「公務員として働きたいけど、自分の年齢でも大丈夫?」
「公務員試験について詳しく知りたい」
など公務員採用試験の受験資格や年齢について悩みを抱える方はいらっしゃるかもしれません。
公務員採用試験には5つの受験資格があり、最も重要な条件が年齢制限と言っても過言ではありません。なぜなら他の条件をクリアしていても年齢制限を超えてしまうと受験ができないからです。
この記事では公務員試験の仕組みや受験資格、年齢制限について詳しく紹介しますので「自分が受験できる試験があるか」「何歳までに受験したらいいのか」などの疑問を解決しましょう。
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公務員試験の仕組みとは?国家公務員・地方公務員どちらも受ける
公務員と一言で言っても様々な職種があり、公務員試験を受ければ全ての公務員になれるわけではありません。公立校の教員になるには教務員試験の受験が必要ですし、国会議員や市長になるには選挙での当選が必要です。
公務員試験に合格すると大きく分けて国家公務員か地方公務員として働くことができます。
- 国家公務員:省庁や裁判所、国会などの各国家機関で働く公務員
- 地方公務員:都道府県や市町村の行政で働く公務員
試験日程が重ならなければ公務員試験は併願が可能なため、どこにも合格しなかったという事態を避けるためスケジュール上可能な限り併願する方は多いです。公務員には様々な職種があるため、迷っていたり決めかねている方は選択肢を増やすために複数の職種を併願するケースも少なくありません。
公務員試験では何が問われる?一次試験と二次試験それぞれ解説
公務員試験は基本的に「一次試験」と「二次試験」があります。公務員は資格試験ではなく就職試験の意味合いが強いため2段階で試験を行い、学力と人間性から判断されるのです。それぞれの試験について詳しく説明します。
一次試験「筆記試験」
筆記試験では「教養科目」と「専門科目」の試験があり、それぞれ択一と記述の出題形式があります。このため4パターンの出題形式があることになりますが、全ての職種で4パターンが出題されるわけではなく職種によって異なります。
- 教養択一:高校までで学ぶ内容(英数国理社)の五肢択一式
- 教養記述:与えられたテーマについて1000〜2500字ほどの文章
- 専門択一:経済、法律や各専門分野に対応した専門科目
- 専門記述:与えられたテーマについて1000〜2500字ほどの文章
筆記試験の出題科目や出題形式には様々なバリエーションがあるため、事前に情報収集を行いどんな問題が出るかリサーチしておくことが重要です。合格ラインは公表されていませんが、以下の正答率が合格ラインと言われています。
- 教養択一:5〜6割の正答率
- 専門択一:6〜7割の正答率
二次試験「面接試験」
一次試験に合格すると二次試験を受験でき、二次試験では「論作文試験」や「面接試験」が行われます。以前は学力が重視されていた公務員採用試験でしたが、近年は人物重視の選考へと傾向が変化しています。
- 論作文試験:社会問題などのテーマで1000文字前後の作文。試験時間は60~80分程度
- 面接試験:個別面接または集団面接。志望動機や事故PRなど。試験時間は1人当たり15~30分程度
面接試験では就職面接でよく聞かれるような内容の他に、採用後に取り組みたい政策について質問されることもあります。事前にどう答えるかを考えおき、簡潔かつ端的に受け答えすることが重要です。
公務員試験の区分とは?申し込み時の状況に合ったものを選ぼう
公務員の試験区分にはいくつか種類があり、受験資格や試験日程、内容が異なり、国家公務員と地方公務員でも試験区分が違います。
国家公務員採用試験には全部で14種の試験区分があり主に以下の試験区分です。専門職試験は担当業務ごとに細かく分かれています。それぞれの学歴や年齢により受験できる試験が異なってきます。
- 総合職試験(院卒者試験)・総合職試験(大卒程度試験):各省庁の幹部候補生
- 一般職試験(大卒程度):各省庁の中堅幹部候補生。本省庁他全国9ブロックでの採用もあり。
- 一般職試験(高卒者):各省庁の中堅幹部候補生。本省庁他全国9ブロックでの採用もあり。
- 専門職試験:受験時から採用省庁が決まっている職種。
- 経験者採用試験:民間企業等での経験を有する方の採用試験。
地方公務員試験では区分の名称が統一されないためわかりにくく感じますが、位置づけはどれも同じです。一般的に行政職や事務区分で採用されると様々な部署に配属され、技術職や人間関係区分で採用されるとある程度配属先が限定されるでしょう。
しかし受験可能な試験区分や職種は大学の専攻分野によってある程度決まっていますので、受験する際は自分がどの試験区分に当てはまっているかを必ず確認してください。上の級になるほど出世のしやすさはありますが、仕事内容にそこまで違いはないようです。
- Ⅰ類・Ⅰ種・上級(大卒程度試験)
- Ⅱ類・Ⅱ種・中級(短大・専門学校卒程度試験)
- Ⅲ類・Ⅲ種・初級(高卒程度試験)
- 社会人経験者(職務経歴5年程度)
公務員試験の受験資格とは?職種によって募集要項が異なる
公務員試験の受験資格には大きく分けて「共通要件」「年齢」「学歴」「資格」「身体的条件」の5つがあります。誰でも受験できるわけではなく、一定の資格を持つ者のみが受験可能です。それぞれの受験資格について詳しく説明します。
共通要件
共通要件はどの試験区分にも必ず書かれている共通の募集要項です。以下の欠格条項の3つのどれかに当てはまると原則として公務員になることができません。
- 欠格条項
- 1.禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまでの者又はその刑の執行猶予の期間中の者その他その執行を受けることがなくなるまでの者
2.国家公務員一般職として /〇〇県職員として懲戒免職の処分を受け,当該処分の日から2年を経過しない者
3.日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者
年齢
年齢は受験する試験区分により大きく異なります。21歳までしか受けられない試験もあれば、59歳まで受けられる試験もあるので定年を越える年齢でなければどれかしらの試験を受験することは可能です。しかし全体的には30歳を年齢制限としている試験が目立ちます。
学歴
公務員試験の試験区分には「大卒程度」や「高卒程度」と記載していますが、これは試験の難易度を示すもので実際の学歴は不問です。他の受験資格に問題がなければ高卒者が「大卒程度」の試験区分を受験できます。ただし、公安系の試験や国家公務員の「院卒者試験」など1部の試験は受験資格に学歴が必要となるので注意が必要です。
資格
資格は専門職など特定の職種の試験では、必要になっている場合があります。同じ職種であっても自治体により資格要件が異なるため、複数の受験先で併願する場合は試験要件を必ず確認しましょう。
身体的要件
消防官・警察官・法務教官・皇宮護衛官・航空管制官など1部の職種の試験では、身長や体重、体力検査によって身体的条件を満たすことが必要な場合があります。一方で、身体障碍者については多くの自治体が別枠で採用枠を設けていますので受験を考えている自治体の試験要件を確認してください。
公務員試験には年齢制限がある?種別や区分によって異なる
公務員試験を受験するためには受験資格を満たす必要があると先ほど紹介しました。試験区分や種別により異なりますが高卒程度試験の上限は19-23歳、大卒程度では30歳を年齢制限として設けている自治体がほとんどです。受験資格の年齢制限についてここではケース分けして説明します。
高卒で公務員試験を受けたい!年齢制限は20歳前半までが多い
公務員になるのに学歴は必要ないため、高卒でも公務員試験にチャレンジできます。国家公務員、地方公務員ともに高卒者向けの試験区分がありますのでこちらで、受験を考える場合年齢制限は以下です。20歳前半までの試験区分が多いため、高卒者は高校卒業時や卒業後早めに試験に臨んだ方がよいでしょう。
- 国家公務員:17~19歳または17~20歳の試験が多い
- 地方公務員:17~23歳(20歳までのところが8割)
大卒で公務員試験を受けたい!年齢制限は30歳程度が多い
公務員試験で最も採用枠が多く受験者も多いのが大卒程度試験です。国家公務員、地方公務員共に22~30歳の年齢制限を設けている試験がほとんどですが、地方自治体によっては32歳や34歳までとしているところもあります。大卒で公務員試験に臨む場合は大学を卒業して30歳までに受験しましょう。
社会人で公務員試験に転職したい!種別によっては年齢制限なしの場合も
「社会人として民間企業で働いてきたけど、公務員に転職したい」方向けに経験者採用試験が用意されています。社会人経験があることを前提にしているため一般枠に比べると筆記試験のウェイトが軽く、自分の職務経験をアピールできるため今までの経験を活かすことができるでしょう。自治体により異なりますが59歳までや年齢制限なしのところもあるので、長年民間企業などで働いた方でも公務員に転職は可能と言えます。
公務員試験に年齢ギリギリで受けるのは不利?直接的には関係がない
どうしても高卒程度試験や大卒程度試験の年齢制限ギリギリでの受験になってしまうケースもあるでしょう。例えば以下のようなケースが考えられます。このようなケースでは試験で不利になってしまうのでしょうか。
- 大学で留年や浪人を繰り返し一般的な大卒より卒業年齢が高い
- 学校卒業後何度も採用試験に挑戦を繰り返していた
- 一度は民間企業に就職したが、経験者採用試験でなく大卒程度試験に挑戦したい
実際に年齢制限ギリギリで採用された方の意見を見ると直接的に年齢は採用に関係がないようです。しかし面接では「受験までの期間何をしていたのか」は必ず聞かれるため、面接官を納得させられる回答は用意しておきましょう。
公務員試験の対策がしたい!おすすめ講座や予備校を紹介!
公務員試験の対策をするなら予備校や通信講座の受講がおすすめです。国家公務員試験は倍率が高いため、早い方では大学2年生から予備校に通い始める方もいます。多くの予備校で公務員試験対策講座が開講されていますので比較検討して受講する予備校を決めましょう。
公務員試験の記述試験や論作文試験、面接試験は個人では対策が難しいため、丁寧に添削や練習をしてくれる予備校が安心です。アガルートの公務員講座は質の高いテキストや教材の他、模擬面接や定期カウンセリングなどサポートが手厚い通信講座になっています。詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
講座や予備校は活用すべき?情報収集の意味でも受講する方がいい
公務員試験を講座や予備校を使わず独学で突破を目指すのはもちろん可能です。しかし予備校では全国の公務員試験の情報が蓄積されており最新情報も随時教えてもらえます。情報収集を各科目勉強しながら行うのは大変なため、情報源として予備校を活用するのが効率的でしょう。
面接での質問事項や形式などの面接情報も手に入れられるので、2次試験対策もしっかりできます。
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公務員試験に合格したい!採用のチャンスを増やすコツ
社会人として1度就職した方で、公務員に転職したい方は大卒枠の試験だけでなく経験者採用試験も視野に入れると合格の可能性が高くなります。大卒枠の試験では職歴や社会人経験については問われないため、新卒の学生と純粋に争うことになるり厳しい戦いになるでしょう。
経験者枠は採用人数が少なく競争率は高いですが、学力よりも論文試験や面接試験が重視されるため職務経歴をアピールしそれまでの経験を活かすことができます。このため自分の経歴や持っている資格に自信がある人は有利になる可能性があるでしょう。公務員に活かせる資格については以下の記事で詳しく解説されています。
公務員試験の年齢制限は職種や区分によってさまざま!申し込み前に確認しよう
公務員試験の受験資格の1つである年齢制限は職種や区分、自治体によって様々です。受験に学歴は関係ないため、大卒でなくても年齢制限をクリアすれば大卒枠の試験は受けられますが、社会人経験が活かせる経験者採用枠を狙うのもよいでしょう。経験者採用枠は年齢制限がない自治体もあり、幅広い年齢層の方が受験し即戦力として採用されています。
まだ学生という方は、大卒枠の試験は受験者数が多く競争が激しいので早めの対策が吉です。予備校や通信講座などを活用し対策を行って合格を勝ち取りましょう。
資格講座名 | アガルート | フォーサイト | 大原 | スタディング |
コース名 | 地方上級・国家一般職+専門職・裁判所カリキュラム | 一般知能対策コース | 春合格コース(法律) | 地方上級・市役所 教養合格コース[2023年合格目標] |
税込価格 | 280,000円 | 20,800円 | 518,000円 | 66,000円 |
受講形式 | オンライン | オンライン | web通信 | オンライン |
教育給付制度 | 記載なし | 3回 | 各校に問い合わせ | 3回 |
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