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IoT検定が気になる!試験の概要や難易度・類似試験まで網羅的に紹介!

インターネットが発展しIoTが急速に進んでいます。効率的な事業にはIoTサービスが含まれており、エンジニアなどの技術者以外にもIoT知識は必要不可欠になってきています。IoT検定は技術的な視点だけでなく、マーケティングやサービスを利用するユーザー視点などのIoTを企画、開発、利用するのに必要な知識を学べる資格です。

この記事ではIoT検定に関する概要や試験で何が学べるのか、試験対策に有効な手段は何か、などIoT検定をまだ詳しく知らない方や受験を考えている方向けに詳しく解説します。IoT検定にはいくつかの区分がありますが、難易度はそれほど難しくありませんので対策をすれば合格を狙えるでしょう。

IoT検定とは?IoT検定制度委員会主催の検定

モノのインターネット

IoTという言葉をご存じでしょうか。

IoTはInternet of Thingsの略で、日本語に訳すとモノのインターネットになります。世界中に張り巡らされたインターネットがあらゆるモノのコミュニケーションのための情報伝達になり、デジタル化された音楽や映像、文字情報などのデータをいろいろな場面で活用できる時代になりました。

IoTを活用するとインターネット経由で離れたものの状態を知ることができます。外出時に戸締り確認ができるドア、家にいなくてもスイッチを入れられるエアコン、離れた場所を監視し異常事態を知らせるカメラ、温度や湿度をセンサーで計測して自動で水を撒く農場などが例です。

IoT検定はIoTに関する知識やスキルを可視化し、Iotを普及させることを目的として始まりました。IoT検定について詳しく見ていきましょう。

何が学べる?IoTに関する総合的な知識

IoT検定ではIoT全般に関する知識やIoTプロジェクトに関する業務を遂行するうえで必要な知識を学べます。技術的な視点だけでなく、マーケティングやサービス、ユーザー視点での考え方などIoTに関わる様々な立場で開発・利用するための知識を得ることができるでしょう。

IoT検定公式サイトはこちら

IoT検定の難易度は?4区分に分かれているから受けやすい!

IoT検定は4つの区分に分かれており、自分のレベルにあったものを受験できます。目指したいレベルや知識に合わせて受験でき、どのレベルからでも受験が可能です。試験区分で一般ユーザー向けとIoTプロフェッショナル向けの3区分に分かれています。一般ユーザー向けに関しては難易度は高くなく、IT系資格の中では優しい部類でしょう。

正式名称略名試験対象者
IoT検定ユーザー試験
パワー・ユーザー
IoT-PUIoTに関わる全ての人向け
IoT検定レベル1試験
プロフェッショナル・コーディネータ
IoT-PCIoTに業務で携わる人向け
IoT検定レベル2試験
プロフェッショナル・エンジニア
IoT-PEIoT技術者向け
IoT検定レベル3試験
プロフェッショナル・アーキテクト
IoT-PAIoTに関わるコンサルタントや設計者向け
IoT検定の区分

IoT検定を受けるメリットは?多方面から考えられるようになる

IoTは関わる分野や技術が多く、IoTで事業を拡大していくためには関連する幅広い知識が必要ですがその知識を備えているかどうか判断しにくいのが現状です。IoT検定を受けることで自分の知識の達成度を把握しそれを基にスキルアップが可能になります。

IoT検定ではネットワークやデバイスなどの要素技術だけではなく戦略やマネジメント、法律なども出題範囲となっていて、広範囲な分野で知識をつけることができるためIoTについて様々な見方ができるようになるでしょう。

IoT検定は誰におすすめ?IoTに関わる全ての人に!

今後の技術発展や経済発展にはIoTは不可欠な存在となるため、「IoT検定ユーザー試験パワー・ユーザー」はIoTに関わる全ての人向けの資格と言えます。生活のいたるところでIoTは活用されており、ユーザーにIoTサービスと認識されていないものも多いです。特に経営者は学んでおいて損はない資格でしょう。

IoTプロフェッショナル向けの3区分の試験に関してはIoT業務に携わる以下の技術者が対象とされていますが、どなたでも受験は可能です。

  • IoTを取り入れる予定の組織の経営者や管理者
  • IoT化を推進するプロジェクトの担当者
  • IoTを活用しデータ分析を行うコンサルタント
  • IoTシステムの構築や保守運用を行うエンジニア

IoT検定の難易度は?4区分に分かれているから受けやすい!

執務室に並ぶパソコン

4区分に分かれているIoT検定ですが、自分がどれを受けたらいいのか悩みます。開発者ではなくIoTシステムを使用するビジネスユーザーなら「IoT検定ユーザー試験」を、IoTを使用したシステム開発に関する技術者やプロジェクトに関わる専門家なら「IoT検定レベル1試験」がおすすめです。

試験の合格率は非公開ですが、合格率は50-60%と言われておりきちんと対策をすればそれほど難易度は高くないでしょう。具体的な試験の内容を紹介します。

基礎的な知識を試すなら?「IoT検定ユーザー試験」

IoTに関する基礎的な知識をつけたい、IoTを利用した実務に関わっている方には「IoT検定ユーザー試験」がおすすめです。出題範囲は幅広く、「IoT全般」「産業システム」「ネットワーク」など8つの分野においてIoTに関する専門的な用語や基礎的知識が身に付いているかを計ります。詳しい出題範囲は「IoT検定スキルマップ ユーザー試験」を確認ください。以下にいくつか紹介します。

分野問われる内容
IoT全般IoT全般に関係した⽤語や知識
戦略とマネジメントIoTシステムの導⼊に関連したシステム戦略やマーケティングに関する用語や知識
産業システム法務通信関連の法律に関する知識に関係した用語や知識
ネットワークWAN(インターネット接続)に関係した⽤語や知識
デバイスデバイス開発に用いるマイコンやシングルボードコンピュータなどについて基本的な用語や知識
プラットフォームIoTプラットフォームで利⽤するクラウドについて基本的な用語や知識
データ分析機械学習やIoTでデータを分析する際に用いられるアルゴリズムについて基本的な用語や知識
セキュリティデータ送信に関して暗号化を行うための仕組みについて基本的な用語や知識
IoTユーザー試験スキルマップより

専門的な中級以上の知識を試すなら?「IoT検定レベル1試験」

IoTシステムに関わる技術者やIoTプロジェクトに関わる担当者やプロジェクトリーダーには「IoT検定レベル1試験」がおすすめです。純粋な開発者向けではなく、現場のリーダークラスを想定していますが技術的な内容の比重が高くなっています。出題範囲はIoT検定ユーザー試験と同様に8つの分野に分かれており、IoTプロジェクトの企画や遂行、全体設計を行うための知識が問われます。詳しい出題範囲は「IoT検定スキルマップ レベル1試験」を確認ください。以下にいくつか紹介します。

分野問われる内容
戦略とマネジメントIoTシステムの導入を企画・推進するにあたって必要となる戦略に関する知識や、マーケティングに関する知識
産業システムエネルギー、農業、交通などの産業で利用されるIoT関連のシステムについて
法務通信関連の法律に関する知識やライセンス、知的財産に関する知識
ネットワークデータ送信を行う場合に利用するプロトコルについて、概要と特性
デバイスデバイス開発で利用できる小型制御装置についての特徴やメリット
プラットフォームIoTプラットフォームをクラウド上に構築する際のメリットと注意事項
データ分析IoTで利用するリレーショナルデータベースおよびNoSQLデータベースに関する概要
セキュリティデータ送信に関して暗号化を行うための仕組みや外部からのシステムやIoTデバイスへの攻撃の種類および対策
IoTユーザー試験スキルマップより

「レベル2」と「レベル3」は現在準備中!

レベル2の対象者はエンジニア、レベル3の対象者は全体の設計者やコンサルタントとより専門的な知識が求められる試験となりますが、現在試験内容を策定・開発中となっています(2022年2月現在)。いつから試験が実施されるかは未定です。実施されれば本格的な技術者向けの試験となるでしょう。

IoT検定の対策はどうすればいい?おすすめ参考書を紹介!

広げられたテキスト

IoT試験の学習には、IoT系の技術テキストを読み込み知識を深めていく方法が一番です。IoT試験のHPにIoT検定制度委員会が試験範囲のスキルマップを公開していますので、参考にしながら学習を進めましょう。おすすめは以下のテキストです。

・「図解即戦力 IoTのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書 IoT検定パワーユーザー対応版
「IoT検定ユーザー試験」公式テキストですので試験対策にはこちらを使いましょう。フルカラーの図は丁寧でわかりやすくIoTの基本的な知識が学習できます。模擬試験も掲載されていますので理解度チェックが可能です。

・「IoTの全てを網羅した決定版 IoTの教科書」「問題を解いて実力をチェック IoTの問題集
「IoT検定レベル1試験」公式テキストですので試験対策にはこちらを使いましょう。IoT分野の用語をわかりやすく解説しており、分野ごとに問題集を使ってIoT知識の理解度を確認できます。教科書と問題集のセット使いがおすすめです。

もっと詳しく学習したい!IoT公式サイトでおすすめテキストを紹介中

紹介した公式テキスト以外にもIoT検定公式HPではIoTの学習に役立つ参考書籍を掲載しています。IoT検定制度委員会メンバーが厳選した各分野の技術書が紹介されていますので、専門的にもっと学習したい方は活用ください。

IoT検定の申し込みから受験までの流れを解説!

試験会場

IoT検定は全国150か所の試験会場で試験をほぼ毎日実施しており、試験申し込みはプロメトリック社のIoT検定申し込みサイトより行います。試験はCBT(Computer Based Testing)によって実施されており、申し込みから受験までの流れは以下です。

  1. 試験申し込みサイトより申込み
  2. 受験料を振込(申し込み後の自動返信メールにて振込先案内あり)
  3. 受験票をメールで受け取る
  4. 試験日当日、受験票と本人確認書類をもって試験会場に向かう
  5. 会場のコンピュータにて受験
  6. 試験結果をその場で確認
  7. 合格した場合、受験月の翌月に合格証を郵送にて受け取る

IoT試験の受験費用や試験日程を確認しよう!

IoT試験の受験費用や試験日程、合格基準を紹介します。試験はほぼ毎日実施されており、試験勉強期間は1-2か月あれば合格可能なため受験を決めたら先に受験日を決めておくのがよいでしょう。

試験名試験時間問題数評価方法受験料
IoT検定ユーザー試験40分48問グレード制
・グレードA=正答率86〜100%
・グレードB=正答率76〜85%
・グレードC=正答率66〜75%
8,800円
IoT検定レベル1試験60分70問合否
60%以上の正答率で合格
11,000円
IoT検定レベル2試験
IoT検定レベル3試験
IoT試験詳細

対策して試験に挑もう

実際の試験受験者は、開発会社やエンジニアなどIoT技術者の他、IoT利用者やIoTサービスに関係する会社に勤めるビジネスパーソンが多いです。試験範囲が広いため対策をせずに受験すると合格は難しいでしょう。IoT検定制度委員会が試験範囲のスキルマップを読み込み、公式テキストを利用して対策を行い試験に挑んでください。CBT試験が初めての方は、プロメトリック社HPの試験当日の流れでCBT試験を体験しておけば当日に焦らずに済みます。

IoT試験の合格証を受け取ろう

試験を受験すると試験会場にてスコアレポートが渡されます。スコアレポートには自分が取得した点数が記載されていますので合格点に届いているかをその場で確認しましょう。合格者には後日、IoT検定制度委員会から合格の証明書が発行され郵送で自宅に届きます。不合格だった場合再受験は、受験日の翌日から起因して30日目以降に可能です。

IoT関連の知識を深めたい!関連資格・検定をチェック

コンピュータに向かって学習する人

IoT関連の資格は、IoT検定以外にも存在します。もっとIoTに関する知識を勉強したい、今後のキャリアアップのために資格を取得したい方は以下の2つの資格を検討してはいかがでしょうか。

  • MCPC主催「IoTシステム技術検定」
  • IPA主催「エンデベットシステムスペシャリスト試験(ES)」

①IoTシステム技術検定

IoTシステム技術検定はIoTシステムを構築・活用するための基本的な技術を基礎、中級、上級の3段階で認定するMCPC主催の民間資格です。基礎IT系資格の中では優しめなので、エンジニアやIoT関連の業務に携わる方は中級からの取得を目指すのがよいでしょう。年2回7月と12月に実施されています。

基礎と中級は誰でも受験できますが、上級は中級合格者か情報処理学会CITP有資格者、早稲田大学スマートエスイー修了者しか受験できません。また上級は試験だけでなく講習があります。詳しくはIoTシステム技術検定HPをご覧ください。

  • 基礎:IoTに関する基礎知識
  • 中級:IoTシステム構築に取り組むための基本的な技術や知識
  • 上級:IoTシステム構築や活用に関する実践的な専門技術

②エンデベットシステムスペシャリスト試験(ES)

IoT関連資格の中で最も難易度が高いIPA主催の国家資格で、認知度が高いためエンジニアとしての評価に結び付きやすい資格です。受験資格はないためどなたでも受験できますが、実務経験が2~3年あっても独学で2~3ヵ月間は勉強しなければ合格できないレベルで合格率は17%程度しかありません。

試験は午前試験と午後試験があります。午前試験の範囲はテクノロジ系マネジメント系ストラテジ系の3つ、午後試験は組み込みシステムの設計や構築に関する知識です。基礎能力のレベルにより学習時間は変わってきますが独学で取得を目指す際は1年以上の学習期間を考えた方がでしょう。

上記2つの資格以外にもITに関わる資格はあります。IoTに限らずIT業界の転職に役立つ資格取得を考えている方は以下の記事も参考になるでしょう。

IoT検定はIoTにかかわる人全員におすすめ!基礎から専門知識を身に付けよう!

IoTのイラスト

IoT検定はIoT技術者だけでなく、IoTサービスを利用している方やIoTシステム導入を考えている方などIoTに関わる全ての方におすすめの資格です。資格を取得することで、IoTを企画、開発、利用するための知識があることを証明できます。

IoTに関する基礎的な知識を学習したい人は「IoT検定ユーザー試験」を、IoT開発に関わる技術者やプロジェクトマネージャーには「IoT検定レベル1試験」の受験がおすすめです。試験範囲は8分野と幅広いですが、技術テキストを読み込み現場で求められる専門的な知識を身につけ仕事に活かしましょう。

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