会福祉士になるには?福祉のプロを目指す!受験資格・実務経験・給料を解説! | 資格Hacks (shikakuhacks.com)
履修+実務経験は必須!実務経験なしなら、まずは実務を!
社会福祉士の受験資格を得るには、4年制大学を卒業していない場合には、実務経験が必要になります。
福祉系大学で指定科目を履修済みの場合には、すぐに社会福祉士試験を受けることができます。対して、指定科目を履修していない一般の4年制大学卒業者は、実務経験は不要ですが、一般養成施設に1年以上通う必要があります。
相談援助の実務に就くことが受験要件に含まれる場合、次のような職業につくことが求められます。
このような就職先が候補となります。施設での職務内容などの詳細は、こちらの公式情報を参照してください。
[社会福祉士国家試験]受験資格:相談援助業務(実務経験):公益財団法人 社会福祉振興・試験センター (sssc.or.jp)
社会福祉士の受験資格はいつまで?実は期限はありません!

社会福祉士の受験資格に、年齢制限や有効期間は特にありません。詳しくみてみましょう。
社会福祉士の受験資格に有効期限はある?
一度取得した、社会福祉士の受験資格には有効期限がありません。学生時代や実務で受験資格を取得している場合、何歳からでも社会福祉士受験にチャレンジできます。
社会福祉士に年齢制限はある?基準を満たしてから〇年以内や年齢制限もなし!
社会福祉士は、福祉系の国家資格です。高齢化がすすみ、その需要は今後も拡大することが見込まれます。社会福祉士は、福祉系大学で取得するイメージがありますが、実は、一般大学卒業者でも、上記でみてきた条件を満たせばチャレンジすることができます。
福祉分野における第一線を担う社会福祉士は、高齢社会では重要な存在です。受験資格をお持ちの場合、いつまで有効か気になる人もいるでしょう。大丈夫です。年齢制限もなく、受験資格は失効しません。
大学・短大・専門学生が社会福祉士になるには?履修と実務を頑張ろう!

ここでは、一般系の大学卒業者のルートとして、福祉系大学以外のルートを解説します。社会福祉士法の、社会福祉士試験について定めた第7条のうち、第3号・4年制一般大学、第6号3年制一般短大、第10号一般短大などの卒業者対象です。
- 第3号・一般大学(4年制)の卒業者は、一般養成施設などに通う必要があります。
- 第6号・一般短期大学(3年制)の卒業者は、相談援助実務1年を経てから、一般養成施設などに通う必要があります。
- 第10号・一般短期大学(2年制)の卒業者は、相談援助実務2年を経てから、一般養成施設などに通う必要があります。
養成施設とは、全国各地にある社会福祉士受験のための養成課程を設置した機関です。所在地など詳細は、公式情報をご覧ください。
[社会福祉士国家試験]受験資格:短期養成施設・一般養成施設:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター (sssc.or.jp)
高校生が社会福祉士を目指すには?4年の実務経験か大学へ!

高校生が社会福祉士になるには「第1号・福祉系大学(4年制)+指定科目の履修」が、最短ルートとして該当します。
進路が決まったら、福祉系大学に進学して指定科目を履修することが、最短で社会福祉士の受験資格を取得する方法です。大学入学後、大学のカリキュラムで受験範囲や実地研修を網羅できます。
大学に進学しない場合には「第11号・相談援助実務4年以上+一般養成施設に1年以上」「第12号・児童福祉司、身体・知的・障害者福祉司、査察指導員、老人福祉指導主事の実務4年+短期養成施設6ヵ月以上」が最短ルートに該当します。
このように、高校卒業後に、福祉施設や相談援助実務に就職することです。この場合、働きながら、試験対策として通信講座を利用する人も多数います。
社会福祉士の受験資格に改正はある?改正はカリキュラムにある!
社会福祉士の受験資格は複雑な分、改正などがあった場合は混乱する方が大勢出ます。現状社会福祉士の受験資格が無くなることや改正があるなどの予定はありません。
ただ社会福祉士のカリキュラムに改正があったことには注意する必要があります。
少子高齢化などの社会問題が進行する中、国は地域共生社会の実現を目指しています。社会福祉士はこの社会で中心的な役割を担うことを期待されています。
具体的にはカリキュラム変更内容は以下の通りです。
- 「地域福祉と包括的支援体制」の科目追加
- 「相談援助」から「ソーシャルワーク」に科目名称変更
- 「相談援助実習」から「ソーシャルワーク実習」名称変更、時間も180時間から240時間に増加
新しいカリキュラムは2024年の試験から適用されるので、自分の受験年度を今一度確認しましょう。
社会人が社会福祉士になるには?養成所や通信、予備校がおすすめ!

福祉と関連しない職業についている社会人が、社会福祉士の受験資格を取得するには、養成所や通信講座、予備校を利用する人がほとんどです。
社会福祉士の受験資格がある人は、通信講座などで受験対策講座を選ぶと良いでしょう。ブランクがあって不安がある場合も、基礎から学べる講座を多くの予備校が開講しています。自分に合った講座を探しましょう。
なお、社会福祉士の受験資格がない人は、思い切って福祉系大学へ通うか、実務経験をクリアした後、養成施設へ進学する必要があります。
資格講座の選び方はこちらをご覧ください。
社会福祉士の予備校ランキングTOP3を紹介!予備校選びのポイントやおすすめ講座を解説 | 資格Hacks (shikakuhacks.com)
働きながら社会福祉士を目指すなら養成所がおすすめ!
養成所とは、主に「社会福祉士の受験資格を得る過程」が設置された専門学校のことです。
条件によっては、専門実践教育訓練給付制度が使えるので、退職してから通う人、夜間課程に通う人など、さまざまです。
通信課程を設置している専門学校もあり、経歴によっては活用できます。働きながら学習するには、通学負担の少ない通信講座などを取り入れている養成施設がおすすめです。ライフスタイルにあった専門学校を選びましょう。
費用などもチェックして、予算に合う専門学校を選ぶようにしましょう。
ケアマネと社会福祉士の違いって?専門分野が違う!福祉or介護!

さいごに、福祉分野でよく見聞きする「社会福祉士」「ケアマネジャー」の違いを解説します。
大きな違いとして、社会福祉士は、国家資格です。一方、ケアマネジャーは各都道府県県が管轄する公的資格です。
ケアマネージャーの受験要件は、指定された業務で所定の年数をクリアしているなど、やや厳しい条件があります。看護師として介護施設などの勤務を経て、受験する人も少なくありません。看護師・准看護師など、保険・医療・福祉に関する法定資格を持っている場合、所定年数の勤務経験をクリアしていれば受験が可能です。
業務内容としては、社会福祉士は、福祉全体を包括する業務であるのに対して、ケアマネージャーは、介護支援に特化した業務を担います。
ケアマネージャーについてはこちらをご覧ください。
ケアマネージャーは独学でも合格できる?おすすめの通信講座やテキストを全部解説します! | 資格Hacks (shikakuhacks.com)
社会福祉士の関連記事もあわせてご覧ください。
メンタルヘルスの資格を種類・難易度別に紹介!独学方法も解説 | 資格Hacks (shikakuhacks.com)
社会福祉士はいつ、だれでも資格取得可能!キャリアアップを目指そう!まとめ

ここまで、社会福祉士の受験資格について解説しました。
最短ルートは、福祉系の大学に進学することです。社会人が社会福祉士になるには、実務経験と養成課程を修了する必要があります。
社会福祉士は、高齢社会かつ福祉分野の人手不足などの社会背景から、需要が高まる職業の1つといわれています。社会人受験者も増えています。ぜひ、社会福祉士へのチャレンジを検討してみてください。
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