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心理学を仕事に活かすには?資格の種類・収入・就職に役立つ情報を紹介します

この記事では、心理学の仕事内容や各分野、就職先や資格に関する情報などを取りあげました。

心理学の仕事で最初にイメージするのは、病院のカウンセラーとして心理療法を使いながら相談者に接する仕事内容かと思います。

しかし、他にも心理学を仕事に活かせる内容や職場があるので、選択肢の幅や理解を広げるためにも紹介する内容を活用してみてください。

また、心理学に関する国家資格や民間資格で人気の内容も集めてみました。

心理学の仕事に関する収入や雇用形態、将来性や勉強方法など、さまざまな視点から心理学の仕事を掘り下げていきましょう。

心理学の仕事内容とは?

統計学や心理療法を使いながら、心の観点から生きやすさを模索するのが心理学の仕事内容です。

人と関わる仕事が中心で人間観察や心の動きについて興味や関心が深く、人と接することやサポートにやりがいを感じる人に向いています。

カウンセリングの仕事に就く場合、心と体に不調を抱える人をサポートする役目があるため、根気強く対応できる忍耐力や受容できるだけの器も必要です。

人の心はとても奥が深いため、人の心について実践や研究を通して学んでいけます。

ときには論文を読んだり新しい知識を学んだりしながら、生涯をかけて成長していける仕事内容です。

心理学の仕事ができる6種類の分野・就職先をあげてみた

大学院に進学した後の進路は、主に3つで「研究職」「カウンセラー職」「一般企業に就職」があげられます。

以下では、もう少し分類して詳細を解説しました。

  • 研究職の分野
  • 学校の分野
  • 児童、福祉の分野
  • 医療、保険の分野
  • 司法の分野
  • 一般企業内、産業の分野

以上の項目からそれぞれの仕事内容や職業名、就職先などをまとめています。

心理学にどんな仕事内容があるか知りたい方は、今後の参考にしてみてください。

研究職の分野

心理学を極める仕事には、大学や大学院の研究職で働く道があります。

教師として生徒に心理学の学問を教えたり、自分の研究課題を掘り下げたりすることが仕事です。

臨床心理学や社会心理学、発達心理学や犯罪心理学など、特定の研究分野について社会に貢献する研究者の一員になれます。

心理学の研究職に就く方は、臨床心理士の資格を持っていることが大半です。これからの時代は、新しくスタートした国家資格の公認心理師の取得者も増えることが予想されます。

論文の発表や書籍の発行などに取り組みながら、専任の教授や非常勤の講師としてさまざまな形で活動していきましょう。

学校の分野

研究分野以外では、スクールカウンセラーとして学校関係の職場で働く仕事があげられます。

私立や公立の小学校から高校、大学で生徒の相談に乗っていく仕事内容が一般的です。

大学に心理カウンセリングができる相談室がある場合、心理学科に通う学生が実習やアルバイトの形で働ける場所もあります。

心理学の資格を活かして働く場合は、公認心理師や臨床心理士、精神保健福祉士が有利です。他には、教員免許や社会福祉士、保育士、医療系の国家資格などが歓迎されます。

学校でのカウンセリング以外には、専門学校やスクールなどで講師として心理学などの勉強を教える仕事に就くことも可能です。

児童・福祉の分野

児童相談所の職員として、さまざまな事情を抱える子どもたちと接していく道があげられます。

心理学の仕事で児童をサポートする分野に興味がある人におすすめです。他にも、福祉施設や児童向けの精神科や小児科で相談員や心理カウンセラーの肩書きで働けます。

また、福祉施設で高齢者の心理カウンセリングを実施する仕事に就くことも可能です。

児童や福祉の分野で心理学の資格を活かして働く場合は、公認心理師や臨床心理士、精神保健福祉士が採用率アップにつながります。

心理学以外では、教員免許や社会福祉士、保育士、医療系の国家資格なども有利です。

大学卒業や資格必須の条件が設けられている場合もありますが、心理学の資格がなくても働ける場所もあります。

医療・保険の分野

精神科のある病院、心療内科や精神科のクリニック、地域の保健所などで働けます。

特に医療分野は、心理カウンセラーの花形として正社員や契約社員の雇用形態に就きたい人に人気です。

心や体に不調を抱える人を心理カウンセリングで支えられる面があるだけでなく、他の医療者と連携しながら学びを深められます。

正規雇用だけでなく非正規雇用のアルバイトも倍率が高い傾向があるため、大学や大学院を卒業した人でもまずはアルバイトとしてスキルや実績を積みながら正社員を目指す流れが一般的です。

活かせる心理学の資格としては、精神保健福祉士や公認心理師、臨床心理士などがあげられます。

司法の分野

求人の難易度は高くなるものの、公務員として働ける心理学の仕事には司法の仕事があげられます。

法的な施設や裁判所、警察署などの職場で少年鑑別所心理技官、少年院や刑務所に関わる保護観察官や相談員など、人々が社会復帰できるようにサポートしていく姿勢が重要です。

活かせる心理学の資格としては、精神保健福祉士や公認心理師、臨床心理士などがあげられるものの、資格の取得や学歴は必ずしも必要ではありません。実務経験の年数や働く意欲を問われる傾向にあります。

一般企業内・産業の分野

心理学の仕事には、一般企業の中で働いて社員のキャリアをカウンセリングする産業カウンセラーの仕事があげられます。

産業カウンセラーの仕事で役立つ心理学の資格は、産業カウンセラー以外なら公認心理師や精神保健福祉士、社会福祉士や児童福祉士が有利です。

また、大学や大学院を卒業後にカウンセラー以外の道に進んだ場合でも一般企業の営業職や販売職など、マーケティングに関わる分野と心理学は相性がピッタリです。

顧客の心理を分析したり相手の立場になったりする技術は、どの仕事にも役立ちますよ。

心理学を学んだ人の多くが通る道でもあり、産業の分野から社会を支えていけます。

心理学の仕事に活かせる資格を紹介

実はカウンセリングの仕事は資格がなくてもできます。ただし、企業や公務員に就職して働きたい人は、仕事に活かすために資格が必要な求人が多いのも現状です。

今回は、以下の2項目から心理学の仕事に活かせる資格の詳細を解説しました。

  • 国家資格
  • 民間資格

各試験の受験資格や難易度、合格率なども紹介していきます。

学校に通う必要のあるものから通信講座で取れる内容まで、いくつかの資格をピックアップしました。

すでに心理学の学校に通っている方、これから資格の取得を検討されている方も就職するときのイメージを考えるための参考にしてみてください。

①国家資格

心理カウンセリングに関する王道の国家資格をまとめました。

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士

どちらの資格も心理学の仕事関わりたい人の王道です。

国家資格はカウンセリングに関わる資格の中では信頼性や認知度が高いため、就職先に制限をかけずに広く探したい方に便利です。

公認心理師

心理学の仕事で王道の資格である公認心理師は、心理カウンセリングのプロとして活動できる資格です。

平成29年9月15日からスタートした国家資格として社会に広まりつつあります。

同じく心理カウンセリングや研究職に必須の民間資格である臨床心理士に代わり、公的な国家資格として今後取得者が増えると予想される内容です。

公認心理師の資格を得るには、例えば以下の受験条件が当てはまります。

  • 指定の4年制大学+指定の大学院で必須科目を取ること
  • 指定の4年制大学+実務経験を積む

※また、資格の移行措置として2017年9月15日以前に指定の4年制大学や大学院を卒業している人も科目取得や実務経験など、各条件を満たすことで試験を受験できる可能性があります。詳細に関しては公式サイトをご確認ください。

また、公認心理師の試験合格率は平成30年9月9日に実施された第一回目は79.6%、受験者数は35,020名で合格者数 27,876名の結果でした。

また、第一回目の同年に実施された次の試験では合格率が64.5%、第二回目の令和元年に実施された試験は46.4%と合格率は安定しない傾向が続いています。

おそらく新しくスタートした資格として、試験の難易度を例年調整している段階なのかもしれません。

ただ、公認心理師の資格は今後の心理学に関わる仕事で広く認知されていくことが予想されるため、安定的に就職して働きたい方はぜひ取得を目指してみてください。

精神保健福祉士

心の不調を抱える相談者が社会復帰できるようにサポートしていける国家資格です。国によって1997年に作られました。

医療や福祉関係の現場で活躍できる精神保健福祉士は、他の医療関係者と連携しながら精神的に不調を抱える相談者を自立に向けて援助していきます。

精神保健福祉士の試験に関する受験資格は、以下の通りです。

  • 4年生大学などを卒業しており、一般養成施設に一年以上通っていた
  • 社会福祉士の資格登録があり、短期養成施設に半年以上通っていた
  • 相談援助の実務経験が4年以上あり、一般養成施設に一年以上通っていた

※その他にもさまざまなルートがあるので、詳細は公式サイトをご確認ください。

試験の合格率は、2020年に実施されたもので62.1%の結果でした。受験者数は 6,633名、合格者数は4,119名です。

過去数年間の合格率も約60%台で、国家資格の中では比較的高い数字となっています。

心理学の仕事から福祉関係全般まで働けるので持っていると就職に有利です。国家資格で信頼性が高いため、安定的に仕事を確保したい人は検討してみてください。

②民間資格

心理カウンセリングの仕事に活かせる民間資格をまとめました。

  • 臨床心理士
  • 認定カウンセラー
  • メンタルケア心理士
  • 産業カウンセラー

資格が必須でない職場で働くときも、心理学の民間資格は持っているとアピール材料にできます。

心理学の民間資格で人気の内容をあげたので参考にしてみてください。

臨床心理士

民間資格の臨床心理士は、1988年から日本臨床心理士資格認定協会が認めている内容で、心理カウンセリングや研究職の仕事に就きたい人に必須です。

カウンセリング現場で募集条件にされることが多く、資格の取得には指定の大学院などの卒業や実務経験が必要になります。

社会からの認知度が高く信頼性もあるため、就職する形で働きたい方は持っていて損はありません。

臨床心理士の受験資格は、簡略して説明すると以下の条件があげられます。

  • 国が指定する1種、または2種の大学院を卒業して各条件をクリアしている※
  • 医師免許を取得してから、2年以上の心理臨床に関わる実務経験がある
  • 臨床心理士の養成を実施している専門職大学院を卒業

※1種…卒業後に受験資格が不要。 2種…卒業後に実務経験を1年間経ると受験が可能。

臨床心理士の試験合格率は令和1年が62.7%、受験者数は2,133名、合格者数は1,337名の結果でした。専門性が高い内容のため、ある程度難易度は高くなります。

また、令和1年の合計合格者数は37,249名、ここ10年の合格率は約60%台の傾向です。

ちなみに、臨床心理士の試験に合格したあとは5年ごとに免許の更新が必要です。

心理学の専攻に関わる大学を卒業する際に、卒業が決まっている人は関連の民間資格で認定心理士の申請もできます。

臨床心理士の資格は民間資格でありながらも、心理学の仕事に就職したい人に必須の資格で社会的な信頼性や認知度が高い資格です。

認定カウンセラー

日本カウンセリング学会が認めている心理学に関わる民間資格の一つです。

カウンセリングには、新しい知識や研究成果を取り入れて日々実践に活かしていく姿勢も必要になります。

学会の会員になったりカウンセリングのカリキュラムを学んだりすることで、心理カウンセラーとしての技術を磨きましょう。

申請する形の資格なので、簡略して説明すると下記の条件に当てはまる方が取得できる対象です。

*試験を受ける場合

  • 学会の条件に当てはまる会員として約2年以上が立っている人+カウンセリングに関わる大学院に通っている、または卒業している人で条件に当てはまる
  • 学会が実施する「認定カウンセラー養成カリキュラム」を約210時間以上受けている

 

*推薦の場合

  • 学会の会員で大学や短大の専任の教員として5年以上のカウンセリング授業を担当している
  • 運営元の会員で各施設の相談員としてカウンセリングを週4 日以上、5年以上の実務経験がある

※詳細は、公式のサイトからご確認ください。

以上の条件を満たした人について、試験を受けるパターンでは書類審査のあとに筆記試験と口述の技能試験、面接試験を受ける流れです。推薦のパターンでは、書類審査と面接試験のみで対応します。

メンタルケア心理士

メンタルケア心理士が担当できる範囲は、不安や精神疾患の兆候が見られる相談者です。

相談した人の心理状態によっては、地域自治体や行政制度との連携体制を取ってサポートに取り組みます。

メンタルケア心理士は、申請型の認定資格なので条件を満たしている人は資格を得ることが可能です。申請に必要な受験資格は以下の条件があげられます。

  • 文部科学省後援「こころ検定2級」の合格(必ず必要。受験資格はなし)

+上記に加えて下記のどちらかに該当が条件。

  • メンタルケア心理士の指定された通信講座などで、必要な教育科目を履修し終えている

or 以下のどれかに当てはまる人

  • 認定心理士の資格を持っている
  • 産業カウンセラーの資格を持っている
  • 指定の条件を満たす大学心理学部や学科(4年制)、大学院などを卒業している

通信講座たのまなでは、メンタルケア心理士の総合講座でこころ検定2級の対策も兼ねて実施しているため、心理学の大学や大学院に通っていない初心者の方が基本的な心理学の勉強に取り組めます。

こころの検定では、精神解剖生理学・精神医科学・カウンセリング基本技法など、心理カウンセリングに必要な基礎の知識が理解できる流れです。

合格率は今のところ発表されていないものの、合格基準は全体の約7割なので独学なら公式サイトから発売されているテキストと問題集で十分対策できます。

たのまなでは約一年間をかけてDVDでカウンセリングの技法、テキストで専門知識を身に付けていけるため、自分のペースで勉強していけるのが利点です。

社会人から心理学の勉強をして民間資格を取りたい方は通信講座で勉強をスタートしましょう。

産業カウンセラー

仕事内容や職場に関する話を相談者から聞き取り、今後のキャリアの方向性や対策を考えていくのが産業カウンセラーの職務です。

一般企業に在中する形でキャリアカウンセラーや相談役として働けます。

関連資格としては国家資格のキャリアコンサルタントがあり、今後のキャリアについて相談者にアドバイスをしていくのが共通点です。

産業カウンセラーは民間資格で、受験資格は下記の3つどれかにが当てはまれば試験を受験できます。

  • 試験日に成人済みであり、産業カウンセリングの技術や知識を指定講座で勉強を終えている
  • 4年制大学の心理学科や人間科学、人間関係学などの学部や専攻をして卒業している人で指定科目の単位を取っている
  • 社会人で実務経験を3年以上積んでおり、4年生大学の心理学部などの専攻をして卒業した人で指定科目の単位がある

※詳細の条件は、公式サイトでご確認ください。

産業カウンセラーの試験合格率は、2019年度の学科試験が69.4%、実技試験は66.5%の結果でした。

試験対策に取り組めば、十分合格できる難易度です。受験資格に当てはまらない場合は、公式サイトから通学や通信で取り組める指定講座を受けて理解を進めましょう。

心理学の仕事は収入がどのくらいあるのか 

公認心理師や臨床心理士、精神保健福祉士の平均年収は300~400万円台、月収の給料は約20~30万円です。

アルバイトやパート勤務の雇用形態は、時給平均約1,500~2,000円台で働けます。

産業カウンセラーの平均年収は、350~400万円台、月収の給料は25~30万円台です。

勤務地の待遇や規模、勤続年数などによって給料は変わってくるため、目安として捉えてみてください。正社員の場合は、賞与や昇給で給料が上がっていく流れが一般的です。

心理学の仕事で高収入が期待できるのは、大学の研究者として教員の道に進むことで平均年収は1,000万円台です。ただ、研究者の教員職は人気なので狭き道かもしれません。

他にも、国に関わる行政機関や規模の大きい病院、一般の大企業に就職できた場合は年収が安定しやすい傾向があります。

カウンセラーの雇用形態は非正規社員が多い?

心理学でメジャーの公認心理師や臨床心理士の資格を持っている場合でも、心理カウンセリングに関わる仕事はアルバイトやパート勤務の雇用形態が多い傾向にあります。

公認心理師や臨床心理士は取得に最低でも4~6年以上はかかるため、心理学の仕事で正社員や契約社員で就職を考えている人は、ある程度の時間とお金が必要になるのは覚悟をしておいたほうがいいかもしれません。

また、アルバイトやパートの雇用形態でも病院施設の求人は特に倍率が高い傾向にあります。

在学中に将来働きたい分野を考えながら、卒業後にまずはアルバイトとして実務経験や技術を伸ばしてから本命の分野で正社員の求人に応募しましょう。

カウンセラーは未経験でも働ける?

病院やクリニックなど、心理カウンセリングを中心に取り扱う場所はスキルや実務経験のある人が優先的に選ばれやすい傾向があります。

ただ、心理学の仕事に関わる公認心理師や臨床心理士、精神保健福祉士の資格を持っていれば未経験でも働くことは可能です。

働く施設や場所によって仕事内容は変わってくるため、資格がなくても働けることもあります。

一般的に思い描く心理カウンセリングの仕事や研究職に就きたい方は、心理学の資格で信頼性や認知度が高い公認心理師や臨床心理士、精神保健福祉士などの資格があると就職に有利です。

心理学の仕事に関する現状は厳しい?将来性はあるの?

現在、心理学に関わる仕事は需要と供給のバランスが飽和状態で、安定的な雇用形態で働くのは難しいかもしれません。

心理カウンセラーとして大学や大学院を卒業後、就職する形で正社員や契約社員で安定して働きたい人は、ある程度のお金や時間がかけられるかがポイントです。

ただ、心や体に不調を抱える人は今後も増える傾向にあると予測されるため、将来性はあり仕事自体がなくなることはないと思います。

心理学で勉強した知識は日常生活でも役立つので、例えば子育てでは子どもの発達状態や心理傾向を考える上で有効活用も可能です。

学校卒業後に正社員で働くまではある程度の時間が必要になる可能性があるものの、アルバイトやパート勤務で実務経験とスキルを積んでいけば不可能ではありません。

心理学の仕事内容でのやりがい・苦労するところ

相談者が自分のよさに気づき、生きやすさを感じられるようにサポートしていく心理カウンセリングの仕事では、心の回復を取り戻して元気になった姿を見ると大きなやりがいを感じます。

また、研究職の場合は自分の考えた理論が社会に活かされる喜びが感じられるかもしれません。

心理学の仕事内容で苦労するポイントとして、プライベートでどんなことがあっても相談者と接するときは穏やかな気持ちでいることが大切です。

人によってはカウンセラー自身にも大きな負担が伴う可能性も考えられます。

心理学の仕事は大変な面や苦労する面も大きいものの、日々研究したデータや学問を学び続けられる面白さは一般的な仕事にはないものです。

相談者の回復していく姿を根気強く見守りながら、元気になったときは達成感を感じられて仕事のやりがいを感じられます。

カウンセラーの仕事に求められる3つの素質

心理カウンセリングの仕事は、相談者のプライベートな話題に深く触れる仕事です。

カウンセラーは命に関わる内容から身近な話題まで、ときには相手の鏡や母親役になりながら見守っていきます。

以下では、カウンセラーが必要な素質を3つにわけてみていきましょう。

*忍耐力と観察力

相談者は、心や体に不調を感じて心理カウンセリングに訪れます。

自分が何に悩んでいるのか気づくまでに時間がかかることも珍しくないため、じっくりと待つ姿勢が大切です。

仕事である以上、相手の心が不安定なときも対応していく忍耐力も必要になります。

また、体と心に関わる症状はすぐに完治するとは限りません。長期的な視点から眺めつつ相手が根本的に抱える悩みを観察していきます。

 

*コミュニケーション能力

受容と肯定ができる度量は、心理カウンセリングの基本です。心理カウンセラーが鏡になり、相談者が本来の自分らしさに気づけるサポートをしていきます。

相談者が本当に聞いてほしい話とそうでない話を見極めながら耳を傾けましょう。

相手の目を見ながら話したり、話を否定せずに受けとめたりする姿勢は心理カウンセリングにおいて最も大切な能力です。

相談者の心を開いてもらう上で重要になってくるため、信頼関係が結べるようなコミュニケーションを取りましょう。

 

*相談内容の守秘義務を守る

心理カウンセリングで体験したことは、第三者に漏らしてはいけません。

相談者から聞いた話やカウンセリング中に体験したことは個人情報なので、守秘義務として自分の中で留めておきます。

カウンセリングに訪れる人が安心してすべてを打ち明けられる場所を作ることは、カウンセラーの役割です。

相談者の私生活と安全を守るためにも、心理カウンセリングの義務として心に刻んでおきましょう。

心理学の勉強方法は?

心理カウンセラーの資格を取る勉強方法を選ぶ場合、主に2つのルートがあります。

  • 大学、大学院の学科に進学して勉強
  • 資格を運営する通信講座、通学で勉強する

どちらの方法を選択するかは、自分がかけられる費用や時間の都合が大きくなります。

心理学を仕事にするために資格の取得を目指すときは、児童・福祉など、将来の仕事で関わりたい分野の方向性を見定めながら勉強していきましょう。

大学・大学院の学科に進学して勉強

心理学の仕事にメジャーな公認心理師、臨床心理士の資格を手に入れたい人は、大学や大学院に進学します。心理学科を選んで指定科目や実習を通して勉強していきましょう。

学校を選ぶときのポイントは、自分が学びたい分野の先生がいるか、指導してもらえそうか確認することも大切です。

大学や大学院は国が運営している国立とそれ以外の私立があるため、事前に学費がどのくらいかかるか確認しておきましょう。

基本的に国立のほうが大幅に学費が安くなり合計100万円以上の差が出る場合も。

社会人から大学の卒業を目指したい人は、通信制の大学に通う方法や実務経験を積む方法もあります。

後悔を減らすためにも「自分の学力がどのくらいあるのか」「学費の合計は何円かかるのか」「奨学金を借りる場合、卒業後に何年かけて返していくのか」など、投資できるお金と時間をしっかり検討して進学の道を選びましょう。

資格を運営する通信講座、通学で勉強する

教育機関の学校以外で勉強して心理学の民間資格を取りたい方は、通信講座や通学(スクール)のスタイルで心理学のを勉強していきます。

資格の講座を展開するヒューマンアカデミーでは、スクールに通学する方法や通信講座のたのまなで心理学の資格取得が可能です。

例えば、民間資格のメンタルケア心理士は、通信講座を使って自宅で勉強できます。社会人から学生まで自分のペースで心理学を勉強したい人に便利です。

通信講座と通学は教育機関の学校に比べると費用がかからない魅力があるため、時間やお金に制限がある人におすすめできます。

心理学の学校に行かない・無資格で働く人も多い?

カウンセラーの仕事は、絶対に心理学の資格が必須というわけではありません。

独立や開業のスタイルで働く人は、公認心理師や臨床心理士以外の民間資格だけを持っている人もいます。

就職や雇われる雇用形態で働きたい人は公認心理師や臨床心理士の資格など、認知度や信頼性の高い資格の取得が有利です。

一方、独立や開業の形態で働きたい人は、教育機関の学校以外で心理学を学ぶ方法を選んでも構いません。

心理学の仕事に就く道は一つではないため、さまざまな選択肢を検討してみてください。

独立・開業の道を視野に入れてみる

社会人になってからもう一度心理学の道に進むために学校へ通う方法は、時間とお金にゆとりがないと難しい選択肢です。

大学院に通って臨床心理士になりたい夢を諦めきれない人は、独立や開業の道を選択肢の一つに入れてみてください。

カウンセラーとしての技術に加えて独自の切り口でカウンセリングメニューが作れれば、自営業としてカウンセリングに関われる別の道が開けるかもしれません。

まとめ:心理学を一生の仕事にするなら研究職やカウンセラーの道で就職を目指そう

心理学の仕事内容や各分野、就職先や資格に関する情報などを取りあげてきました。

一般的に大学や大学院に進学する流れが一般的で卒業後は、研究職・カウンセラー職・一般企業に就職の進路があげられます。

仕事に活かせる分野は、おさらいしておくと下記の通りです。

  • 研究職の分野
  • 学校の分野
  • 児童、福祉の分野
  • 医療、保険の分野
  • 司法の分野
  • 一般企業内、産業の分野

心理学の資格には2種類あり、中でも国家資格の公認心理師と精神保健福祉士、民間資格の臨床心理士はカウンセラー資格の中では社会的な認知度が高い傾向にあります。

他にも、民間資格の産業カウンセラーも認知が広まりつつあり、一般企業の中で社員の仕事やキャリア相談に応じることが可能です。

一般的なカウンセリングの仕事の平均年収は約300~400万円台で、大学の教員などの研究職は平均年収が約1,000万円台と高収入が期待できます。

心理学の仕事は需要と供給のバランスが不安定なため、教育機関や通信講座で勉強して資格を取得したあとは、研究職や心理カウンセラーとして安定的に働くためにアルバイトやパートで実務経験を積んで就職する道が王道です。

ただ、心の不調を抱える人をサポートする仕事自体は、今後も需要が伸び続けると予想できるため、心理カウンセリングの仕事について将来性はあります。

また、必ずしも資格が必須でない職場もあり、どうしても心理学の仕事が諦められないときは独立開業をする道も検討しましょう。

チャレンジしてみたい方は「自分がなぜ心理学の仕事に就きたいか?」を心に問いながら、強い意志と信念を持ってスタートを切ってみてください。

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