正式な登録販売者には実務経験が必要ですが、資格取得前と取得後のどちらからでも実務経験を積むことが可能です。
登録販売者の資格は、医薬品に関わる職場で働くアルバイト・パート・社員の報酬アップやスキルアップに取り組みたいときに活用できます。
登録販売者の資格を活かして働きたい方、試験受験に合格後の情報が知りたい方に向けて、実務経験に関する情報を簡潔にまとめていくので参考にしてみてください。
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登録販売者になるには実務経験が必要?就職までの流れ

登録販売者を目指したい方の道のりには、大まかに3つの項目をクリアする必要があります。
- 登録販売者の試験に合格する(受験資格はなし)
- 現場での実務経験2年が必要(試験合格前、後のどちらでも可)
- 実務従事証明書の提出(現勤務先、過去勤務先のどちらでも可)
資格取得から就職までの詳細を見ていきましょう。
登録販売者の受験資格からは実務経験が撤廃された!
以前は、登録販売者の試験に実務経験の受験資格が必要でした。現在は、登録販売者の試験に受験資格はなく、年齢・学歴・実務経験を問わずに誰でも受験できます。
新しく手に職をつけたい方にとっては、ハードルが下がって取得しやすい資格になりました。
正式な登録販売者になるには2年(1,920時間)の実務経験が必要
現場で正式な登録販売者と名乗って働くには、過去5年間の間に「毎月80時間以上×2年間」働いた実績があるかどうかが判断基準です。
同じ職場に連続勤務の必要はなく、違う店舗や職場で働いている場合も対象になります。通算で1,920時間以上が必要です。登録販売者の資格取得前や後にかかわらず、過去5年以内なら実務経験として対象になります。
条件を満たしたら登録販売者の実務(業務)従事証明書を取得しよう
実務経験を満たしているときは、実務(業務)従事証明書を提出する必要があります。
証明書は、現住所のある各都道府県のホームページからダウンロードが可能です。「登録販売者+実務従事証明書+都道府県の名前(例、東京都など)」で検索をかけると出てきます。
証明書は勤務先に提出して記入してもらう必要があり、現在勤務中の職場に限らず、過去に勤務していた職場でも対応が可能です。
正式な登録販売者になるメリットは?できることや手当てが増える

登録販売者の情報を集める過程で「資格を取るメリットがあるのか?」と疑問に思われる方もおられるかもしれません。
登録販売者の資格があると、同じように働く無資格の人よりも給料アップが見込めるメリットがあります。
- アルバイトやパート:30〜100円ほどの時給アップ
- 社員:資格手当てが5,000〜10,000円ほど支給
また、仕事内容で取り扱える範囲が増えるため、長く働きたい方のスキルアップにつながる効果も期待できます。
登録販売者として実務経験積むには?主な積み方

「無駄なく実務経験を積みたい」と考える方に向けて、対象になる求人や内容を簡単に解説します。
これから実務経験を積みたい方はぜひ参考にしてみてください。
資格取得後はどうすればいい?未経験者として求人に応募しよう!
「実務経験がない場合は働けないのか?」「未経験でも雇ってくれる場所はあるのか?」と気になられる方は安心してください。
未経験者から働ける求人は多くあるため、現場で経験を積んで正式な登録販売者を目指しましょう。
資格取得者で未経験から応募ができる内容もあります。近くの職場で気になる職場があるときは、問い合わせて聞いてみる方法もおすすめです。
登録販売者の求人はどこが出している?ドラッグストアや調剤薬局が多い
登録販売者は一般用医薬品(第二類・第三類)の販売やアドバイスに関わる仕事内容になるため、全国のドラッグストアや調剤薬局、ディスカウントショップなどで働けます。
全国各地に働き先があるため、職場に困らない利点があるでしょう。自宅で育児や家事などに取り組む方で、家族の転勤が多い場合でも職場先に困らずに働きやすいところがメリットです。
上記の職場に当てはまる実務経験としては、薬剤師や登録販売者のいる店舗で医薬品販売に関わる実務経験があるか(もしくは店舗管理者・区域管理者の経験者など)どうかがポイントになります。
実務経験なしでも登録販売者求人はある?パートやバイトを中心に探してみよう
全国各地に職場がある登録販売者は、パートやアルバイト勤務の求人が多く募集されています。空き時間を仕事の時間として活用すると、実務経験を積みながらお金を得ることが可能です。
紙媒体の広告求人、またはインターネットで検索できる無料求人サイト、店舗のホームページから求人を確認してみましょう。
正社員からの勤務が難しいと感じられるときは、パートやアルバイト勤務からスキルアップを図る方法もご検討ください。
履歴書の書き方は?「登録販売者で実務経験なし」とわかるように書こう
登録販売者の資格を取得したあとは、面接時の履歴書に「〇年〇月 医薬品登録販売者試験 合格(実務経験なし)」と記載しましょう。
実務経験がある場合は「〇年〇月 医薬品登録販売者試験 合格(実務経験あり)」と書き出します。
面接官が見てわかりやすい形で記入することがポイントです。
登録販売者の資格をこれから取る!おすすめ講座を紹介

登録販売者の勉強方法には、主に独学・通信講座があげられます。
試験は少し難易度が高いため、医薬品の勉強が初めての方は、通信講座を使って取り組む方法がおすすめです。下記では、初心者から取り組みやすい通信講座をまとめています。
- ユーキャン:初心者におすすめで添削・質問サービスが充実。
- 資格のキャリカレ:不合格者には全額返金のサービス付きで安心。
- たのまな:eラーニングを使った勉強に対応。
- スタディング:デジタルテキストで場所や時間を選ばない勉強が可能。
通信講座によって特徴が変わるため、公式サイトから内容を確認して、気になる内容があれば資料を取り寄せてみましょう。
「試験勉強にかかる費用を抑えたい」と考える方には、通信講座よりも独学がおすすめです。まずは試験の難易度・合格率を知って、自分に合った勉強法を検討するところから始めてみてはいかがでしょうか。
独学で勉強を進めたいときは「登録販売者資格の難易度・合格率は?関連資格との比較や資格の活かし方を紹介!」の記事が参考になります。
登録販売者は実務経験なしでも求人がある!働きながらステップアップを目指そう

登録販売者の資格取得は、目指したいと思ったタイミングから取り組める魅力があります。実務経験がない方でも、現場で働きながら実務経験を重ねて、同時に試験勉強に取り組むことも可能です。
試験合格と実務経験をクリアすると生涯役立つ資格が手に入るため、全国各地で働く場所を見つけられるでしょう。
これから登録販売者を目指そうと考えている方は、まずはどのくらいの勉強時間がかかるのかを逆算してスタートすると計画を立てやすくなります。
登録販売者の勉強時間については「登録販売者に必要な勉強時間は?合格難易度や独学方法も解説」の記事が参考になります。