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簿記2級は独学可能?合格するための勉強法や取得にかかる時間を解説

「簿記2級は独学でも取得できるの?」「簿記2級に合格するために必要な勉強法や学習時間はどのくらい?」こういった疑問を解決します。

簿記2級は、独学でも十分取得可能な試験ですが、独学で簡単に取得できるというわけではありません。独学で取得するためには、正しい勉強方法やマインドで学習を行わなければなりません。

本記事では、

  • 簿記2級は独学でも合格可能
  • 簿記2級の資格取得に必要な勉強時間
  • 簿記2級を独学で取得するメリット・デメリット

などについて解説します。

簿記2級の受験を検討している方、簿記2級の学習方法に迷っている方は必見です。

簿記2級は独学でも合格可能

繰り返しですが、簿記2級は独学でも合格可能です。まず簿記試験とは、日本商工会議所が毎年2月、6月、11月の3回行っている試験です。簿記には3級〜1級まで合計3つの級がありますが、どの級も独学で取得することができます。

しかし級が上がるにつれて、独学での取得難易度も上がります。まずは、簿記2級の詳細をみてみましょう。

簿記2級の詳細

簿記には3級〜1級まで、合計3つの級があります。3級は比較的簡単に取得できる資格ですが、就職や転職に直接役立つわけではありません。

しかし簿記検定2級は、簿記の「実用資格」であるため、実務に直結する内容を学ぶことができるので就職や転職に活かすことができます。

簿記2級の試験は100点満点の試験ですが、合格点は70点です。つまり7割の問題に正答しなければなりません。そして合格率は、試験によって多少の差はありますが、平均すると20〜25%程度です。

つまり7〜8割近くの受験者が毎回不合格になっている試験です。決して簡単な試験とは言えません。

簿記2級の資格取得に必要な勉強時間

決して簡単ではない簿記2級の資格ですが、取得するためにはどのくらいの勉強時間を確保すれば良いのでしょうか。

実は簿記2級を取得するために必要な勉強時間の量は、簿記3級を取得しているか否かで異なります。

簿記3級を取得していれば短い時間で2級を取得できる

簿記は3級〜1級まで全部で3つの級がありますが、それぞれの級の学習内容は、実はつながっています。つまり2級を取得するためには、3級の内容をマスターする必要があります。1級を取得するためには、3級と2級の内容をマスターする必要があります。

すでに簿記3級を取得している場合は、簿記2級の取得にかかる時間は250〜350時間程度だと考えてください。1日1時間の学習で1年弱、1日2時間の学習で半年弱で習得ができます。

一方今まで簿記を受けた経験がなく、簿記を学習した経験もない方が簿記2級を習得するためには、350〜500時間程度の勉強時間が必要だと考えてください。

簿記3級をすでに取得している方と比べると100〜150時間程度、必要な勉強時間が多くなっていますが、これは簿記3級相当の知識とスキルを身に付けるのには100〜150時間程度必要だからです。

簿記2級をゼロから取得するためには、350〜500時間程度の勉強時間が必要ですが、この学習時間を確保するためには、1日1時間の学習で1年〜1年半程度、1日2時間の学習で半年〜1年間程度の学習時間が必要です。

一度簿記3級を取得してから2級を受けるのか、最初から2級を受験するのかで2つの選択肢があります。

簿記2級の資格を独学で取得するのは簡単なことではない

簿記2級の合格率は、わずか2〜3割です。またこの合格者の中には、学校で簿記を習った方やスクールに通って簿記を習った方、通信講座で簿記を学んだ方も含まれます。

よって市販の参考書だけで完全独学で簿記2級を取得した方の割合はもっと少ないはずです。

簿記2級では簿記3級にはなかった、工業簿記という分野が出題されます。この工業簿記では、工場などの経理処理を行うので一般的な商業簿記と比べると難易度は格段に上がります。

独学で簿記2級を取得するためには強い意志が必要

独学で簿記2級を取得するためには、強い意志が必要です。最低でも1日1時間の学習時間を数ヶ月間は継続して確保する必要があります。

特に仕事や学校が忙しい方にとっては、1日1時間の学習時間を仕事や学校から帰宅した後に確保することは大変です。帰宅してから寝るまでには数時間の時間がありますが、仕事や学校でクタクタの状態で勉強時間を確保することは大変です。

よって、通勤通学時間や休憩時間などのスキマ時間をうまく確保して、帰宅した時にはすでに30分くらいの学習が完了している状態にしておくのが良い勉強法です。

簿記2級を独学で取得するメリット・デメリット

簿記2級を独学で取得するメリット・デメリットについてまとめました。簿記2級を取得するには、独学やスクールなどいくつかの選択肢があるので、本当に独学で取得を目指すべきかどうかの参考にしてみてください。

簿記2級を独学で取得するメリット

簿記2級を独学で取得するメリットは、以下の通りです。

自分のペースで学習できる

簿記2級を独学で取得すれば、自分のペースで学習ができます。簿記2級を取得するための他の手段、スクールや通信講座の場合は自分のペースで学習を進めることができません。

スクールの場合は、授業の日程が決められています。また通信講座の場合は、課題をいつまでに提出しなければならないといった期限が決められています。

しかし独学の場合は、どのくらい学習をしようとどのくらいの期間をかけて取得を目指そうと自由です。

また時間に余裕がある方なら良いですが、そうでない方にとってはスクールに通学するのも手間ですよね。授業を受けるために、片道何十分もかけてスクールに通わなければなりません。

学習費用を抑えられる

簿記2級を独学で取得すれば、学習費用を最低限に抑えられます。スクールに通うと数十万円単位で受講費がかかります。また通信講座でも、数万円程度の費用がかかります。

しかし独学の場合に必要になる費用は、参考書の数千円程度です。1万円以内に抑えられることは確実です。

ちなみに簿記の受験料は以下の通りです。

1級7,850円
2級4,720円
3級2,850円

つまり独学で簿記2級を受験する場合は、受験料を合わせても1万円かからない可能性もあります。

またスクールや通信講座、参考書を利用してしばらく経ってから「自分にはあっていない」と感じることがありますよね。

スクールや通信講座の場合は、途中で自分にあっていないからといって他のサービスに変更することは現実的ではありません。なぜなら大きな費用がかかってしまうからです。しかし参考書の場合は気軽に買い換えることができます。

独学力が身につく

簿記2級を独学で取得すると、独学力が身につきます。あなたは今後、簿記以外にも様々な資格の取得を目指すはずです。資格以外でも、何かを勉強して知識やスキルを習得しなければならない機会はあるはずです。

一度簿記2級を独学で取得することができれば、今後何かを新たに学習する時にも、それを独学で学習できるスキルが身につきます。

「どのように学習計画を立てれば良いのか」「どのくらい学習をすれば目標を達成できるのか」がわかります。

簿記2級は決して簡単な試験ではありません。それを独学で取得できたということは、今後のほとんどの学習にこの独学力を活かすことができます。

簿記2級を独学で取得するデメリット

簿記2級を独学で取得するデメリットは、以下の通りです。

時間がかかる

やはり簿記2級を独学で学習すると、スクールや通信講座で学習するよりは時間がかかってしまいます。これまでに独学で他の資格やスキルを取得したことがあって、独学に慣れている方にとっては、そこまで時間がかかるということはありません。

しかしほとんどの方にとっては、やはり時間がかかってしまうでしょう。

なぜならスクールや通信講座では、効率的な学習ができるようにカリキュラムが設計されているからです。しかし独学の場合は、そのカリキュラムから自分で設計しなければなりません。よって、より多くの時間がかかってしまいます。

自己管理能力が必要

簿記2級を独学で取得することのデメリットの2つ目は、自己管理能力が必要な点です。自己管理能力とは「この時間に勉強する」「○日後までにこの単元を終了する」と決めたら、実際にそれを実行する能力のことです。

スクールの場合は、授業日が決まっていてその日程に合わせて課題も出されます。授業日を基準にすれば、自己管理もしやすいです。また通信講座の場合も課題の提出期限が決まっていることが多いので、それを基準に自己管理がしやすいです。

しかし独学の場合は、授業もなく課題を出してくれる人もいません。授業をサボるのは罪悪感になりますし、課題を提出しないのも罪悪感になります。これらがある種の強制力となって継続的に学習ができるのですが、独学の場合はこれらを全て自分一人だけで行う、自己管理能力が必要になります。

わからないところが解決できない

簿記2級を独学で取得することのデメリットの3つ目が、わからないところを解決できない点です。独学は講師や先生となる人はいないので、わからないところがあっても自力で解決するしかありません。

スクールであればその場で質問できますし、通信講座でもメールやメッセージを通して質問ができますよね。

わからないところが解決できないと、学習のモチベーションが低下してしまいます。学習のモチベーションの低下を防ぐためにも、わからないところを自力で調べて解決する力が必要とされます。

独学で簿記2級を取得する際の注意点

独学で簿記2級を受験するときに注意すべきことは、以下の3つです。

頑張りすぎない

独学で簿記2級を学習する時には、頑張りすぎないようにしましょう。短期間頑張るよりも、長期間のんびりと学習を継続する力の方が重要です。

独学をする方の中には、最初は張り切って1日に3時間も4時間も勉強する方がいます。以前から毎日そのくらいの時間学習をしていたのであれば問題ありません。

しかし普段全く学習していなかったにもかかわらず、やる気に任せて1日に何時間もの学習時間を確保しようとするのはおすすめできません。なぜなら必ず三日坊主になってしまうからです。

自分のキャパを超えた学習時間の確保は、何ヶ月もは続きません。特に学習を始めた当初はやる気が出て、何時間も勉強したいという気持ちになることがあります。しかし無理をせずに長く続けることを第一に考えて学習しましょう。

こまめに復習をする

簿記2級を独学で学習するときは、こまめに復習をするようにしましょう。学習において復習は大切ですが、独学の場合はどんどん先を学習したいという気持ちが強すぎて、復習の手を抜いてしまう方が多いです。

復習をすることで、一度学習したことを長期的な記憶として定着させることができます。一方で復習をしないと、せっかく時間をかけて覚えたことでも数日から1ヶ月間のうちに忘れてしまいます。

学校の試験で一夜漬けをして覚えたことは、数日経つと完全に忘れてしまいますが、それは詰め込んだ後に復習を全くしていないからです。

どんどん先に進みたい気持ちもわかりますが、単元を1つ学び終えるごとに立ち止まって復習をしましょう。

問題演習にこだわりすぎない

簿記2級を独学で学習するときは、問題演習にこだわりすぎないようにしましょう。何かを学習するときに、まず最初に問題演習を解いてしまう方が多いです。

しかし問題演習よりも基礎学習の方が大切です。なぜなら基礎ができていない状態で問題演習を行っても、ほとんどの問題が解けずに終わるだけだからです。

問題演習は間違えた問題を復習してこそ意味があります。しかし基礎がない状態で問題演習を行うとほとんどの問題を間違えてしまうので、復習すべき問題が増えすぎてしまいます。結果として復習に手が回らずに、解きっぱなしになってしまします。

まずは基礎をしっかり学んで、ある程度基礎学習が完了した時点で問題演習を行いましょう。そして問題演習で間違えた問題はきちんと復習をして、次は絶対に間違えないようにしましょう。

独学で簿記2級を取得しよう!

簿記2級の独学方法や取得に必要な勉強時間、独学のメリット・デメリットなどについて解説しました。

簿記2級は正しい学習方法とマインドで学習をすれば、独学でも十分取得可能な資格です。しかし最低でも半年以上の継続的な学習が必要です。次の簿記試験日はいつかをチェックして、早速試験対策を始めましょう。

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