秘書検定は対策すれば、独学でも十分合格を狙えます。通信講座やスクールに通う勉強法と比べて、独学は費用を安く抑えたい受験者にピッタリ。
- 就職活動に向けて資格取得を目指したい方
- 社会人としての基本的なビジネスマナーを学び直したい方
など、秘書検定は就活のアピール材料や仕事のスキルアップに有効活用できます。
この記事では、独学で勉強できる秘書検定の勉強時間や受験対策など、詳細を解説しました。これから秘書検定の受験を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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秘書検定とは?
社会人のビジネスマナーが身に付けられる秘書検定は、1972年(昭和47年)から始まりました。
文部科学省が後援しており、国に認められた信頼性のある資格として多くの社会人や学生が受験しています。
秘書検定は3~1級に分類。試験問題では、会社の設立や運営に関わる知識、身だしなみの心得など、秘書や社会人に必須のスキルを中心に出題。
後輩の指導や上司との関わり方など、業務や経営に関わる一般知識、秘書業務の内容としての職務知識を含め、社会人にも応用できる幅広い知識が学べます。
各級の試験内容
試験内容は筆記試験と面接試験にわけられています。3級と2級は筆記試験のみ、準1級と1級は面接試験が追加。
筆記試験は理論と実技の項目にわかれており、それぞれ60%以上の正解が合格ラインです。理論と実技はそれぞれ以下の項目から試験問題が出題されます。
理論
- 必要とされる資質:来客応対の方法、上司補佐の心得や報告の仕方、身だしなみなど
- 職務知識:秘書の業務内容、上司のスケジュール管理など
- 一般知識:社会常識、会社経営に関わる知識、人事や労務に関する知識など
実技
- マナー・接遇:敬語や上司への言葉遣い、電話対応、冠婚葬祭のマナーなど
- 技能:名刺の管理やファイリングの方法、オフィス環境を整える知識など
上記の項目は、秘書や社会人にとって基礎的な内容になっているため、知っていると仕事を進める上で大きなメリットになります。秘書検定は社会人のスキルアップにつながる勉強におすすめです。
秘書検定を独学で取得するときの勉強時間は?
独学での勉強時間を以下の表で簡単にまとめました。
例えば、秘書検定2級の試験では1日2時間を30日間続けると50時間の目安に到達できて合格が見込めます。合格に必要な平均時間は、あくまでも目安として参考にしてみてください。
試験対策の勉強を始めるタイミングは申し込み日から逆算しておき、当日までにゆとりを持ったスケジュールで管理していきましょう。
秘書検定の各難易度と合格率
秘書検定は、級ごとに難易度が設定されており、3級・2級・準1級・1級と順番が上がるごとに試験内容も難しくなります。
腕試しに秘書検定の受験がしたい方は初心者向けの3級、就職活動のアピール材料に活かしたい方は2級。
社会人のスキルアップや秘書検定のプロレベルを目指したい方は、準1級と1級の受験がおすすめ。
特に秘書検定準1級や1級では謝罪の方法や尊敬語などの言葉遣い、冠婚葬祭でのマナーがより細かく学べるため、日常生活にも活かせます。社会人として備えておくマナーのすべてを網羅できる内容です。
また、秘書検定の平均合格率は以下で簡単にまとめました。
級が上がるごとに合格率は変化していきますが、対策に取り組めばいきなり受験しても合格が不可能ではありません。
また、3級と2級、2級と準1級は併願受験も可能です。秘書検定に受験資格はないため、いきなり1級を受験する選択肢もあります。
おすすめとして、まずは初心者が受験しやすい3級や2級の受験から始めてみてください。
秘書検定を受験する人のメリットは?
秘書検定は社会人や学生の受験者が中心で、ビジネスに活かせる知識としてメリットがありす。
2019年11月に実施された第119回秘書検定2級の試験では、学生(大学生・短大生・専門学生・高校生)の受験者が77.1%。
一方、社会人(会社員・秘書)の受験者は17.6%、その他の受験者は5.3%でした。全体的に学生の受験者が多く、次に社会人の受験者が多いことがわかります。
秘書検定は会社研修の取り組みを始め、社会人としての振る舞い方やビジネスマナーの基礎を改めて学びたい方におすすめ。
以下では、社会人と学生が秘書検定を受験するメリットを簡単にまとめました。受験を検討されている方は、目標を立てる上で参考にしてみてください。
社会人がビジネスで活用するための取得がおすすめ
秘書検定をビジネスに活かす方法は、主に以下の2つがあげられます。
①会社内で能力をアピールするため
秘書検定を取得すると業務や人間関係がスムーズに運ぶスキルが学べるため、上司に対して仕事ぶりをアピールできます。
②フリーランスのオンライン秘書として活躍するため
仕事をフリーランスに外注するときは、資格は実績やスキルを証明できるものとして信用につながります。
秘書検定の資格は、長年仕事を続ける上で成長を感じたい方、スキルアップにつながる資格取得を求める方などのニーズを満たせる資格です。
資格で勉強した内容は、今日から仕事場で使える実践的なものばかりで、ビジネスの上でも大きなメリットがあります。
就職活動のアピール材料としての取得がおすすめ
学生の就職活動で秘書検定があると、面接官によいイメージを与えられることが期待できます。書類選考では、面接の話題や採用の判断材料として、秘書検定の有無を見ている企業も。
高校生や専門学生、大学生が秘書検定を取得すれば、就職後に企業でマナー研修を指導すれる手間が省けるからです。
転職活動に取り組んでいる方を始め、他の応募者とは違う能力をアピールする材料につながります。
秘書検定はどの級でも独学で取得できるの?
秘書検定は、3級~1級までしっかりと対策すれば独学での合格は十分狙えます。ただ、筆記試験の対策は座学でできるものの、準1級や1級の面接試験は外部機関に頼る方法がおすすめ。
独学と外部機関に頼る方法のどちらを選ぶかは、資格にかけられる時間や費用に照らし合わせて検討してみてください。
以下では「独学と独学以外の勉強方法のどちらを選ぶとよいのか」という観点から、秘書検定3級~1級の難易度に合わせてまとめました。
秘書検定3級・2級は独学で取得できる
秘書検定の3級と2級は筆記試験のみで面接試験がないため、初めて受験する方でも独学で過去問を繰り返し解けば十分に合格可能です。
勉強時間は約30~50時間、毎日1~2時間の勉強で約1ヶ月勉強すれば達成できます。
試験ではひっかけ問題に注意して冷静に問題を読み解いていきましょう。筆記試験はマークシートによる選択方式と記述式です。
試験までのスケジュールを計画して勉強すれば合格するのは難しくありません。理論と実技のそれぞれ6割以上の正解を目指すため、バランスよく勉強して合格を目指してください。
秘書検定の3級と2級では、社会人や秘書が求められる知識や技術をテキストや過去問を利用して独学で学んでいきましょう。
準1級と1級の勉強は通信講座がおすすめ
秘書検定の準1級と1級は、筆記試験に加えて面接試験があります。面接試験の受け答えは実践を通した練習が必要です。
1級では課題の内容に合わせて上司役と来客役の試験官と、各1~2分の面接試験を実施。言葉遣いや態度、振る舞い方など、面接での受け答えから適性を判断されます。
独学での面接対策には限界があるため、通信講座などの外部機関のサービスを利用するのがおすすめです。
もちろん独学での勉強も可能ですが、筆記試験と合わせた勉強期間は約2~6ヶ月ほどかかります。
準1級と1級の難易度が高い分、通信講座などを利用すれば試験対策がスムーズに進められるメリットも。
効率よく試験対策を進めるためにも、準1級と1級に関しては独学以外の勉強方法も検討してみてください。
秘書検定の資格勉強方法は3つ!
秘書検定の受験を決意した後は、いよいよ試験対策の勉強を始めていきましょう。秘書検定は3つの勉強方法があります。
- 独学で勉強
- 学校に通って勉強
- 通信講座で勉強
初心者が費用を抑えて受験するなら独学の方法が人気です。独学の費用は参考書と過去問、他は受験料と交通費の出費に抑えられるメリットも。
学校や通信講座を利用すると多少費用はかかりますが、プロから教えてもらえる機会があるなど、効率よく時短して勉強したい方におすすめです。
以下では、独学や学校、通信講座の勉強方法についてまとめました。どの勉強方法を試そうか悩まれる方は、ぜひ参考にしてみてください。
①独学で参考書・テキストを購入して勉強
独学で勉強しようと考えている方はテキストや参考書、過去問を使って対策に取り組みましょう。
秘書検定の公式ホームページには、簡単なサンプル問題も掲載されているのでぜひ目を通してみてください。
本屋やネットを利用すれば、参考書や過去問が購入できます。まずは参考書やテキストでおおまかな内容を理解しましょう。
ひっかけ問題も出題されやすいため、過去問を繰り返し解くのが合格への近道。
問題の傾向も変わるため、参考書やテキストは最新版で情報を網羅している内容を手に入れてください。
ここでは定番のテキストを紹介します。
出る順問題集 秘書検定に面白いほど受かる本
出る順問題集は秘書検定の対策の定番の一冊です。
シリーズ累計30万部を突破した人気シリーズで、一冊で試験範囲を全てカバーすることができます。簡潔で分かりやすい解説が特徴で、短時間で対策に必要なエッセンスを身に着けられることで非常に評判が良い一冊となっています。
②学校に通って勉強
これから専門学校や大学を目指す学生の方なら、学科のコースや就職対策で設けられている資格講座から秘書検定を学んでいきましょう。
社会人の方なら、時間に余裕がある場合は短期間のスクールに直接通って秘書検定を学ぶ方法もあります。
学校やスクールのよいところは、勉強でわからないところがあれば直接講師に質問できる点で、理解が深まりやすい傾向も。
費用がかかってしまうという弱点はあるものの、効率的に試験に出るポイントを学びやすい利点もあります。
③通信講座で勉強
いきなり独学から勉強する方法に抵抗がある方は、通信講座がおすすめです。準1級や1級の面接試験対策を始め、初心者の方が時短で学ぶ勉強方法として活用できます。
大手の通信講座『ユーキャン』では、面接試験対策としてDVDと対策ブックからわかりやすい内容で解説。対策ブックは、試験当日の電車や会場でポイントを再確認するのにいいですね。
通信教育の特徴としては、学習スケジュールを管理してくれる教材が付いてくる内容もあり、カリキュラムに沿った勉強方法で合格を目指せる点です。
独学に比べると多少の費用はかかるものの、スムーズに勉強が進みやすいため、就職活動や卒業を控えた学生、忙しい社会人が受験するのにピッタリの内容ではないでしょうか?
オンライン秘書資格の取得もおすすめ!
秘書検定の関連資格として、インターネットを使った秘書業務のスキルを証明する「オンライン秘書資格」があります。
オンライン秘書資格は、在宅ワークやフリーランスの働き方と相性抜群。副業や開業したときの肩書きにも使えるため、持っておいて損のない資格です。
多様な働き方が増えてきたため、携帯やパソコンを使った仕事と場所にとらわれない働き方は、今後とも増えていくのではないでしょうか?
「何か他の人とは違う関連資格を取得しよう」と考えている方にも、時代の流れを先取りしたオンライン秘書資格はおすすめです。
オンライン秘書資格はスマホを使って勉強
オンライン秘書資格を運営するSmart資格の教材は、スマホで勉強できる点がおすすめポイントです。
資格に必要な知識は、移動時間や待機時間などのスキマ時間に習得できます。試験はいつでもスマホから受験できるため、忙しい社会人や学生が短期間でスムーズに資格取得が可能。
最短一週間で取得できるオンライン秘書資格をこの機会にぜひ受験してみてください。
まとめ:学生や社会人に役立つ秘書検定を取得して仕事のスキルにつなげよう!
独学で勉強できる秘書検定の勉強時間や受験対策など、詳細を解説しました。秘書検定にかかる勉強時間の目安をもう一度おさらいしておきましょう。
- 3級:約30~50時間(1ヶ月)
- 2級:約50時間(1ヶ月)
- 準1級:100時間以上(2~4ヶ月)
- 1級:150時間以上(2~6ヵ月)
秘書検定は、上記の勉強時間を目安にすれば独学で合格を目指せる資格です。ただ、準1級や1級の難易度は面接試験があるため、本番をイメージした練習には通信講座などを取り入れるのがおすすめ。
独学以外の対策は、学校やスクール、通信講座の勉強方法があります。自分に合う方法や資格の難易度に合わせて選んでみてください。
また、関連資格にはオンラインで手軽に学習できるオンライン秘書資格の取得もおすすめです。
社会人や学生の就職活動や仕事のスキルアップに役立つ秘書検定の資格取得をぜひ目指してみてください。
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