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行政書士の試験に受験資格は必要?試験内容やメリットを解説

「行政書士には受験資格はあるの?」

「行政書士の試験内容や難易度ってどれくらい?」

行政書士を目指している方は、このような疑問を持っているのではないでしょうか。

これから行政書士の資格を取得しようと考える学生の方もいらっしゃると思いますが、年齢制限などはあるのでしょうか。

この記事では、行政書士には受験資格が必要なのかや試験内容、取得するメリットなどを以下の順番で解説していきます。

  • 行政書士に受験資格はあるのか?
  • 行政書士はだれでも(中卒・高卒でも)受験可能
  • 合格しても行政書士会へ登録できないケースとは?
  • 試験を免除して行政書士になれるルートとは?
  • 行政書士の試験内容
  • 試験日程の最新情報
  • 行政書士の合格率は約10%
  • 行政書士の資格を取得するメリット3つ
  • おすすめの通信講座
  • まとめ

コンテンツ

行政書士の受験資格はあるのか?気になる事項をまとめてチェック

行政書士の試験を受ける前に、自分が受験資格を満たしているのかを知っておく必要があるでしょう。

行政書士の資格は国家資格のため、難しい印象がある方も多いのではないでしょうか。

ここでは行政書士の受験資格について詳しく解説していきます。

行政書士の受験資格はなく、誰でも受けられる!

結論からいって、行政書士に受験資格は設けられていないので、誰でも受験して取得が可能です。行政書士は最も権威ある国家資格なので、簡単に受験すらできないと思っている人もたくさんいるようです。

しかし、行政書士試験には受験資格の制限がありません。年齢や学歴に関係なく受験が可能です。実務経験などもまったく必要ないうえ、国籍なども問わないため受けようと思えば誰でも受けられます。

このように行政書士は受験資格に制限がないことから、法律系資格の登竜門として挑戦する人が多いようです。

高卒や中卒も行政書士の受験資格を持つ

年齢や学歴に制限がないとお伝えしましたが、中卒や高卒ではどうでしょうか?

行政書士の試験は中卒・高卒でも受験資格があります。未成年者の合格者は毎年のように出ているようです。

実際、令和3年度の最年少合格者は14歳です。(アガルート行政書士試験より)10代の受験者も増えており、最年少合格者も下がっているようです。

受験するにあたって、しっかり知識を身に付けるため、勉強することを維持すればだれでも取得が可能な試験だということがわかります。

受けようと考えている人は、是非積極的に考えてみてください。

行政書士は受験資格があればだれでもなれる?合格しても登録できないケースも

行政書士の試験に受験資格はありませんが、資格を有する人が行政書士となるためには、日本行政書士会連合会が備える行政書士名簿への登録を受ける必要があります。

行政書士名簿への登録を受けるためには、都道府県の行政書士会を通じて必要な書類を提出し、該当行政書士会に入会します。

以下に該当する場合は行政書士の試験に合格しても行政書士会に登録できません。(日本行政書士会連合会ホームページより)

  • 未成年者
  • 破産手続き開始の決定を受けて、復権を得ていない人
  • 禁固3年以上の刑に処せられて、その執行が終わって3年を経過していない人
  • 弁護士や公認会計士、社労士、司法書士などが懲役処分を受けて、その日から3年を経過していない人
  • 公務員で懲戒免職処分を受けて、その日から3年を経過していない人
  • 心身の故障で業務を行えない人

上記に当てはまる方は、行政書士会への登録ができません。

前科がある人や何らかの処分を受けた経験がある人は、登録できるかどうか確認しておくことをおすすめします。

ただし、上記の人でも受験資格はあるので、資格取得を目指すことは可能です。

試験を免除して行政書士になれるルートもある

行政書士になる方法は試験の合格だけではありません。

下記の条件を満たす人は、特任制度によって試験は免除されます。

  • 弁護士や弁理士、公認会計士、税理士のいずれかの資格を持っている人
  • 国や地方公共団体の公務員として、行政事務を担当した期間が17年以上(高卒は20年以上)の人
  • 行政法人や特定地方独立行政法人の役員または職員として、行政事務に相当する事務を担当した期間が17年以上(高卒は20年以上)の人

公務員は17年以上勤務していると、行政書士の試験は免除されます。

行政書士の仕事は、官公庁へ提出する権利義務に関する書類や契約書の作成代行が多いためです。

つまり、役所で行政事務の経験が長ければ、行政書士に求められる基本的な知識があるものと認められるのです。

受験資格を確認したら?行政書士の試験詳細をチェック

行政書士の試験内容は内容が多岐にわたり、出題範囲が広いため、試験でよく出る分野に絞って勉強することをおすすめします。

2006年度より行政書士試験制度が大きく変化し、難易度も高くなっているようです。また、2020年度には改正民法が施行されたため、行政書士の試験問題への影響が大きのではないかと予想されています。

十分に対策をして取り組んでいきましょう。

  • 行政書士の業務に関し必要な法令等
  • 行政書士の業務に関連する一般知識等
  • 令和4年度試験の最新情報

行政書士の試験内容は?大きく2つの要素がある

行政書士の試験には大きく分けて2つの分野があります。「行政書士の業務に関し必要な法令等」、「行政書士の業務に関連する一般知識等」にわけられます。

前述のとおり、行政書士の試験内容は範囲が広いため、試験に出る内容を把握して、ある程度絞って勉強を進めましょう。

以下で2つの分野について詳しく見ていきます。

①「行政書士の業務に関し必要な法令等」について

「行政書士の業務に関し必要な法令等」の試験について詳しく解説していきます。(ユーキャン行政書士の試験内容より)

基礎法学
基礎法学の分野では、法学全般の基礎知識が問われます。範囲が広いにもかかわらず、2問しか出題されないため対策が取りにくいです。

テキストや過去問題集などで基礎知識を確認しておく程度でいいでしょう。ただし、基本的な法令用語や原則などはしっかり確認しておくことが大切です。
憲法
憲法の分野からは、5肢択一式の問題形式が5問、多肢選択式の問題が3問出題されます。難易度の低い問題が出題されることも少なくないので、しっかり点数を取りたい科目といえます。

出題傾向もある程度決まっているため、過去問題集を参考にし、出題率の高いテーマを中心とした学習を行いましょう。憲法の問題は判例から出題されることが多いのでよく理解しておきましょう
民法
民法の分野からは、5肢択一式が9問、記述式が2問出題されます。配点が76点と高い科目であるため、合格基準に達するための十分な対策が必要となります。民法の問題は長文を読解する能力が必要となるため、国語力も磨く必要があります。

特に、記述式問題の配点は2問で40点となるため、制限文字数内で要点を絞った文章が書けるように練習しておきましょう。民法が改正され、2020年4月1日から施行されたのに伴い、債権法を中心に見直しが行われました。民法改正は試験にも影響するので、改正に応じた試験対策が必要となります。
行政法(地方自治法含む)
行政法の分野からは、5肢択一式の問題が19問、多肢選択式が2問、記述式が1問出題されます。配点が112点と、300点満点のほぼ3分の1を占める重要な科目です。

行政法の問題では、条文について細かい知識が問われるため、学習時間を十分に確保し、条文をしっかりと学習しておくことが大切です。単に暗記するのではなく、過去問題集などを解きながら理解を深めていく方がいいでしょう。
商法・会社法
商法・会社法の分野からは、5肢択一式の問題が5問出題され、そのうち商法が1問、会社法が4問になります。商法からは1問のみの出題となり、条文がストレートに問われることも多いため確実に点数を取りたい科目といえます。

商法の学習は、基本的にテキストや過去問題集を中心に行うといいでしょう。会社法は条文からの出題が多いため、学習時間を十分に確保し、出題の多いテーマに絞って、効率よく学習することをおすすめします。

行政法に関しては、一般的な法理論や行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法、地方自治法が中心です。

択一式の問題と記述式があるので、独学だけでは難しく感じられる問題もあります。それぞれの勉強ポイントをしっかりとつかんで、対策しましょう。

2. 「行政書士の業務に関連する一般知識等」について

「行政書士の業務に関連する一般知識等」の試験内容はどのようになっているのでしょうか。(ユーキャン行政書士の試験内容より)

政治・経済・社会
政治・経済・社会の分野からは、7問程度が出題されます。出題範囲がとても広く、たとえば、政治では国内外の政治制度や日本の選挙制度、経済は財政問題や金融政策、社会では、社会保障などが出題されます。

政治・経済・社会の対策としては、日頃からニュースや新聞などを活用して時事問題も意識しておきましょう。高校の授業で習う政治経済などの基礎知識も復習しておくといいでしょう。
情報通信・個人情報保護
情報通信・個人情報保護の分野からは、毎回4問程度出題されます。情報通信は、通信技術に関する知識や法律について問われます。個人情報保護では、個人情報保護法や行政機関個人情報保護法などが出題範囲となります。

情報通信分野の対策としては、インターネットに関する用語を理解しておくことが大切です。個人情報保護分野では、重要用語を覚え、過去問題集を活用して理解を深めておくといいでしょう。
文章理解
文章理解の分野からは3問出題されます。国語の問題で、出題形式は並べ替えや空欄補充、文章要旨把握となります。毎年出題形式が決まっているため、対策が立てやすく、確実に点数を取りたい科目です。

一般知識等は56点満点で、24点以上という合格基準点があります。文章理解は12点満点なので、ここで点数を取ることには大きな意義があります。学習のポイントとしては、過去問題集を活用するのがおすすめです。

問題はすべて択一式ですので、テキストをしっかりと読んで対策をしておけば、解ける問題が多いと考えられます。

以下の記事で行政書士試験の対策方法について詳しく説明しています。

行政書士の試験日程は?最新情報を確認

行政書士の試験は年に1回実施されています。

令和4年度の試験スケジュール(予定)は以下のようになっています。

項目詳細
試験の公示令和4年7月4日
受験資格年齢、学歴、国籍等に関係なく、どなたでも受験可能
受験願書・試験案内の配布令和4年7月25日~令和4年8月26日消印有効
受験手数料10,400円
受験申込受付期間郵送申し込み:令和4年7月25日~令和4年8月26日
インターネット申し込み:令和4年7月25日午前9時~令和4年8月23日午後5時
試験日時令和4年11月13日午後1時~午後4時
合格発表令和5年1月25日
行政書士試験研究センターホームページより

行政書士の試験の合格率は?例年10%前後

行政書士の試験合格率は年度ごとに差があります。平均して合格率は10%ほどとされており、難易度は高いとされていますが、確実に実力をつけていけば誰でも合格を目指せる試験と言えます。

以下は過去9年の合格率となっています。

行政書士の試験は絶対評価の試験であり、合格者の定員を設けていないため、問題の難易度がそのまま合格率に反映されます。

したがって、合格率はあくまで指標として、所定合格基準のクリアを目指しましょう。

年度受験者数合格者数合格率
令和3年度47,8705,35311.18%
令和2年度41,6814,47010.7 %
令和元年度39,8214,57111.5 %
平成30年度39,1054,96812.7 %
平成29年度40,4496,36015.7 %
平成28年度41,0534,0849.95 %
平成27年度44,3665,82013.12 %
平成26年度48,8694,0438.27 %
平成25年度55,4365,59710.10 %
行政書士試験研究センター試験結果推移より

以下の記事でも詳しく説明していますので、参考にしてみてください。

行政書士の難易度は?コツコツ学べば十分に合格可能

行政書士試験の難易度

行政書士の試験は10人受験して、1人しか合格できない難しい試験です。しかし、適切に学習をすれば十分に合格できる試験でもあります。

例えば、1日3時間学習した場合、1年程度で合格できる力が身につくといわれています。試験範囲が広いので、学習計画をしっかりと立てて勉強を進めていく事ができれば合格できるでしょう。

スクールや通信講座を受講する人は、講師に相談しながら進めていくのがおすすめです。独学の人は、どのような問題が出題されるのか把握してから学習を進めていけるので、ぜひ試してみてください。

行政書士の資格を取得するメリットは?3つのポイント

行政書士の資格を取得するメリットは、行政書士として働けるだけではありません。難関と思われがちで、資格の取得を考えてしまっていた方も、ここまでの内容で少し前向きになれたのではないでしょうか。

行政書士の資格を取得すれば、学校を卒業後も就活時に大いに役立ちます。

ここでは資格を取得するメリットについて以下の内容を紹介していきます。

  • 就職や転職で魅力的なアピール材料になる
  • 独立して開業を目指すことができる
  • 他の資格と合わせて取得することでキャリアアップが狙える

1. 就職や転職で魅力的なアピール材料になる

行政書士の資格を取得するメリットの1つは、就職や転職に有利にできることです。

行政書士の資格を持っているということは、他の人よりも法律に詳しいというアピールになります。法律に関する勉強もするので、会社法や商法などの基礎知識があると認識されます。

合格率10%の難易度である行政書士資格を持っているということは、高度の学習能力をもっているということにもなります。

総務部や法務部などの法律の知識が求められる部署で、即戦力として使えると評価されるでしょう。

2. 独立して開業を目指すことができる

行政書士の資格があれば、独立して開業できることも大きなメリットです。行政書士の場合は、実務経験がなくても開業することが可能です。したがって、実務経験が必要な税理士などの他の士業よりも比較的独立開業を目指しやすいです。

行政書士の仕事は独占業務ですので、有資格者しかその仕事にタッチできません。

競争相手が少ない分、独立して仕事がしやすいともいえます。

将来独立して仕事をしたいと考えている人には、資格取得は大きなメリットといえるでしょう。

3. 他の資格と合わせて取得することでキャリアアップが狙える

行政書士の資格は他の資格と合わせることで、キャリアアップが狙いやすくなります。

例えば、行政書士と社労士の資格を持っていれば、顧客の会社の設立手続きから人事労務のサポートまでトータル的に仕事ができます。

宅建士の資格を持っていれば、不動産取引と相続の難しい内容の話も進められやすいでしょう。行政書士はダブルライセンスを取得できれば仕事の幅が広がるので、キャリアアップにかなり有利になります。

行政書士の資格を取りたい!予備校や通信講座を活用しよう

行政書士の資格を取得したいが、独学だけでは不安、また学校に通いながらや仕事をしながらの勉強に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

是非積極的に通信講座を活用して、効率よく資格取得を目指しましょう。

以下でおすすめの通信講座3つを紹介します。

  • フォーサイト
  • スタディング
  • アガルート

フォーサイト

教材の質の高さとそれに見合わないリーズナブルな価格で、口コミ中心に広まった人気の通信講座です。フルカラーの初心者でも分かりやすいテキストに、通信講座専用に録画されたハイクオリティな動画講義付きです。

コース名バリューセット1 通常セット
税込み価格54,800円
受講形式オンライン
教育給付金制度2022年度本試験前日まで
特典や割引調査中
受講者の合格率
公式サイトフォーサイト公式

スタディング

スタディングは通勤・通学時間も有効活用できるスキマ時間を徹底的に活用した、スマホやタブレットなどのデジタル機器のみを使用した講座です。

デジタルデバイスに慣れた若い世代の方を中心に人気急上昇中の通信講座です。

コース名行政書士総合コース
税込み価格64,900円
受講形式オンライン
教育給付金制度2022年11月30日まで
特典や割引調査中
受講者の合格率
公式サイトスタディング公式

アガルート

アガルートはオンライン講義の配信を中心とした資格スクールです。講義の受講環境の使いやすさや、テキストの見やすさなどにこだわっています。

コース名入門総合ライトカリキュラム
税込み価格200,000円
受講形式オンライン
教育給付金制度なし
特典や割引オプションでマンツーマン指導や通学を選べる。早期申し込み30%off
受講者の合格率67.20%
公式サイトアガルート公式

 

アガルートの特徴

  • 合格までの最短ルートを提供してくれるアガルート
  • 予備試験や司法試験など難関資格に強い
  • 月に1回講師によるカウンセリングが受けられる

\受講スケジュールや受講者の声も確認できます!/
アガルートのカリキュラムを確認

行政書士資格の通信講座はその他にも有名な講座など、多数あります。ぜひ、自分に合った講座を見つけて勉強を進めてみてください。

行政書士の予備校については以下の記事で詳しく解説しています。

行政書士の試験には受験資格がないため誰でも受験可能!

今回の記事では、以下の内容で行政書士の受験資格についてお話してきました。

  • 行政書士はだれでも(中卒・高卒でも)受験可能
  • 合格しても行政書士会へ登録できないケースがある
  • 行政書士試験日程と内容の最新情報
  • 行政書士の合格率は約10%
  • 行政書士の資格を取得するメリット3つ
  • おすすめの通信講座3つ

行政書士の試験は受験資格がないので、年齢や学歴、国籍などに関係なく誰でも受験ができます。これから進路を検討する学生の方や、中卒・高卒で資格取得を検討する方も受験できます。

試験は合格率が10%前後で難しい試験ですが、合格できれば独占的に業務が可能です。しっかりと対策をすれば合格を目指すことが可能な資格です。

就職や転職、キャリアアップにも有効な資格ですので、行政事務に興味がある人は目指してみてください。独学だけでは不安な方にはスクールや通信講座も多数あるので、是非活用してみてください。