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一級建築士の独学は無理?製図や学科突破のコツを解説!

試験合格に向けたスケジュール

「二級建築士からステップアップのために資格を取りたい」

「大型建築物の設計や工事管理に携わりたい」

と一級建築士の資格取得を目指す方はいらっしゃるのではないでしょうか。

業務独占資格である一級建築士は、設計や発注、契約、施工、管理など建築物の完成まで様々な場面で活躍する建築のスペシャリストです。資格を取得することで、キャリアアップができ収入アップや仕事の幅が広がりやりがいを感じる機会も増える事でしょう。

一級建築士は働きながら資格取得を目指す方が多く、独学で勉強する選択を取る方が少なくありません。合格率は10%程度と難関試験ですが、独学で一級建築士合格を目指すことは可能です。この記事では。一級建築士合格を独学で目指すメリットやデメリット、独学で合格するためのコツを解説します。

一級建築士の試験内容は?

製図を引く男性

一級建築士は、ありとあらゆる建築物の設計が可能になる国家資格です。二級国家資格は実務経験がなくても受験できるのに対し、一級建築士は実務経験がないと受験できません。そのため一級建築士の資格を持っていることは、社会的ステータスであると同時に業務の信頼度が高いということです。

一級建築士になるには学科試験と設計製図試験の2つで合格する必要があり、試験は年に1度のため合格に数年をかける方もいます。受験料は17,000円で、試験のスケジュールは以下です。

一級建築士試験のスケジュール試験日程
受験申込4月下旬~5月上旬
学科試験7月の第4日曜日
学科試験合格発表9月上旬
設計製図試験10月の第2日曜日
最終合格発表12月中旬
一級建築士試験のスケジュール

学科は5科目あり、各科目と総得点が共に合格基準点に達していなければなりません。

科目と各配点令和3年試験の合格基準科目の学習内容
計画(20点)10点計画各論、建築史、都市計画
環境・設備(20点)11点環境工学、建築設備
法規(30点)16点建築基準法、建築士法、バリアフリー法など
構造(30点)16点力学、材料、各種構造
施工(25点)13点建築工事の準備段階から完成までの内容
総得点(125点)87点
科目の合格基準

合格率が低い難関資格

一級建築士の合格率は毎年1割程度です。受験者に「二級建築士の資格を取得している方」や「実務経験が豊富な方」が含まれているにもかかわらず低い合格率で難関資格と言えるでしょう。以下は直近5年間の合格率です。製図の合格率は4割程度ありますが、学科で合格した方でないと受けられない試験のため総合合格率は低くなっています。

学科製図総合合格率
平成29年18.4%37.7%10.8%
平成30年18.3%41.4%12.5%
令和元年22.8%35.2%12.0%
令和2年22.8%35.2%10.6%
令和3年15.2%35.9%9.9%
建築技術教育普及センターより引用

一級建築士に独学で合格するのは可能!

合格可能

難関試験である一級建築士ですが、独学で合格をする方もいるためしっかりと勉強時間を確保すれば独学での合格も可能と言えるでしょう。テキストや問題集が充実している学科の独学はおすすめできますが、製図の独学はあまりお勧めできません。製図は採点基準が公表されていないため一人では対策が難しいからです。独学は学科試験のみにし、製図は予備校を利用した方が早く合格を狙えるでしょう。

最低約1000時間、1年以上の勉強が必須

一級建築士の合格のために必要な勉強時間は1000時間と言われています。1000時間は平日に2時間、休日に4時間勉強したと考えて1年程度かかる時間数です。500時間程度で合格したと話す方もいますが、計画を立てる際は1000時間を確保し余裕ができたら調整するのがよいでしょう。

自分の仕事の状況などによって計画通りに勉強時間が確保できない時もあるでしょう。スケジュールは余裕をもって立て、毎日コツコツと学習を積み重ねてください。

独学で合格するための3つのコツを伝授!

広げた参考書

難関である一級建築士を独学で合格するためには、コツを抑えておく必要があります。学科5科目の勉強順やテキスト選びなど合格するための3つのコツを解説しますので、学習スケジュールを立てる際に考慮して考えましょう。

「法規」と「構造力学」から勉強する

学科の試験に合格しないと、製図の試験を受験できないためまずは学科の勉強に集中しましょう。一級建築士試験は各科目に合格基準点があるため、苦手科目があると合格することはできません。効率よく学習を進めるために、「法規」「構造力学」→「環境設備」→「計画」「施工」の順で勉強するのがおすすめです。

「法規」「構造力学」はそれぞれ配点が30点と他よりも高いため早めに取り掛かって完璧にしておくのがよいでしょう。暗記科目よりも理解型の科目(法規、構造力学)を先に身につけた方が記憶に定着しやすく、試験日が近くなるにつれて暗記科目に取り組む方が効率的に勉強できます。

仕事のある平日に勉強時間を取りすぎない

一級建築士試験の勉強は長期戦です。緻密な勉強スケジュールにするとこなせなかったり挫折することに繋がるため、仕事のある平日は勉強時間を多くとり過ぎないようにしましょう通勤時間やお昼休みなどの隙間時間を活用し、終業後自宅で何時間も勉強をしない方が無難です。

仕事がある日は隙間時間に1時間、帰宅後1時間くらいのペースで考え適宜リフレッシュを心がけてください。1日のスケジュールよりも1週間のスケジュールを立て、できなかった分は休日で調整するなど余裕を持たせた方が試験日まで勉強を続けていけます。

テキストや模試で経験を積む

独学での学習教材は参考書と模試になるため、参考書選びはとても重要です。参考書を選ぶ際には書店までいき、中を確認してから決めてください。イラストや図が多く理解しやすそうか、内容が自分のレベルに合っているか、読みやすいかなどを確認しましょう。以下におすすめのテキストと問題集を紹介しますので参考書選びに迷った際には参考にしてみてください。

おすすめテキストはラクラク突破の一級建築士スピード学習張です。一級建築士試験は範囲が広いため学科ごとに1冊ずつ分かれていることが多いですが、この本は学科の勉強内容が全て一冊にまとまっています。要点が的確にまとまっているため内容が少ないということはありません。体系的に知識を取り入れるのに適したテキストです。

おすすめの問題集は1級建築士試験学科過去問スーパー7です。解説が充実した過去問集のため、解答の丸暗記になりにくく独学に適しています。一級建築士の資格予備校でNo1の合格実績を誇る総合資格学院が出版している問題集のため信頼のある問題集と言えるでしょう。

市販されている参考書の他にも、予備校の教科書を中古で購入して使用するのも方法のひとつです。フリマアプリや古本屋では予備校を卒業した受講生が使用した講座テキストが売られていますので、選択肢として考えられます。

一級建築士を独学で目指すメリット

家と製図

資格学校や通信講座など資格講座を利用する方も多いですが、一定数独学を選択する方もいます。一級建築士試験合格を独学で目指すにはどんなメリットがあるのでしょうか。

費用を抑えることができる

独学での1番のメリットは低コストで済むことです。通学の場合は最低20万円以上、通学講座でも10~20万円程度費用が掛かります。しかし、独学の場合は参考書代と模試代のみで費用を安く抑えられるでしょう。安い価格で試験勉強を始められるため、学習に取り組むハードルは低いです。

自分の好きなペース配分で勉強ができる

仕事をしながらの勉強になるため、仕事が多忙になり勉強時間が思うように確保できない時期があるかもしれません。独学の場合は、自分の好きなペースで学習ができるため生活スタイルに合わせやすいでしょう。通学講座では学習スケジュールやカリキュラムがあるため、自由な勉強スタイルで進めることは難しいです。

一級建築士を独学で目指すデメリット

悩む男性

一級建築士試験の合格を目指すうえで1番難しいのは試験日までモチベーションを維持することです。試験難易度が高いため、試験勉強は長期間に渡ります。独学のデメリットを理解し、試験日までの勉強スケジュールを立てることが大切です。

勉強の効率が落ちる

先ほども紹介しましたが、一級建築士合格には1000時間程度の勉強が必要です。仕事や家族との時間がある中、勉強時間を確保するのはかなり難しいでしょう。勉強へのモチベーションを保ち続けられないと勉強効率が落ち、想定していた時間数では終わらない、なんてことも起こります。モチベーションを保つために、自分で区切りをつけて学習することや勉強成果を感じられるように定期的に模試を受けるなどの工夫が必要です。

また製図の勉強は過去問での対策が難しいです。業務等でかなりの設計経験がある方であれば、問題集で演習を重ね合格を狙えるかもしれませんが経験があまりない方は独学では難しいでしょう。その理由は次の通りです。

  • 製図試験には明確な正解がない(採点基準が公表されていない)
  • 独学では、知りえるミスに限りがある(試験では小さなミスで減点されてしまうため)
  • そもそもの難易度が高い(学科を合格した人の4割しか合格していない)
  • チャンスが3回のみ(学科試験免除で製図試験を受けられる回数が3回)

製図試験の勉強に行き詰った際は、独学から通信講座に切り替えることを検討するのも手です。

学習計画を立てにくい

独学での最大のデメリットは学習計画を立てにくいことです。通学講座を利用すると、学校に行って勉強をしなければならないため確実に勉強時間を確保できます。しかし独学では自由に勉強時間を設定できる分、仕事や家事など別のことに時間を取られモチベーションが保ちにくいため最初に立てた勉強時間通りに進まない可能性が大きいです。独学で合格を目指す場合は自分の生活スタイルや仕事の繁忙期などに合わせて勉強スケジュールを立てましょう

自分で計画を立てるのが難しい方や確実に合格を目指したい方は資格講座の受講がおすすめです。通信講座は通学よりも低価格で、学習ペースをある程度自分でコントロールできます。わからない部分は質問でき、問題の添削もしてもらえるので確実に知識をつけ最短で合格が目指せます。スタンディングの通信講座は他の講座と比較して圧倒的に低価格で、教材の質も高いです。

一級建築士に独学で合格した人のツイート

建築士として活躍する人たち

一級建築士に独学で合格した人のツイートを2つ紹介します。Twitterでは独学合格者が合格方法について呟いているため、学習を進めるうえで参考になるでしょう。

まとめ:入念な準備をすれば一級建築士に独学で合格することは可能!

丸が付いたカレンダー

一級建築士は独学でも学習スケジュールを立て、入念な準備をすれば十分に可能です。独学での合格者は多くはありませんが、学科に関してはテキストや問題集が販売されているため独学でも合格を目指せるでしょう。

科目の学習順など独学学習の進め方を知り、試験日までの勉強スケジュールを立てることが合格への近道です。自分の勉強スタイルを見つけ、合格を目指して勉強を進めていきましょう。独学での学習に難しさを感じたら費用が抑えられる通信講座を受講することも1つの手です。カリキュラムなどは以下から確認できますので、自分にあった方法で一級建築士試験を攻略してください。

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