ネットワークスペシャリストは、ネットワーク関係の国家資格で、ネットワークに精通したプロフェッショナルの資格です。
エンジニアを目指す人や、今現在エンジニアの仕事をしている人であれば、ネットワークスペシャリストの資格取得はおすすめです。
ただし、ネットワークスペシャリストの試験は難易度が高い試験として知られています。本記事では、未経験で初心者であっても独学ができるのか、独学するならおすすめの勉強法や参考書は何かを解説します。
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ネットワークスペシャリストは独学できる?
ネットワークスペシャリストは独学できるのかを見ていきましょう。
未経験の初心者でも独学可能
ネットワークスペシャリストは難易度の高い資格だと言われています。そのため、独学では難しいのでは、と思う人もいるでしょう。しかし、未経験の初心者でも独学は可能です。
きちんとした対策をとれば、難関と言われるネットワークスペシャリストの試験も合格できるでしょう。
確実に合格したいなら資格通信講座を受講するべき
ネットワークスペシャリストの合格率は毎年10%台で、10人に1人しか合格しない難関試験です。また、試験は1年に1度のみ。不合格となってしまったら再び挑戦できるのは次の年です。独学も1年間継続することになるので、勉強のやる気を維持するのも一苦労です。
何年かかっても独学で資格を取得する!と強い決意を持っている人は良いですが、できるだけ早い時期に資格が欲しいと思っている人もいるでしょう。
最短で確実に試験に合格したいのであれば、通信講座を受講することも選択肢の一つです。
ネットワークスペシャリストとは?資格の概要
ネットワークスペシャリストの資格の概要について見ていきましょう。
ネットワークスペシャリストの基本情報
ここでは、ネットワークスペシャリストの以下のことについて説明します。
- 試験日程
- 受験資格
- 受験料
- 出題形式
- 試験時間
- 合格点
- 免除制度
試験日程は、年1回。例年、10月の第3日曜日に試験が実施されていましたが、2020年度における試験実施をコロナのため見送ったため、2021年度からは、春(4月)試験での実施となります。
受験資格はありません。学歴や年齢を問わずだれでも挑戦可能です。
受験料は、5,700円(税込)です。
出題形式は、午前試験と午後試験があり、午前Ⅰ,Ⅱが小問形式・午後Ⅰ,Ⅱが大問形式となっています。
試験区分 | 午前Ⅰ
9:30~10:20 |
午前Ⅱ
10:50~11:30 |
午後Ⅰ
12:30:14:00 |
午後Ⅱ
14:30~16:30 |
出題形式 | 30問の四肢択一 | 25問の四肢択一 | 記述式で3問中2問に解答 | 記述式で2問中1問に解答 |
試験時間は、以下の通りです。
- 午前Ⅰ…9:30~10:20 (50分間)
- 午前Ⅱ…10:50~11:30 (40分間)
- 午後Ⅰ…12:30~14:00 (90分間)
- 午後Ⅱ…14:30~16:30 (120分間)
合格点は、午前Ⅰから午後Ⅱ、までのすべての試験において100点満点中60点以上を取ることで合格となります。
ネットワークスペシャリストの試験には免除制度があります。
免除するための要件は以下の通りです。
- 応用情報技術者試験(AP)に合格
- 情報処理技術者試験の高度試験、情報処理安全確保支援士試験のいずれかに合格
- 情報処理技術者試験の高度試験、情報処理安全確保支援士試験の午前Ⅰ試験で基準点以上の成績をとる
上記のいずれかの条件を満たした時に、2年間は午前1の試験を免除とすることができます。免除には申請手続きが必須です。詳細についてはIPA公式サイトを確認ください。
ネットワークスペシャリストの合格率
ネットワークスペシャリストの合格率を見ていきましょう。
ネットワークスペシャリスト試験の近年の合格率の推移は以下の通りです。
年度 | 出願者数 | 受験者数 | 合格率 |
平成22年 | 25,544人 | 16,649人 | 8.9% |
平成23年 | 21,465人 | 14,077人 | 9.6% |
平成24年 | 21,941人 | 14,612人 | 9.2% |
平成25年 | 20,803人 | 13,288人 | 9.1% |
平成26年 | 20,220人 | 13,215人 | 9.1% |
平成27年 | 18,990人 | 12,407人 | 9.5% |
平成28年 | 18,096人 | 11,946人 | 10.2% |
平成29年 | 19,556人 | 12,780人 | 8.9% |
平成30年 | 18,922人 | 12,322人 | 10.0% |
令和元年 | 18,345人 | 11,882人 | 9.3% |
合格率を見ると、約9%~10%で推移していることが分かります。合格率は非常に低くなっていて難易度が高い資格だということが分かるでしょう。
ネットワークスペシャリストの難易度は?
ネットワークスペシャリストの試験は、IPAの高度試験の4つのスペシャリスト試験(ネットワーク、データベース、エンデベット、支援士)の中でも難しいレベルの資格試験だと言われています。実際、過去の合格率を見ても約9%~10%で推移しています。
10人に1人程度しか合格をしないため、難易度がかなり高い試験と言えるでしょう。ではどうして難易度が高いのでしょうか。
午前の試験と午後の試験があるネットワークスペシャリストの試験ですが、午前の試験は比較的対策が取りやすいと言われています。これは、過去問の流用が多いためです。過去の問題を繰り返し解くことで、突破することができるでしょう。
一方、午後の試験は、「経験したことのない技術についての説明を読み、基礎知識を応用して解く試験」です。しかも、問題形式は記述式なので、確かな知識がなければ解いていくことは難しいです。
このため1回でスムーズに合格できる人は少なく、数回のチャレンジで合格を手にする人が多くいるようです。独学はできないわけではありませんが、確実に合格を手にしたいなら、通信講座を受講することをおすすめします。
ネットワークスペシャリスト独学合格のための勉強方法
ネットワークスペシャリスト独学合格のための勉強方法以下の順で行うことをおすすめします。
- 専門書でネットワークに関する知識をインプット
- 基礎知識を付けたあとに論述対策
- 過去問で実践力を身に着ける
それでは、ぞれぞれの勉強法について詳しく説明します。
1, 専門書でネットワークに関する知識をインプット
ネットワークスペシャリストの試験範囲は広範囲に及びます。まずはネットワークの基礎知識を習得し知識量を増やすため、専門書でネットワークに関する知識をインプットします。
初めて専門書を読む際は、理解できないことが多く出てくると思いますが、かまわず読み進めましょう。2回・3回と繰り返し読み進めるうちに、基礎知識がずいぶん頭に入ってきます。何度も繰り返し専門書を読んで徹底的に知識と技術を頭に叩き込みます。
2, 基礎知識を付けたあとに論述対策
基礎知識が付いたら次は午後からの試験のために論述対策を行います。知識が十分に頭に入ったからと言って、記述式の解答は簡単に解けるものではありません。
問われていることを頭の中で整理して、それを文字にします。文字数には指定があるので、指定された文字数以内に納めなければなりません。解答している内容があっていても文字数が指定された数より大幅に少ないと合格はできません。
- 設問中で用いられている用語を使用して解答する
- 指定された文字数の7割は埋める
- 解答は適切に
上記のようなことを頭に入れて回答しなければなりません。このためには練習が必要です。
3, 過去問で実践力を身に着ける
最後に過去問で実践力を身に付けましょう。午前問題は過去の問題が流用されることが多いですが、あまりに早い時期から取り組む必要はありません。
過去3年分ぐらいの過去問を繰り返し解きましょう。過去問をするのは試験1週間前で十分です。基礎知識を頭にしっかりと叩き込んでおけば、過去問もすんなりと解くことができます。
ネットワークスペシャリストの独学におすすめの参考書
ネットワークスペシャリストの独学におすすめの参考書を勉強法ごとに紹介します。
基礎知識をインプットするのにおすすめの参考書
基礎知識をインプットするのにおすすめの参考書を3冊紹介します。
マスタリングTCP/IP―入門編―(第6版) 2,420円
豊富な脚注と図版・イラストを用いたわかりやすい解説により、TCP/IPの基本をしっかりと学ぶことができます。ネットワークについての理解を深める最初の一歩として活用するのに適しています。
インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門 第2版 2,970円
ネットワーク技術の基本から現場の設計ノウハウまで、400超の図解を用いて徹底解説しています。図解があることで非常に見やすくなっています。
ネットワークの基礎知識が無い人には難しい内容となっているので、基礎知識がない人はまずはマスタリングTCP/IP―入門編―(第6版)で基礎知識を深めてから取り組むと良いでしょう。
ネットワーク技術の教科書 (教科書シリーズ) 4,620円
雑な内容を図を多く用いて説明し、分かりやすくイメージしやすい構成となっているので、ネットワーク技術の知識がこの1冊で深まります。ネットワーク分野の専門知識を効率的、かつ、しっかりと理解したい方におすすめです。
論述対策におすすめの参考書
論述対策におすすめの参考書を2冊紹介します。
ネスペR1 – 本物のネットワークスペシャリストになるための最も詳しい過去問解説 2,948円
ネットワークスペシャリスト試験の「午後I・午後II」に的を絞って徹底的に分析し、取り組み方を解説しています。基礎知識の確認に役立つ、一問一答300問題も掲載してあります。
2020 ネットワークスペシャリスト 「専門知識+午後問題」の重点対策 (重点対策シリーズ) 4,070円
午後試験を突破するための考え方、解法テクニック、文章をまとめる力が身に付きます。午後問題を解くために必要な午前II問題もチェックできます。
ネットワークスペシャリストの通信講座なら資格の大原がおすすめ
1発合格できなくても、時間をかけても良いというのであれば独学でも構いませんが、確実に合格を手にしたい、効率よく勉強をしたいという人は通信講座がおすすめです。
ネットワークスペシャリストの通信講座はそれほど多くありませんが、利用するなら資格の大原がおすすめです。
その理由は
- 資格の大原なら、いつでもオンラインで資格対策ができる
- 資格の専門学校なので、試験対策の網羅性がバッチリ
- 大原受講生の84,9%が基本情報技術者試験免除修了試験を合格している
3番目の「大原受講生の84,9%が基本情報技術者試験免除修了試験を合格している」とありますが、これは午前試験の免除制度に合格したことを意味します。
ネットワークスペシャリストの試験では、IPAに認定された講座を受講し、修了試験に合格する(修了認定の基準を満たす)ことによって、基本情報技術者試験の午前試験が免除される制度があります。
資格の大原の口座を受講している多くの人が、修了試験を合格しているのです。「午前試験が免除になったことで試験に対するモチベーションも上がり、午後への試験対策がスムーズに進められた」との受講者の声もあります。
Twitter上にも口コミがいくつかあったので紹介します。
資格の大原の先生と1時間勉強する動画、集中力高まりますね…✨
— りょう (@s42QfulxmELOjoz) May 28, 2021
週明けに上層部との面談があり、略歴書を書く為に昔取得した資格証書を発掘。
社会人になってから取った資格は、基本情報技術者、日商簿記3級(いずれも大原さんにお世話になりました)。
ここに社労士も追加する。
今はその為の準備期間。地道にコツコツ積み上げます!#毎月9日は9フレームの日— あすぱらまる (@asparamaru) June 9, 2019
情報系の資格の通信教育って
資格の大原とかどうなんでしょう。
とってるorとってた方いらっしゃいますか??
基本情報技術者の資料取り寄せようと思います。ITパスポートは独学で行けそうなので— 🌟るき🌟 (@Ruki8839) July 8, 2019
このように、Twitter上では多くの人が資格の大原の講座について口コミを寄せています。ネットワークスペシャリストは独学では難しいので、講座を利用するため資料請求を考えているという口コミもありました。
講座の詳しい内容を知りたいなら、まずは資格の大原の資料請求をしてみてはいかがでしょうか。
ネットワークスペシャリストの独学まとめ
ネットワークスペシャリストの試験の難易度は高いです。過去の合格率を見ると10人に1人が合格する程度です。
初心者で未経験であっても独学で合格は可能ですが、確実に合格を手にしたいなら通信講座を利用すると良いでしょう。時間を無駄にすることなく効率よく勉強をすすめていけます。
通信講座の中でもおすすめは「資格の大原」です。
資格の大原はオンラインで資格対策ができるので、時間をかけて学校に通う必要はありません。また、テキストが分かりやすい上に、資格の専門学校だけあって試験対策も万全です。
ネットワークスペシャリストの最短での合格を望んでいる人、テキストや参考書探しは面倒だと思っている人、規定の条件をクリアして午前の試験を免除したいと考えている人は、まずは資格の大原の資料請求をしてみてはいかがでしょうか。