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ビジネス会計検定試験の難易度は?合格率から勉強のコツまで詳しく解説!

ビジネス会計検定試験は、2007年から始まった検定で、比較的新しい資格です。大阪商工会議所主催の検定試験で難易度の高い級から順に1級、2級、3級となっています。

財務諸表を分析できる能力が身に付く上に、その分析能力はビジネスの上でも役立つため、近年受験者が増えてきている資格試験です。

ここでは、ビジネス会計検定試験の1級から3級にはどのような難易度の違いがあるのか、合格率から検定合格に必要な勉強時間など詳しく解説します。

コンテンツ

ビジネス会計検定とは?

ビジネス会計検定は、大阪商工会議所主催の検定試験です。会計に関する検定試験になるため、簿記のような検定試験だと思う人もいるようですが、簿記の内容は問われません。

ビジネス会計検定試験とは、財務諸表に関する知識や分析力を問うものです。試験の学習をすることで、税務申告のために作られた帳簿である財務諸表を正確に読み、分析する力がつくのです。

財務諸表を分析することで企業の状況が把握できるようになります。

ビジネス会計検定試験を受験するのはどんな人?

ビジネス会計検定試験を受験するのは、どのような業種の人が多いのか、過去のデータを紹介します。

製造業 17.7%
サービス業 15.4%
金融・保険業 10.6%
学生 10.1%
情報通信業 8.4%
卸売業 8.3%
電気・ガス・水道業 4.5%
行員・団体職員 3.5%
小売業 3.3%
運輸業 2.9%
不動産業 2.9%
建設業 2.8%

参照:大阪商工会議所

上記を見ると製造業の業種についている人の受験が多いですが、特に突出しているわけではありません。

ビジネス会計検定試験は、財務諸表理解力を問う検定試験にですが、ビジネス上での多くの業務に役立ちます。そのため、金融機関に勤務している人や会計や経理・財務の仕事に就いている人、営業や企画に携わっている人、これから金融系の会社に転職や就職を考えている人など、ビジネスの上でのスキルアップを考えている人が受験する傾向にあります。

ビジネス会計検定の難易度や合格率はどのくらい?

ビジネス会計検定は難易度の高い順に1級、2級、3級があります。

ビジネス会計検定を受験する際に気になる各級の難易度や合格率を見ていきましょう。

ビジネス会計検定3級の概要

ビジネス会計検定3級は、会計の用語、財務諸表の構造・読み方・分析等、財務諸表を理解するための基礎的な力を身につけます。

出題範囲

財務諸表の構造や読み方に関する基礎知識 ・財務諸表とは

・貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書の構造と読み方

財務諸表の基本的な分析 ・基本分析

・成長率および伸び率の分析

・安全性の分析

・キャッシュ・フロー情報の利用

・収益性の分析

・1株当たり分析

・1人当たり分析

問題形式

マークシート方式。試験時間は2時間です。

ビジネス会計検定3級の合格率

ビジネス会計検定3級は100点満点で、70点以上の得点が合格基準です。それでは、過去5回の試験結果の合格率を見ていきましょう。

合格率
【第28回】 2021年3月14日実施 67.7%
【第27回】 2020年10月18日実施 70.5%
【第26回】2020年3月8日実施 62.5%
【第25回】 2019年9月1日実施 59.2%
【第24回】 2019年3月10日実施 62.4%

参照:大阪商工会議所

過去5回の試験結果を見ると合格率は約60%~70%で推移しています。

ビジネス会計検定3級の難易度

合格率を見ると、60%~70%程度なので、難易度は低いです。まったく勉強をせずに挑戦をすると合格することは難しいですが、きちんと学習をしていけば、合格を手にすることは難しくはないでしょう。

ビジネス会計検定2級の概要

次に、ビジネス会計検定2級の概要を見ていきます。

ビジネス会計検定2級は、企業の経営戦略や事業戦略を理解するため、財務諸表を分析する力を身につけます。

出題範囲

財務諸表の構造や読み方、財務諸表を取り巻く諸法令に関する知識 ・会計の意義と制度

・連結財務諸表の構造と読み方

財務諸表の応用的な分析 ・基本分析

・安全性の分析

・収益性の分析

・キャッシュ・フローの分析

・セグメント情報の分析

・連単倍率と規模倍率

・損益分岐点分析

・1株当たり分析

・1人当たり分析

問題形式

マークシート方式。試験時間は2時間です。

ビジネス会計検定2級の合格率

ビジネス会計検定2級は100点満点で、70点以上の得点が合格基準です。これは3級と同じです。それでは、過去5回の試験結果の合格率を見ていきましょう。

合格率
【第28回】 2021年3月14日実施 51.5%
【第27回】 2020年10月18日実施 46.3%
【第26回】2020年3月8日実施 54.3%
【第25回】 2019年9月1日実施 48.5%
【第24回】 2019年3月10日実施 48.0%

参照:大阪商工会議所

過去5回の試験結果を見ると合格率は約46%~54%で推移しています。

ビジネス会計検定2級の難易度

合格率を見ると、約46%~54%程度なので、合格率が約60%~70%ある3級と比較すると難易度は高くなりますが、それほど難しい試験ではないです。

ビジネス会計検定1級の概要

ビジネス会計検定1級の概要を見ていきます。ビジネス会計検定1級は、毎回200人~300人程度と受験する人が少なめです。

学習することで、企業の成長性や課題、経営方針・戦略などを理解・判断するため、財務諸表を含む会計情報を総合的かつ詳細に分析し企業評価できる力を身につけます。

出題範囲

会計情報に関する総合的な知識 ・ディスクロージャー

・財務諸表と計算書類

・財務諸表項目の要点

・財務諸表の作成原理

財務諸表を含む会計情報のより高度な分析 ・財務諸表分析

・企業価値分析

問題形式

マークシート方式および論述式。試験時間は2時間30分です。2級と3級の試験はマークシート方式のみでしたが、1級では論述式もあります。また、試験時間も2級・3級と比べると30分長いです。

ビジネス会計検定1級の合格率

ビジネス会計検定1級は200点満点で、論述式50点以上かつ全体で140点以上の得点が合格基準です。それでは、過去5回の試験結果の合格率を見ていきましょう。

合格率
【第28回】 2021年3月14日実施 24.4%
【第26回】2020年3月8日実施 19.7%
【第24回】 2019年3月10日実施 29.4%
【第22回】 2018年3月11日実施 22.3%
【第20回】2017年3月12日実施 16.1%

参照:大阪商工会議所

過去5回の試験結果を見ると合格率は約16%~29%で推移しています。

ビジネス会計検定1級の難易度

合格率を見ると、2級や3級よりもかなり合格率が低いです。10人あたり2人から3にとしか合格できないので、難しい試験と言えます。

ビジネス会計検定の受験料や受験資格について

ビジネス会計検定の受験料や受験資格について説明します。

受験資格

全ての級で特別な受験資格は必要ありません。学歴・年齢・性別・国籍に制限なく誰でも受験できます。どの級から受けてもかまいません。希望の級から受験可能です。連続する2つの級を同日に受験することも可能です。

受験料

受験料は受験する級によって異なります。

受験料
1級 11,550円(税込み)
2級 7,480円(税込み)
3級 4,950円(税込み)

試験形式

試験形式は以下の通りです。

試験形式
1級 マークシート方式および論述式
2級 マークシート方式
3級 マークシート方式

試験日程

2級・3級は年2回、1級は年1回実施します。

2021年度の試験日程は以下の通りです。

第29回 第30回
試験日 2021年10月17日(日) 2022年3月13日(日)
実施級 2級・3級 1級・2級・3級

ビジネス会計検定は独学で合格できる?

ビジネス会計検定の2級・3級の難易度はそれほど高くはないです。2級の場合には10人に5人、3級の場合には10人に6人~7人は合格します。しっかりと勉強をすれば独学でも合格はできるでしょう。

1級になると難易度はかなり高くなります。10人に2人~3人程度しか合格できないほど、難しい試験です。

1級でも計画を立てて学習していけば、独学でも合格できないわけではありません。ただし、独学となると疑問点が出てきても誰かにたずねることができません。

独学で学習していると、怠け心が出てきますし、不得意分野が出てきてしまうと早々に勉強を切り上げてしまいたくなります。計画通りに学習を進める強い意志がなければ、合格への道は遠のいてしまうでしょう。

最短ルートで合格を手にしたいなら、独学で頑張るよりも通信講座の利用を検討すると良いでしょう。通信講座では、合格するためのノウハウを持っているので、効率よく学習できます。

ビジネス会計検定の合格に必要な勉強時間

ビジネス会計検定の合格に必要な勉強時間は、受験する級によって異なります。

3級の場合30時間から100時間、2級の場合80時間から150時間、1級の場合200時間以上です。必要な勉強時間に幅があるのは、試験を受ける人によってすでに持っている知識量が異なるからです。

ある程度知識があればすんなり学習していけますが、あまり知識のない状態で勉強し始めた場合には、相当の勉強時間が必要です。何の知識もないまったくの初心者から学習を始める場合には、上記に記している勉強時間にプラス20時間~30時間の勉強時間が必要になってくるでしょう。

ビジネス会計検定の勉強法

ビジネス会計検定に合格するための勉強法は「過去問をする」「通信講座を利用する」の2つがあります。

過去問

ビジネス会計検定に合格するためには、テキストと過去の問題を繰り返し行いましょう。繰り返し問題に取り組むことで、合格できる知識が蓄積されていきます。人と脳はいったん覚えたと思っても次の日には大部分を忘れています。このため、繰り返し問題に取り組むことが大切です。

それでは、独学をする上でのおすすめのテキストと問題集を紹介します。

3級のおすすめテキストと問題集

ビジネス会計検定試験®公式テキスト3級〔第4版〕 1,760円

 

簿記知識がなくても財務諸表が読めるようになる,会計の入門者向けテキストです。

 

ビジネス会計検定試験®公式過去問題集3級〔第4版〕1,760円

テキストに対応した問題集としても使える過去問題集です。

2級のおすすめテキストと問題集

ビジネス会計検定試験®公式テキスト2級〈第5版〉2,310円

簿記の知識の有無は問わず、財務諸表に関する知識や分析を通して、財務諸表が表現する企業の経営状態を判断する能力を問うビジネス会計検定試験2級の公式テキストです。

 

ビジネス会計検定試験®公式過去問題集2級〔第4版〕1,980円

第21回試験までの主な出題を項目順に掲載してあるので、直前対策にも役立ちます。

1級のおすすめテキストと問題集

ビジネス会計検定試験®公式テキスト1級 3,520円

実際の財務諸表を用いて、会計情報を高度に分析し企業評価する力を身につけることが可能です。

 

ビジネス会計検定試験®公式過去問題集1級〈第3版〉 2,640円

最新3回分(第20回・第22回・第24回)の過去問題と解答・解説を収録。解答の導き方や計算過程等を詳しくガイドしています。

通信講座を利用

2級・3級は合格率も高く独学でも可能ですが、全くの知識のない状態で勉強を始めると、知らない言葉が出てきたりと戸惑うことが多いです。わからないことが出てきても独学では一人で問題解決をしなければなりません。

1級になると、10人に2人~3人程度しか合格できない難関な試験なので、独学で合格するのは大変です。1級は難関過ぎるので取得しない人も多くいます。

ビジネスの上で役立てたいなら2級程度の資格は取得しておきたいものです。2級になると覚えることが一気に増えます。また計算能力も必要になってくるので、独学は大変です。

ビジネス会計検定の合格を最短で手にしたいなら、通信講座の利用がおすすめです。

通信講座を利用するとテキストが準備されていますし、試験一定に合わせて学習スピードも指導してもらえます。何かわからないことが出てきてもすぐに解決できます。

また、長年講座を開設していると、どのような個所が試験に出やすいのかある程度分かるので、効率よく学習していけます。

おすすめの通信講座

おすすめの通信講座は以下の3つです。

資格の学校TAC

本試験完全準拠の公式テキストを使用しての講義なので、安心して学習できます。TACオリジナルのトレーニング、実力テストもあります。

3・2級ダブル合格パック Web+音声DL通信講座 39,000円(税込)

DVD通信講座 48,000円(税込)

3級対策講座 Web+音声DL通信講座 16,000円(税込)

DVD通信講座 20,000円(税込)

2級対策講座 Web+音声DL通信講座 25,000円(税込)

DVD通信講座 30,000円(税込)

弥生カレッジCMC

非常に安価な講座です。学習の進め方の講義を無料で視聴できます。ただし、過去問やテキストは付いていないため、自身で購入することになります。

3級WEB講座 5,000円(税込:5,500円)
ビジネス会計検定2級WEB講座 8,000円(税込: 8,800円)
ビジネス会計検定1級過去問ゼミWEB講座 8,600円(税込: 9,460円)

ヒロ・ビジネス・スクール

全学習時間を20時間程度です。eラーニング形式のため、いつでもどこでも学習できます。事前にサンプル視聴ができます。ただし、講座は1種類のみです。

ビジネス会計検定試験3級対策講座 9,000円(税抜)

まとめ ビジネス会計検定の難易度は低めで独学も可能!

ビジネス会計検定の難易度は低めです。3級は10人に6人~7人は合格しますし、2級は10人に5人程度は合格できます。それほど難易度が高くないので、全くの初心者でも独学は可能です。

ただし1級は急激に難易度が高くなり、合格率は10人に2人~3人程度です。ある程度知識があれば独学も可能ですが、強い意志を持って学習に励まなければ合格は難しいでしょう。

1級がかなりレベルが高いため、2級や3級を受験する人が多いです。難易度が低いと言っても、知識が全くない状態で独学をすることは大変です。

ゼロの状態から学習に取り組むため、思うようにはかどらないこともありますし、昨日しっかりと覚えたと思っても次の日には大部分を忘れていることもあるでしょう。

通信講座を利用すると、ビジネス会計検定の中で覚えておくべき重要な点は、繰り返し抑えておくように言われるので、覚え忘れることを防げます。どこにポイントを置いて学習すべきか教えてもらえるので、効率よく学習していけます。

最短で資格試験を受けて合格をしたいという人には特におすすめです。ある程度費用は掛かりますが、通信講座を利用することも検討してみてはいかがでしょうか。

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