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高卒で弁護士になるのは現実的?弁護士になるまでの流れを解説!

高卒では弁護士になることはできないと思っている方がいらっしゃるかもしれませんが、大学を卒業していなくても、弁護士になるルートはあります。

本記事では、

「高卒だが高収入を目指したい」

「大学には通っていないが、弁護士になりたい」

という方に向けて、高卒で弁護士を目指す方法や流れを下記の内容でご紹介します。

  • 高卒で弁護士になる流れ
  • 試験の合格率、必要な勉強時間
  • 効果的な勉強方法
  • 高卒で弁護士になるメリット・デメリット

高卒で弁護士を目指すには何が必要なのか、どの程度の難易度なのかをぜひ記事を最後までご覧になって確かめてください。

高卒で弁護士になるまでの流れは?

大学に通わない場合で、弁護士になるまでの流れは下記の通りです。

  1. 予備試験に合格する
  2. 司法試験に合格する
  3. 司法修習を受ける

予備試験、司法試験、司法修習と3つのステップで合格する必要があります

順番に詳細を確認していきましょう。

1.予備試験に合格する

法務省のHPによると、司法試験予備試験とは、『法科大学院を経由しない者にも法曹資格を取得する途を開くために設けられた試験で,これに合格した者は,法科大学院修了者と同等の資格で司法試験を受験することができる』とされています。

つまり、予備試験に合格すれば、法科大学院を卒業していなくても司法試験の受験資格を得ることができるということです。

予備試験は短答式試験、論文式試験、口述試験の3つに分かれており、それぞれの試験の実施時期は順に5月頃、7月頃、11月頃となっています。

法務省が公開している各予備試験の内容
①短答式試験
・法律基本科目(憲法,行政法,民法,商法,民事訴訟法,刑法及び刑事訴訟法)
・一般教養科目

②論文式試験
・法律基本科目(憲法,行政法,民法,商法,民事訴訟法,刑法及び刑事訴訟法)
・選択科目(倒産法,租税法,経済法,知的財産法,労働法,環境法,国際関係法(公法系)及び国際関係法(私法系)のうち受験者のあらかじめ選択する1科目) 
・法律実務基礎科目(民事・刑事)

③口述試験
・法律実務基礎科目(民事・刑事)

法科大学院は大卒資格が必要なことが多い

法科大学院に通うためには、大卒資格が必要な場合が多いため、高卒で法科大学院にいきなり通うことは難しいです。ただし、社会人経験を経ている場合に入学できる法科大学院も一部あります。

高卒から大学受験、大学に通ってから法科大学院を卒業するとなると、かかる年月は途方もありません。

司法試験の受験資格を得るための一番の近道は、予備試験に合格することでしょう。

2.司法試験に合格する

予備試験合格後、司法試験を受験するチャンスは5回です。予備試験合格発表の日後の最初の4月1日から、5年間に5回の受験が可能です。

司法試験の内容は、短答式試験と論文式試験の2種類の筆記試験となります。

予備試験の内容は司法試験の内容と非常に似ているため、予備試験のために行ってきた勉強が役に立つでしょう。

法務省が公表している司法試験の内容
①短答式試験
憲法、民法、刑法の3科目

②論文式試験
公法系科目:憲法及び行政法に関する分野の科目)
民事系科目:民法,商法及び民事訴訟法に関する分野の科目)
刑事系科目:刑法及び刑事訴訟法に関する分野の科目)
選択科目 :倒産法,租税法,経済法,知的財産法,労働法,環境法,国際関係法〔公法系〕,国際関係法〔私法系〕のうち受験者のあらかじめ選択する1科目)
の4科目

3.司法修習を受ける

司法試験に合格後は、1年間の司法修習という研修と、考試という最終試験を受けます

司法修習は実務などの経験を積む研修期間となります。

研修後には司法修習生考試という試験があり、これに合格することができれば、晴れて弁護士として法律事務所や企業で働くことができるようになります。

高卒で弁護士になるのは現実的?

過去演習を徹底しよう

高卒から弁護士になる方法や流れをご紹介しましたが、実際に高卒から弁護士を目指すことは現実的なのでしょうか。

予備試験や司法試験の合格率や、司法試験に合格するのに必要な勉強時間はどれくらいなのか、次から解説していきます。

予備試験、司法試験の合格率は?

予備試験の合格率は4%前後です。2020年の予備試験の合格率は4.2%でした。

合格率は非常に低く、難易度が高い試験であることがわかります。

しかし、予備試験合格者の司法試験合格率は非常に高く、80%を超えています。予備試験の内容は司法試験の内容と似ているため、非常に狭き門である予備試験を合格できれば、司法試験に合格できる確率もかなり高くなります。

司法試験全体の合格率は30~40%前後で、年々合格率は少しずつ上がっています。

司法予備試験の合格率については「司法予備試験の合格率は?合格率の推移や大学別の目安を紹介!」で詳しく紹介しています。

司法試験合格に必要な勉強時間は?

一般的に、司法試験の合格に必要な勉強時間は3000~10000時間で、5~7年ほどの年月をかけて合格を目指す方が多いです。

予備試験受験から司法修習考試受験までのスケジュールは、各試験を一発合格したとして、最短で2.7年です。

勉強開始から最終的に弁護士になれるまでには、合計して7年~10年ほどかかると言えます。

弁護士になるには何をすればいい?

弁護士になるまでに、いくつもの試験を突破する必要があります。そのために、どのように勉強を進めるのが良いのでしょうか

最難関の国家試験の一つである、司法試験を突破するための勉強法を解説します。

予備校で徹底的に対策する

数年が必要と言われている、予備試験や司法試験に向けた勉強を行うには、予備校の利用がおすすめです。

特に、高卒から司法試験対策を行う場合は初めて学習する範囲がほとんどなので、独学での勉強はかなり長期にわたり根気が必要になるでしょう。

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高卒で弁護士を目指すメリットは?

高卒で弁護士を目指すには、膨大な勉強量に長期戦となる学習期間の確保など、困難なポイントが多くあります。

しかし、実は、高卒で弁護士を目指す人は大学進学をして弁護士を目指す人よりもメリットになるポイントもあるのです。

高卒で弁護士を目指すメリットを次からご紹介します。

実務経験を強みとした弁護士になれる

高卒で社会人経験を積んだ方は、実務経験を強みとした弁護士になることができます

大学を卒業して弁護士を目指す多くの方は、ほかの業界で就職することなく、司法試験合格後そのまま弁護士になります。そのため、実務経験をもった高卒は、その分野におけるスペシャリストとして差別化が可能になるのです。

高卒で社会人経験がある人は、勤務した業務分野における強みを持った弁護士になることができます。

高卒で弁護士を目指すデメリットは?

高卒で弁護士を目指すデメリットは、やはり膨大な勉強量についてです。具体的には下記の2点が大きなポイントです。

  • 大卒よりも勉強時間が多くかかる
  • 仕事と勉強の両立は難しい

それぞれのポイントを解説していきます。

大卒よりも勉強時間が多くかかる

大卒から司法試験合格を目指す方と比較して、高卒の場合は、大学で学習する内容を自ら学ぶ必要があります。

そのため、大卒から勉強する方に比べて勉強時間は多くかかります

一般的に、学習時間は最低3000時間ほどは必要と言われていますが、高卒の場合ではより多くの時間が必要となることは認識しておくべきでしょう。

仕事と勉強の両立は難しい

予備試験や司法試験対策のための勉強を、仕事と両立しながら行うことは簡単なことではありません

仮に、確保するべき勉強時間が5000時間として休日のみ10時間勉強をする場合、週に確保できる勉強時間は20時間となり、合計で5年以上の学習期間が必要になります。

平日2時間、休日8時間勉強をする場合は、週に確保できる勉強時間は26時間となり、学習期間は合計で4年ほどです。

予定よりも学習が遅れる可能性もありますので、数年という長期間の間、働きながらプライベートの時間のほとんどを勉強に費やすことは決して簡単にこなせることではありません。

高卒で弁護士になることは可能だが難易度は非常に高い

司法書士の予備校は自分の条件やレベルに合わせて選ぶべき

高卒で弁護士を目指す流れや方法をご紹介してきました。

まとめると、高卒で弁護士を目指す方が抑えておくべきポイントは下記の通りです

  • 司法試験の受験資格を得る方法は、予備試験に合格すること
  • 司法試験、司法修習生考試に合格すると、弁護士になることができる
  • 予備試験の合格率は4%前後、予備試験に合格した人の司法試験合格率は80%以上
  • 司法試験合格までに必要な勉強時間は3000~10000時間
  • 初学者は予備校で試験対策をするのがおすすめ
  • 実務経験を強みとした弁護士になることができる

高卒で弁護士になることは可能ですが、難易度は非常に高い道のりです。

ぜひ自分に合った勉強方法を見つけ、合格を目指してください。