「簿記3級試験の合格ラインは?」
「簿記3級の合格率がどのくらいか知りたい!」
このような悩みや疑問にお答えします。
簿記3級は実用的、かつビジネスシーンで役立つ登竜門的な資格なので、受験を検討している方もたくさんいるのではないでしょうか。
そこで今回は、毎年20〜30万人が受験する日商簿記3級について、以下の内容を中心に解説していきます。
- 簿記3級の合格率
- 簿記3級合格に必要な勉強方法
- 簿記3級の2022年度試験対策
- 簿記3級のおすすめ講座
この記事を読めば、簿記3級の合格率や難易度、勉強の方法が分かるはずです。簿記3級の合格を目指す方は、ぜひご覧になってください。
コンテンツ
簿記3級の合格率は?例年45~55%前後と高め
簿記3級の合格率は例年45〜55%前後と、資格試験の中では比較的高めの部類に入ります。
しかし、実施回によって合格率にばらつきがあり、低いと20%台、高いと60%台になっているので注意が必要です。
簿記3級の合格率推移!2021年実施(158回・159回)は低い
ここでは、参考として2021年度に実施された簿記3級の合格率推移を確認していきましょう。以下の表をご確認ください。
回 | 受験者数 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
159(2021.11.21) | 58,025名 | 49,095名 | 13,296名 | 27.1% |
158(2021.6.13) | 58,070名 | 49,313名 | 14,252名 | 28.9% |
157(2021.2.28) | 70,748名 | 59,747名 | 40,129名 | 67.2% |
2021年度は、合計で3回の試験が実施されていますが、ご覧の通り、第157回と比べて第158回と第159回の合格率が極端に低いことが分かります。
特に第158回は難しすぎて炎上した
簿記3級試験の第157回の合格率は67.2%に対して、第158回は28.9%の合格率です。ここまで、合格率が下がった理由は以下の3つが考えられます。
- 試験時間が半減
- 難易度の高い問題の出題
- 計算用紙が問題冊子と一体化
計算用紙の改悪や以前と傾向の異なる出題、試験時間の半減などが合格率の低下に繋がっているのです。
前回の合格率が高かったので、合格者数を絞るために、第158回の試験から上記のような変更が急にされたと、多くの受験者から声が上がり炎上騒ぎになっています。
簿記3級の合格率にばらつきがあるのはなぜ?3つの理由
簿記3級の合格率にばらつきがあるのはなぜでしょうか。ここでは考えられる3つの理由について解説しましょう。
①補正制度がなく7割以上の正答が必要
簿記3級試験は補正の効く相対評価ではなく、全得点の7割以上の正答が必要になる絶対評価である点が1つめの理由に挙げられます。
②出題範囲が変わることがある
試験には一定の傾向があり、過去問題などで対策を行いますが、簿記3級試験では出題の範囲が大きく変わる場合があるので、対策が有効でなくなる場合が2つめの理由です。
③毎回難易度が変わる
簿記3級試験では、年度や回によって、難易度が変わる傾向があります。また、設問ごとの難易度に差がある点が3つめの理由です。
基本的な知識を問う問題であることに変わりはない
簿記3級試験の合格率にばらつきはありますが、基本的な知識があれば解答できる問題がほとんどで、計算問題については電卓の使用もできます。
また、合格ラインは100点満点中の70点と決まっているので、時間配分を間違わずに落ちついて解答すれば十分に70点を目指すことは可能です。
合格率に振り回されない簿記3級の勉強方法!
簿記3級試験に合格するには、ばらつきのある合格率に降り回されない対策が必要になります。ここでは具体的な勉強方法を紹介していきましょう。
①余裕を持った勉強時間を確保しよう
簿記3級は比較的、やさしい資格試験ではありますが、余裕を持った勉強時間の確保が必要です。時間に余裕があれば、対策の幅を広げることができます。
簿記3級の勉強時間目安は100時間
簿記3級の合格に必要な勉強時間は、100時間が目安です。計算が苦手な場合は、もう少し時間に余裕を持った方が良いかも知れません。
簿記3級の合格を勝ち取るためには、100時間の勉強時間を確保した上で、学習計画を立ててください。
一週間で合格も可能かもしれないが油断は禁物
計算が得意だったり、商業系科目の履修をしている方であれば、一週間で合格も可能かも知れません。
ですが、試験問題の傾向の変化や難易度の変更などの恐れがあるので、しっかりと勉強時間を確保して学習に臨んだほうが良いです。
②自分に合った勉強方法を確立しよう
勉強時間の確保ができたら、自分に合った勉強方法を確立して、試験突破に必要な実力を養いましょう。
また、簿記3級試験では計算機を使用するので、普段から使い慣れているものを試験本番でも使ってください。
簿記に使う計算機については「簿記に使う電卓のおすすめは?選び方と合わせて紹介!安いものや経理で使えるものも!」で詳しく解説していますので、チェックお願いします。
簿記3級の難易度的には独学も可能
簿記3級試験は難易度的には、独学でも十分に合格を狙える資格試験です。計算に自信がある場合や商業の実務経験がある場合などは、独学を選択しても良いでしょう。
不安な場合はスクールや通信講座も
計算が苦手だったり、自分で学習計画が立てにくかったりする場合は、スクールや通信講座の活用をおすすめします。
ここで、簿記講座を開講しているスクール・通信講座を3つ紹介しますので、それぞれご覧になってみてください。
③出題に対応できる勉強をしよう
簿記3級試験は基礎的な問題が多いですが、傾向や難易度に、ばらつきがあるのも事実です。そのため、さまざまな出題を想定して、対応できるように勉強する必要性があります。
テキストは最新版がマスト
簿記3級の出題範囲に関連する制度の変更や、傾向の変更が考えられるため、テキストは必ず最新版を使用してください。
過去問は繰り返し解こう
簿記3級の試験傾向は、年度や回によって変更になる場合がありますが、確かな学力を養うためには、今までに出題された問題を繰り返し解く必要があります。
色んな問題に慣れておくのも大切
簿記3級は比較的、難易度がやさしい資格試験ではありますが、出題範囲が変わることもあるので、幅広く色々な問題に慣れておくことも大切です。
ミスのないよう仕上げていこう
簿記3級は合格点70点の絶対評価の資格試験なので、ケアレスミスによる失点が無いように、しっかりと仕上げていきましょう。
簿記3級2022年試験はどうなる?試験範囲の変更に注意!
2022年度の簿記3級試験は、試験範囲に変更があるので注意が必要です。
具体的には「収益認識に関する会計基準」について、問題文の表現や仕訳の書き方などが変更になります。
また、最近の試験傾向の特徴としては、以下の5つが挙げられるので、要チェックです。
- 難問の出題頻度が減った
- 第1問の仕訳問題の出題範囲が広くなった
- 第1問で伝票会計が出題されるようになった
- 第2問で理論問題が出題されにくくなった
- 第2問は「総勘定元帳の問題」と「補助簿の問題」の出題頻度が上がった
簿記3級に合格したら?次の資格へステップアップを目指そう!
簿記3級の取得後は簿記2級以上や、関連性のある他の資格取得でステップアップを目指してください。
なぜなら、それらの資格を保有していると、会計学に精通していると評価されキャリアアップや転職に有利になるからです。
日商簿記3級・2級・1級の違いは?3級取得後は2級を目指そう!
簿記3級・2級・1級の違いは、簡潔に言うと以下のようになります。
- 1級:会計学のスペシャリストで更なる難関資格の足掛かりになる
- 2級:商業簿記と工業簿記の有知識者で就職や転職でも評価される
- 3級:基本的な商業簿記を学び実務に活かせる
3級を取得したら、キャリアアップに繋がるよう2級を目指してみてください。勉強の流れがスムーズになり、合格の可能性も上がるでしょう。
簿記2級の勉強方法については「簿記2級は独学可能?合格するための勉強法や取得にかかる時間を解説」で詳しく紹介していますので、合わせてご覧ください。
会計系資格ならファイナンシャルプランナー(FP)もおすすめ!
簿記3級資格を取得したら、簿記以外の会計系資格を目指すのも良いでしょう。特に数字やデーターを扱うのが得意な場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)がおすすめです。
ダブルライセンスを狙って、同じ系統の別資格を取得すれば、自分の市場価値が高まるので、キャリアアップに有効になります。
ファイナンシャルプランナー(FP)については「ファイナンシャルプランナーの仕事内容とは?必要資格や就職先について」で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてください。
簿記3級の独学が不安?おすすめ対策講座を紹介!
簿記3級の勉強には自分に合った学習方法が大切です。もし独学に不安がある場合は対策講座の受講をおすすめします。
ここでは、おすすめの簿記3級の対策講座を紹介しましょう。
通学で簿記を学ぶなら?「資格の大原」がおすすめ
勉強のモチベーション維持には、通学の講座が向いています。そこで、通学の講座なら「資格の大原」をおすすめします。
「資格の大原」の特徴は以下の3つです。
- 高いクオリティの講座
- 講師のアドバイスが適切
- 分かりやすい図解豊富なテキスト
「資格の大原」の口コミ評判については「大原の簿記講座の口コミ評判まとめ!悪い評判はある?大原ならではの強みをご紹介します!」をご覧ください。
大原の特徴
- 圧倒的な合格数を誇る資格の大原
- 教室通学、映像通学、通信講座から選べる受講スタイル
- まずは気になる資格の資料請求から
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大原のカリキュラムを確認
通信講座で効率よく学ぶなら?「フォーサイト」がおすすめ
仕事や学業などで忙しい場合は、効率良く学ぶ必要があります。効率優先なら、通信講座の「フォーサイト」がおすすめです。
「フォーサイト」の特徴は以下の3つになります。
- 高い合格率
- リーズナブルな価格設定
- どこでも学べるWeb講義
「フォーサイト」の口コミ評判は「フォーサイトの簿記講座の特徴は?口コミ評判も紹介」をご確認ください。
フォーサイトの特徴
- 臨場感のある生配信授業やeラーニングで隙間時間に学べるフォーサイト
- 効率的な学習で高い合格率を誇る
- 全国平均を超える合格率のバリューセットもおすすめ低価格で質の高い学習を提供
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お得に講座を活用したい!助成制度をチェック
講座を受講すると、どうしてもコストがかかりますが、助成制度となる教育訓練給付金制度を利用すればお得に講座の活用が可能です。
簿記3級を取得する際に、独学ではなく、対策講座の受講を検討している方は、教育訓練給付金制度の利用をおすすめします。
教育訓練給付金制度の適用については「簿記の資格講座で教育訓練給付金制度が適用されるスクール一覧!適用条件やいくら貰えるのか解説します」で詳しく解説していますので、ぜひご覧になってください。
簿記3級の合格率は高め!ただし油断しないように対策しよう
基礎的な内容がメインとなる、簿記3級の試験は合格率が高めです。ですが、実施回によって合格率にばらつきがあるため、油断のない対策が必要になります。
ここで、簿記3級の合格率について、以下にまとめますので、ご確認ください。
- 簿記3級の合格率は45~55%
- 簿記3級は3つの理由で合格率にばらつきが発生
- 簿記3級の合格率に振り回されない勉強方法が大切
- 簿記3級の2022年試験は試験範囲の変更に注意が必要
- 簿記3級の独学が不安な場合は対策講座の利用がおすすめ
自分に合った勉強方法を確立して、簿記3級の資格取得を目指していきましょう。