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着付け関連資格一覧!それぞれの違いをわかりやすく解説

日本人であっても着物は普段はあまり着ることがありません。しかし、冠婚葬祭などの特別な時に着ることもあります。

その際、着物に興味を持って「自分も着付けをしてみたい」と思われた方も多いのではないでしょうか。

現代の日本人は着物に袖を通すことがあまりないため、自分で着物を着ることができる方はあまりいません。着物を正しく着付けをできるようになるためには、やり方を学ぶことが必要です。

そこでここでは着物の着付けに関する資格についてご紹介します。着付けの技術だけではなく、知識やマナー、就職に有利になる資格まで幅広く紹介するので、ぜひご覧ください。

コンテンツ

着付けに関する資格とは?どんな種類があるか知っておこう

着物の着付けに関する資格という証明書を持っていると、自分にそれだけの力量があると示すことが可能です

そこでここでは着付けについて以下の3つについて詳しく解説します。

  1. 民間資格しかない?民間資格と国家資格どちらもある!
  2. 着付けの資格は誰におすすめ?着付師や美容師に
  3. 難易度は?自分で着付ける初心者向け講座からプロ向けまで

民間資格しかない?民間資格と国家資格どちらもある!

資格には大きく民間資格と国家資格の2つがあります。民間資格とはさまざまな協会や団体が設定している資格で、国家資格は国の認可が下りている資格のことです。

民間資格の方が国家資格よりも劣っているのではないか、と、思われる方もいるかもしれませんが、民間資格であっても取得が難しく評価の高いものは数多くありますし、国家資格であっても取得の簡単なものはたくさんあります。就職に有利な民間資格も数多くあるのです。

着物の着付け資格はさまざまな種類があり、民間資格だけでなく国家資格もあります。どちらの資格も資格を認定している協会で学ぶなど実力をつけなければ取得することができません

着付けの資格は誰におすすめ?着付師や美容師に

着付けの資格はさまざまな場所で活躍することができます。その中でも代表的な職種は以下の通りです。

  • 美容院
  • 写真館
  • 着物レンタル
  • 呉服屋

では就職先で、着付けの技術をどのように活かした働き方をするのかを解説します。

美容院で働く

美容院では成人式やお正月、冠婚葬祭時などにヘアメイクと同時に着物の着付けも行っているところが多いです。美容院で働いている方の中には美容師の資格だけで働いている方も多いかも知れません。

しかし、着付けの資格を持っているとそれだけ仕事の幅も増えますし、将来独立するときに必ず役に立ちます。また、合わせてメイクの資格を取得しておくこともおすすめです。

写真館で働く

写真館には子供がメインの場所や結婚式場などさまざまな種類がありますので、どのターゲットをメインに行っているかを就職先を選ぶ基準としましょう。

写真館の場合、写真を撮ることがメインになるので素早い仕事が求められます。ただし、ヘアメイクも専用で常駐していることが多いため、着付けの仕事を集中して行うが可能です。

着物レンタルで働く

歴史ある観光地では着物を着て歩けるように着物をレンタルできるお店がたくさんあります。1日着物を着て歩き回るので、途中で着崩れを起こさないようにしっかりと着付けをすることが重要です。

着付けだけでなくヘアメイクのスキルも必要になることがあるため、ヘアメイクもできるとより仕事の幅が広がります。

呉服屋で働く

デパートなどで着物を販売している呉服屋も着付けのスキルを活かせる就職先です。着物を反物から作る方も多いことや試着されるお客様が多いため着付けが必要になる回数は少ないですが、お客様に着付けについて質問されたときなどに着付けのスキルが役立ちます

また、着物について詳しくなるため、知識をつけておくとスキルアップにもつながることでしょう。

難易度は?自分で着付ける初心者向け講座からプロ向けまで

どんな資格でも同じですが、資格の難易度はどの程度のレベルを必要とするかによります。着付けの資格の多くは階級があるため、初心者向けのものから着付けの講師になれるプロ向けのものまで難易度はさまざまです。

そのため着付けの資格を取得するのであれば、どの程度までの着付けスキルが必要になるのかを十分に考えて、そのレベルに合わせて学んでいくと良いでしょう。

着付けの資格は履歴書に書ける?関係業界なら書いた方がいい!

就職活動で使用する履歴書に着付けの資格は書いたほうがいいのか悩む人も多いのではないでしょうか?もし志望する企業が、着付けに関する業界である場合は積極的に記載しましょう

就職活動では、何も資格がない人と比べると、業界関係の資格所有者が有利になります。後述する国家資格である「着付け技能士」はもちろん、そのほか民間の資格であってもアピールポイントとなるので、着付け関係の資格は必ず記載しましょう。

着付け資格をすぐに取りたい!最短3カ月が目安

着付けの資格取得は最短で3ヶ月が目安

就職に向けて、できるだけ早く着付けの資格を取得して関係業界で働きたいに向けて、最短で取得できる着付け資格や、取得方法をご紹介します。

着付師は最短3か月で取得できる

民間資格である「着付師」なら、最短3か月で取得が可能です。資格取得には、「長沼静きもの学院の着付師育成科」に通う必要があります。3級は3か月で取得が可能で、さらに1年間かけて2級・1級とレベルアップが可能です。

また、着付師の資格を取得後、「シアブルスタッフ」という長沼静きもの学院が運営する人材登録システムに登録ができます。着付師を必要とする様々なクライアントと提携しており、活躍の場を見つけるサポートも手厚い点も嬉しいです。

着付けの資格一覧と費用の目安!自分に合ったものから学ぼう

着付けに関する資格は多くありますが、ここではその中でも代表的なものをご紹介します。

  1. 着付け資格の国家資格は一つだけ!「着付け技能士」
  2. 初心者にもおすすめの資格や検定!通信で受けられるものも
  3. プロになりたい人におすすめの資格!スクールに通うのが一般的

では、1つずつどのような資格なのかを詳しく見てみましょう。

着付け資格の国家資格は一つだけ!「着付け技能士」

着付けに関する資格で唯一の国家資格が「着付け技能士」です。この資格は職業能力開発促進法に基づいて作られた資格で、働く人の技能や地位の向上をするためのものであると定められています。

この資格を取得するためには着付けに関する業務に関わったという実務経験数が必要になり、学科試験と実技試験の両方に合格しなくてはいけません。もしも学科試験のみの合格だった場合、その権利は翌年度末まで続きます。

また、着付け技能士には2つの階級があり、それぞれ内容が異なるので注意しましょう。

着付け技能士検定2級
・実務経験…最大2年
・学科試験…着物についての知識や着付けの作法など11分野から出題される。100点満点中60点以上で合格
・実技試験…2時間30分~3時間程度で浴衣、街着、付下げ、訪問着、付下げ訪問着の着付けができる
・受験費用…学科試験8,900円、実技試験16,700円
着付け技能士検定2級
・実務経験…最大5年
・学科試験…着物についての知識や着付けの作法など12分野から出題される。100点満点中60点以上で合格
・実技試験…2時間30分~3時間程度で浴衣、街着、付下げ、訪問着、付下げ訪問着、色留袖、黒留袖、中振袖、羽織と袴の着付けができる
・受験費用…学科試験8,900円、実技試験18,500円

初心者にもおすすめの資格や検定!通信で受けられるものも

着物の資格はプロ向けだけでなく初心者でも取得できる資格もあります。

  1. 着物免許5級
  2. 初級資格
  3. きもの文化検定

それぞれどのような資格なのかを見ていきましょう。

着物免許5級

着物免許は京都きもの芸術文化協会が発行している資格です。この資格を取得するためには、ハクビ京都きもの学園着物の知識や着付けの講座を受講すると取得できます。

着付けの技術はもちろん、着物のマナーやメイク、立ち振る舞いまで着物に関する知識を総合的に得られる資格です。

着付けや着物に興味があるけど、何から学べばいいかわからなという人は、着物免許5級から取り掛かってみてはいかがでしょうか?

着物免許5級
・ハクビ京都きもの学園で講座を受講することで取得可能
・受講期間…1年間(1回90分×36回)
・受講料…112,200円~224,400円(税込)

初級資格

花京都きもの学院で取得できる着付師の資格です。着付け関係では珍しく、通信教育でも受講ができます。テキストとDVDを見て着付けを学び、京都にある鳥丸御池校へスクーリングもできるので安心です。資格試験は京都で行われますが、自宅で受験もできるので、忙しい人にもおすすめの着付け教室となってます。

この資格は初級以外にも、中級と上級があり、どの資格も半年程度受講することで取得可能です。各階級の違いは以下のようになっています。

  • 初級…紐を使った着物の着せ方、手結び枕で基本の帯結びができる。17分で振袖の着付けが可能。
  • 中級…着付師の資格取得。三重紐を使った創作帯結びができる。12分で振袖と留袖の着付けができるようになる。
  • 上級…胸紐を抜き帯を結ばずに折り上げられるようになる。反物や仮絵羽の着装も可能。どんな着付けも10分でできる。

授業料は月2回で6,050円(税込)です。

忙しいけど着付けの勉強をしてみたい人は、花京都きもの学院の通信講座で基礎から着付けについて学んでみましょう。

きもの文化検定

きもの文化検定経済産業省・農林水産省・文化庁後援の民間資格です。着付けだけではなく、着物の歴史や文化、着物に親しむための知識を得ることを目的としています。

5~1級までの5段階があり、飛び級で受験することはできません。

試験内容は公式教本から出題され、級によって出題される教本が異なります。公式教本はきもの文化検定のHPから購入が可能です。

きもの文化検定受験料
・5級・4級4,800円
・3級5,800円
・2級8,800円
・1級9,800円

ここまで初心者におすすめの着付け関係の資格を紹介しました。他にも趣味に関する資格はたくさんあります。自分の趣味にあった資格はどのようなものがあるか興味のある人は、趣味で取れるおすすめ資格・検定一覧!かっこいい資格や面白い資格もをぜひご覧ください。

着付けだけではなく、美容業界での就職に有利になる資格に興味のある人は美容のおすすめ資格15選を紹介!趣味や仕事に有効に活用しよう!をご覧ください。着付け資格と併せて取得することで、就職活動で強力なアピールポイントとなるでしょう。

プロになりたい人におすすめの資格!スクールに通うのが一般的

着付けとは人に着物を着付けることなので、独学で学ぶよりも資格を取得するためにスクールに通うことをおすすめします。先ほど紹介した着付け資格を活かせる就職先に勤務する際も必ず役に立つでしょう。

スクールによって取得できる資格も異なるので、自分の取得したいと思える資格を得られるところに通うようにしましょう。

  1. 着付け師
  2. きもの講師
  3. 着付講師認定証
  4. 着物着付け講師
  5. プロ着付け修了証
  6. 着物免許3級以上

着物の資格を取得できるスクールはさまざまあるのですが、ここでは代表的な着付け資格である上記6つについて詳しく解説します。

着付け師

着付け師は長沼静きもの学園で取得できる資格です。着付け師の資格は3~1級があり、1年間通うこと(120分×48回)でそのすべてを取得することができます。3級なら最短3ヶ月で取得可能なので、できるだけ早く着付け資格を取得したい人におすすめです。

着物を持っていない方はレンタルできるらくらくプランを、すでに持っている方はMyきものプランを選んでください。受講料は以下の通りです。

  • らくらくプラン…216,480円(月謝の場合19,800円)
  • Myきものプラン…158,400円(月謝の場合14,300円)

実践的なカリキュラムとなっているため、卒業後にすぐに着物の着付け師として働くことができます。また、働く場所をサポートしてくれるシステムもあり、就職の際も安心です。

きもの講師

きもの講師は花京都きもの学院の行っている着物の着付けや着付け方を教える技術を得られる資格です。

きもの講師はこのような着付けスクールで働くことや学校の講師、自宅でスクールを開設することなどができます。この資格は着物の着付けが全くできない初心者の方でも取得が可能です。

きもの講師の資格は、花京都きもの学院へ1年(月2回)通うことで取得ができます。授業料は月7,150円(税込)です。

着付講師認定証

着付講師認定証は彩きもの学院などに通うことで取得できる資格です。着付講師許可証には3~1級の3段階があり、1級を取得すれば講師として着付けを教えることができるようになります。

これまでご紹介してきた資格のほとんどがある一定の着付け教室に通うことが条件でしたが、着付講認定証に関してはさまざまな着付教室で取得することが可能です。

そのため、カリキュラムや受講回数、値段なども各教室により異なるので、注意してください。彩きもの学院の受講料は以下の通りです。

  • 3級…授業料72,000円、教材費5,400円、資格受験料3,000円、資格認定料30,000円
  • 2級…授業料78,000円、教材費12,300円、資格受験料5,000円、資格認定料50,000円
  • 1級…授業料66,000円、教材費0円、資格受験料7,000円、資格認定料70,000円

着物着付け講師

着物着付け講師の資格は特定非営利活動法人・日本文化支援普及協会が実施している資格です。この資格は協会の認定している教室に通うことで取得できます。この教室ではヘアメイクなどについても学ぶことができるので、着付師に必要な技術を総合的に学ぶことが可能です。。費用は月3,000円~と着付け資格の中ではリーズナブルになっています。

着物着付け講師の資格は初心者の方は初級~上級の認定試験を合格した後に認定試験を受験しましょう。希望者は資格取得後に花嫁着付けの試験を受講することが可能です。

プロ着付け修了証

プロ着付け修了証は、美保姿きもの学園にて取得できる資格です。この資格は美容師などお仕事で着付けをする方に向けた資格で、美容室やブライダル会場などで活躍したい人におすすめできます。

「プロ着付け養成コース」の全24回を受講することで取得することが可能です。費用は24回で21,600円となっています。

着物免許3級以上

着物免許は先でも紹介したハクビ京都きもの学園にて取得できる資格です。きもの免許には5~1級までの5つの段階があります。

プロとして就職したい人は、3級以上を取得を目指しましょう。3級以上取得すると講師としてスクールで働いたり、自宅で開業することが可能です。5~1級には以下のような違いがあります。

  • 5級…準師範
  • 4級…師範。海外で着付けができるきもの国際免許の取得が可能
  • 3級…上級師範。自宅で着付け教室ができ、看板も取得可能。
  • 2級…助教授…着付け士として活躍できる
  • 1級…教授。白隠の講師として働くことが可能。看板も取得できる。

受講料は1年間36回のお稽古で112,200円〜です。

着付けの資格は役立つの?スキルアップにつながる!

着付けに関する資格は数多く存在しています。あまりに種類が多く、どれを取得すればいいのか迷ってしまいがちです。

着付けの仕事に就職するのに資格は必ず必要になのでしょうか?

着付師になるには資格は必要ない

着付け師になるためには資格は必要ありません。着付けに関する資格がない状態で着付け師として働いている方は大勢いるのではないでしょうか。

しかし、着付けの資格を取得しておくことで、自分の着付けのスキルがどの程度のものなのかを証明することができるのです。そのため就職や転職、現在働いている職場でのスキルアップに繋げることができます。

着付けの資格でスキルアップを目指そう!

着付けの資格にはさまざまな種類があり、簡単に取得できるものからある程度のスキルが必要なものまでたくさんあります。全く着物の着付けをしたことがない方は、下の級から順番に取得していくことを目指してください。

上級の資格取得を考えている方は着付けの講師になることが可能です。着付けスクール就職して講師として働くか、自宅で開業するかをよく考えてみてはいかがでしょうか。

着付けだけではなく和の文化に興味のある人は、和食の検定もオススメです。就職に結びつきやすい資格や、文化やマナーなど、和食の検定に関して詳しく知りたい人は、和食の検定には何がある?関連検定・資格一覧!をご覧ください。

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