CFAという資格を調べた際に…
「具体的にどういった資格なのか?」
「取得するには何をすべきか?」
「将来的にどんなキャリアが作れるのか?」
こういった部分が気になると思います。
CFAに関する情報はいくつかありますが、具体的な内容は書かれているものの、イマイチ要点が把握しづらかったりします。
そこで今回は…
- CFAはどんな資格か?
- 具体的な受験情報や勉強方法
- 取得した場合の将来的なキャリア
こういった部分を重点的に解説していきたいと思います。取得の際にぜひ、参考にしてみてください。
コンテンツ
CFAとは?米国の証券アナリストの資格!

CFAは米国証券アナリストの資格です。また、資格の特徴としてはFinTech(フィンテック)が学べるという点が挙げられます。
資格を取得した方は、証券、銀行や監査法人などので活躍しており、近年では公認会計士などの他分野のプロフェッショナルがキャリアアップの為に取得するケースも増えています。グローバルな金融機関の資産運用部門やアナリスト部門で働きたい場合は必須の資格となります。
ここでは、CFAを取得する際に理解がしにくい…
- そもそも証券アナリストとは何をする人か?
- 類似した資格との違いは何か?
この2点を解説していきたいと思います。
証券アナリストとは?経済状況の分析をする人!
証券アナリストの仕事は以下の3つです。
- 関連企業や業界の情報収集・分析
- 投資事業などにおける情報分析および投資対象としての検証
- 決算説明会への出席、経営陣のインタビュー
イメージとしてアナリスト=理系という印象が強いかもしれませんが、実はそうではありません。分析対象の企業や業界の方とコミュニケーションを取る必要がある為、実際は文理両方の資質が求められます。
自分の知識・スキル・五感をフル活用して取り組む為、ハードな仕事ではありますが扱うプロジェクトの規模が大きく、達成感がかなりあります。
MBAなど類似資格と何が違う?自分に適した資格を探そう
CFAを取得する際に調べられた中で、類似した資格などがありイマイチ理解がしづらい部分も出てきます。
よく、CFAと混同されがちなのはMBAとCMA(日本証券アナリスト協会認定アナリスト)となります。
その違いとして以下のようになります。
- CFA:運用を中心とした金融知識を取得を目的とする。
- MBA:経営学を中心とした学習を目的とし、交渉やプレゼンなどのディスカッションに特化した面がある。
- CMA:投資価値の分析・評価や金融に関する専門的な知識や分析技術を学ぶ。※日本国内向け
こうして、一覧で見ると相違点がある程度ハッキリするかと思います。これらを踏まえて、もう一度、”自分の目標に対して適切な資格はどれなのか?”を考えてみることをおすすめします。
というのも上記の3資格で共通するのが…
受講費用と勉強時間がコストとしてかなり高い
という点です。
折角、資格を取得しても自身の目的とズレてしまっていては意味がありません。特にかけた時間とお金のロスの損失は他の一般的な資格と比べてケタ違いです。なので、取得を考える際にはより慎重に検討しましょう。
CFA資格の受験情報!受験資格や難易度を解説

「大変なのは覚悟の上で、資格を取得したい」
「受験資格や試験内容はどういったものか気になる」
「試験の合格率や難易度はどれくらいか?」
実際に受験をするうえで、事前に試験情報や難易度を把握することで合格率は違ってきます。
ここからは…
- CFA資格の受験資格と試験概要
- 試験の難易度と合格率
- 具体的に必要な勉強時間
この3つを解説していきたいと思います。
CFA資格の受験資格は?2022年試験日や費用と合わせて紹介

CFAの受験資格や試験概要などは以下のようになっています。
試験概要
<受験資格> ※下記のいづれかの要件を満たしていること
・大学の学士号(または相当する学位)を取得している
・プログラム登録時点で、大学の学部レベルの最終学年であること
・プログラム登録時点で、4年(48ヶ月)以上のフルタイム職務経験か大学での受講経験があること※職務期間と大学受講期間の重複は認めない
<試験日程 ※2022年ver>
Level 1 2月・5月・8月・11月
Level 2 2月・8月
Level 3 5月・11月
<受験費用>
■共通:CFA プログラム登録料 450$
■試験料
・早期登録料:700$
・標準登録料:1000$
・後期登録料:1450$
<試験会場>
・東京または大阪
<試験科目>
・職業倫理
・計量分析
・経済
・財務諸表分析
・コーポレートファイナンス
・株式
・債権
・デリバティブ
・オルタナティブ投資
・ポートフォリオ管理
<出題形式>
Level 1 1st 多肢選択式90問:2時間15分/2nd 多肢選択式90問:2時間15分
Level 2 午前 多肢選択式60問:3時間/午後 多肢選択式60問:3時間
Level 3 午前 多肢選択式及び記述式:3時間/午後 多肢選択式及び記述式:3時間
※内容は全て英文
概要としては上記の内容となります。特筆すべき点として…
- Level1-3という段階で試験をこなさなければならない
- 問題は英文で書かれているためある程度の語彙力や文章読解力も求められる
- 受験資格以外に取得するための要件がある
一般的に試験は2次までのことが多いですが、CFAの場合は3次まであります。ただ、試験科目は重複するのでその度に新しい勉強が必要ということではありません。
CFA資格取得の流れ!合格後の実務経験が必要
CFAでは受験資格以外に取得要件もあるので注意が必要です。
資格取得の為に必要な要件は以下の4つとなります。
<資格取得要件>
・36ヵ月以上の期間に 4,000 時間の適格な投資実務経験を有すること
・CFA Instituteの正会員(regular member)となること
・CFA Instituteが規定する倫理規範と職務行為基準を遵守する誓約書に署名すること
・全レベルすべての試験に合格し、CFAプログラムを完了すること
4つの要件で一番難易度が高いのは、実務経験の項目になります。受験する際に、この項目を満たしているかどうかを事前に確認しておきましょう。
CFA資格の難易度は?合格率は高く見えるが…
CFAの合格率は以下のようになっています。
Level1 | Level2 | Level3 | |
2020年 | 12月:49% | 55% | 56% |
2019年 | 6月:41% 12月:42% | 44% | 56% |
2018年 | 6月:43% 12月:45% | 45% | 56% |
数値で見ると2人に1人は受かるので、合格率としては決して低くはありません。しかし、その難易度は数ある金融関係の資格内では間違いなくトップクラスです。
試験の難易度を上げている理由としては以下の3点が挙げれます。
- 問題文が英文の為、英語スキルが必須
- 試験範囲が広く、記述式などの暗記以外の問題が出題される
- 3次試験まであり、取得に時間がかかる
どの条件もかなり厳しく。途中で挫折してしまう方も出てきます。つまり、落第した人とは別に、”そもそも試験に到達できない人”というのも一定数いることも考慮すると難易度としてはかなり高いものと予想できます。
CFA資格の勉強時間は?1科目300時間が目安!
「資格取得の為にはどのくらいの勉強時間が必要か?」
この問いに関しては、各レベルに対して平均300時間の勉強時間が必要になります。ただ、これはあくまでストレート合格できる人の場合という前提で考えた方が良いです。
というのも、前述の通り、CFAでは不合格になる人以外に”難易度のあまり試験に到達できない層”が一定数発生します。
また、実際に受験した方の体験談などを見ると…
”合格に6年かかった”
”同期5人で受験して受かったのは2人だけ”
といった記載もありました。自分の実力と相談にはなりますが、勉強時間や準備期間は多めに見積もっていた方が妥当です。
CFA資格が生かせる場面は?金融業界で広く活躍!

「難易度が高いのは分かったけど、具体的にどういった場面で活かせるのか?」
確かに折角苦労して取得しても、活かし方が分からなければ意味がありません。
ここからは…
- CFAは日本企業でも使えるのか?
- CFA資格を持つ人の仕事内容は?
- CFA資格保持者の年収はどれくらい?
この3つを解説したいと思います。
CFAは日本企業では意味ない?十分役立つ!
「CFAは米国証券に関する資格だから日本国内では意味はないのかな?」
「活躍するとしたらやはりグローバルの舞台で戦わなければならないのか?」
結論から言うと、日本国内でも十分に役に立ちます。
その理由としては…
- 有資格者=専門知識以外に実務的な英語力があると判断される
- 国内でもアセットマネジメントや投資銀行などでの需要がある
- 国内の有資格者が1300人と少ないため、希少性が高い
上記のような点が挙げられます。
実際に求人サイトを見ていても、CFAの有資格者が優遇されている求人もあります。なので、日本国内で通用しないということは特にありません。
CFA資格を持つ人の仕事内容は?金融機関で働くケースが多い
CFA資格取得後の進路としては、アナリストやトレーダーに転職するケースが多いです。
具体的には以下のような傾向があります。

基本的に金融業界という枠に変更はありませんが、アセットマネジメント(資産運用)に就職する方が多いようです。
CFA資格保持者の年収はどれくらい?1000万超えも十分狙える!
CFAの有資格者の年収ですが、700-1000万は安定して目指せます。また、業務内容によっては1000万越えも十分に可能です。
マイナビエージェントの調査によると証券アナリストの平均年収が824万と高水準です。
また米国CFA協会が、2016年に約2,800人のCFA取得者に実施した調査によると、下記のような高水準を維持しています。
- 上位層 平均3,000万円
- 中間層 平均1,900万円
- 下位層 平均1,200万円
CFAを受験したい!おすすめ対策方法・予備校を紹介!

「受験を考えているが、具体的にどうすれば良いのか分からない」
確かに、ここまで試験の難易度や受験資格が複雑だと対策方法も立てづらいですよね。
具体的な対策としては以下の3点が挙げられます。
- 予備校に通う
- テキスト教材を活用する
- 学習サイトを活用する
コストを抑えるのであれば独学という方法もありますが、個人的にはオススメしません。
なぜなら、CFAの試験の場合だと個人でカバーする範囲にどうしても限界があるからです。
そういった面を考慮すると、費用はかかりますが予備校や専門学校に通って学ぶというのがオススメです。
予備校や専門学校に通うメリット
・勉強のスケジュールやペース配分を学校側でしてくれる
・ポイントや要点に対して重点的に取り組める
・個人のライフスタイルに合わせた適切な学習環境を提供してくれる
「専門学校や通信講座が多くありすぎて選ぶだけでも億劫になる」
数ある中で僕自信がオススメするのは次の通信講座です。

資格の学校 TAC
<特徴>
・各レベルに沿った試験対策が可能
・WEB通信講座で場所を選ばずに学習が可能
・Schweser(Schweser Notes™)テキストで試験範囲をもれなくカバー
<受講料>
・Level1対策講座 15万0000円〜
・Level2対策講座 18万5000円〜
・Level3対策講座 18万5000円〜
※受講コースによって金額が分かれるので、詳細は下記の公式サイトで確認してみてください
<URL>
・CFA®|資格の学校TAC[タック]
CFA資格は世界で通用する金融関連資格!取得すれば年収アップを狙える

最後にここまでの内容をおさらいしてみましょう
- 資格取得の為には厳しい試験と取得条件を満たす必要がある
- 取得後の進路としてはアナリストやトレーダーに転職するケースが多い
- 有資格者は年収として1000万円越えも夢ではない
今回の記事を参考に、ぜひあなたのキャリアアップに役立ててみてください。