「1級建築士の取得は独学でも可能?」「2級建築士の学習時間を知りたい」
働きながら建築士を目指すとき、学習時間は気になりますよね。
2級建築士の学習時間は700時間以上、1級建築士の学習時間は1000時間以上必要です。社会人の場合、独学よりも通信講座をおすすめします。
この記事では、建築士の学習時間と独学方法、通信講座などを紹介します。
コンテンツ
2級建築士の勉強時間は?700時間程度確保しよう!
2級建築士対策に必要な勉強時間、学科試験と製図試験について解説します。
勉強時間が長めに必要な科目は?「法規」!
2級建築士試験の出題内容は、次のとおりです。
・区分「学科の試験」
建築計画・建築法規・建築構造・建築施工
・区分「設計製図の試験」
設計製図
2級建築士の過去5年間における合格率推移は次のとおりです。
- 「学科」…38%前後
- 「設計製図」…52%前後
- 「最終合格率」…23%前後
決して高いとはいえない、難易度の高い試験です。
学習ボリュームの配分割合は、どの科目も同等ですが、やや建築法規と建築構造が多めと考えておきましょう。
通信講座などでは、次のように授業時間配分がされています。
- 建築計画3割
- 建築法規4割
- 建築構造4割
- 建築施工3割
2級建築士の合格レベルを身につけるために必要な勉強時間は、初学者の場合には700時間前後、学習経験者の場合500時間前後とされています。
もっとも学習時間が必要な科目は「建築法規」です。法令集とリンクした学習が必要だからです。
建築士試験に対応している「法令集」は、当日の試験への持ち込みが可能です。ただし、書き込みの方法によっては利用が認められない可能性があります。
アンダーラインや二重線はOK、解説を書き足しているものはNGなど、ルールがあります。日々の学習のなかで、法規集の使い方に慣れていく必要があります。
法令集の扱いと活用方法に慣れるために、建築法規学習対策を計画しましょう。インプットをスケジュール通りに進めて、アウトプットを繰り返します。アウトプットをこなす程に、法令集を引く回数が増えてスピードも上がっていきます。
建築法規では、法令集から答えを導き出せるとはいえ、その作業に慣れるまでに多くの学習時間が必要です。質の良い学習を重ねていくことが大切です。
建築士試験の製図はどう対策する?通信講座の活用がおすすめ
建築士試験の「設計製図」は、学科試験合格者が受験できます。
設計製図は、採点ランクを意識した学習が必要です。採点ランクは4段階あり、次のように区分されています。
ランク1:知識・技能を有している
ランク2:知識・技能が不足している
ランク3:知識・技能が著しく不足している
ランク4:設計条件・要求図書に対する重大な不適合に該当している
(参考:公益財団法人建築技術教育普及センターHP内『過去の試験問題等』)
このうち、ランク1の採点を得れば合格です。そのためには、出題された課題の意図を理解した上で、正確な製図を行うための対策が必要です。難易度は高く、独学者の場合には1年以上の学習時間を要する人も少なくありません。製図の学習は、独学者の場合にはテキストの他、無料動画など動画を活用しましょう。
独学の場合、自分の解答した内容が、どのランクに値するのか判断が難しいでしょう。採点をする人がいないので、解説と参考書を読み込むなどの対応策が必要です。どこが決定的に違うのか、採点ポイントを掴むのにエネルギーを要します。
そこで、学科試験を独学合格した人でも、製図試験対策は予備校を利用すると効率的です。試験対策に精通したプロ講師陣は、採点はもちろん、適切なアドバイスもしてくれます。学習にかける時間を短縮できる可能性があります。
1級建築士の勉強時間は?1000時間以上確保しよう!
1級建築士対策に必要な学習計画を解説します。
スケジュールはどう立てる?1年前から計画しよう!
1級建築士試験の出題内容は、次のとおりです。
・区分「学科の試験」
建築計画・環境、設備・建築法規・建築構造・建築施工
・区分「設計製図の試験」
設計製図
1級建築士の過去5年間における合格率推移は次のとおりです。
- 「学科」…19%前後
- 「設計製図」…40%前後
- 「最終合格率」…12%前後
1級建築士の受験者層には、2級建築士に合格している人が多く含まれます。その中で最終合格率が10%台ですので、かなり高難度であることがわかります。
1級建築士の合格レベルを身につけるために必要な勉強時間は、初学者の場合には1500時間前後、学習経験者の場合1000時間前後とされています。
試験の1年前から学習を開始して、1日あたり2〜4時間を勉強時間として確保できるようにしましょう。大まかなスケジュールは次のとおりです。
- 受験前年度7月〜インプット学習開始
- 受験年度2月〜アウトプット学習開始
- 直前期〜公開模擬試験などを受ける
- 7月「学科」本試験
- 7月〜製図対策学習
初学者が製図までのストレート合格を目指す場合は、上記の流れになります。学科対策に全力投球する必要があり、製図は学科が終わってすぐに学習を始めます。予備校カリキュラムでは、法規・構造の対策に講義時間が多めに配分されています。
試験での出題数は次のとおりです。
- 建築計画…20問
- 建築環境、設備…20問
- 建築法規…30問
- 建築構造…30問
- 建築施工…25問
上記の出題数配分となっています。法規と構造の問題数がもっとも多いので、試験を突破するには、この2科目に重きを置く必要があるとわかります。
予備校では週2〜3回、各科目をバランスよく併走して学習します。独学の場合、バランスよく学習するのは難しいでしょう。次の順序が多くの独学者に支持される配分です。
建築法規→建築構造→建築施工→環境・設備→建築計画
過半数の独学受験生が、この学習順序をとっているとみられます。得意科目がある場合には、ご自身で学習順序を変えて時間を有効に使いましょう。学習配分を自分の知識量にあわせて変えられるのは、独学のメリットです。
建築士の合格率については、こちらをご覧ください。
1日のスケジュールは?おすすめの例を紹介!
社会人が、仕事をしながら学習するにはスキマ時間の活用がポイントです。1日の合計学習時間を3時間前後、確保できると良いでしょう。
1日のスケジュール例は次のとおりです。
社会人の場合、休日にまとめて10時間以上学習するという計画はリスクがあります。休日は、私用や家事などを済ませることが優先です。生活環境を整えなければ受験に集中できなくなります。
休日にまとめて10時間学習するよりも、平日にコンスタントに学習するよう心がけましょう。休日は5時間ほどで済むよう計画すると良いです。
建築士の勉強方法は?1冊の問題集を繰り返し解こう!
建築士対策の独学方法は、いろいろな書籍に手を出さないことがポイントです。他の受験生のブログなどを見て、自分と違う問題集を使用していると気になりますよね。ですが、情報集めは学習開始前までに済ませておきましょう。
学習開始時に選んだ問題集を、繰り返し解きます。わからない箇所はインプットに戻って、理解できるまで読み込みます。建築士は暗記でどうにかなる試験ではありません。アウトプットを繰り返すことで、知識を自分のものにできるよう学習を進めることが重要です。
建築士の独学が不安なら?おすすめ通信講座をチェック!
建築士試験にチャレンジすると決めたけれど、独学が不安な人は通信講座をチェックしてみてください。次の紹介する通信講座なら、全国どこにいても受講可能です。
プロ講師陣による講義をすべて通信で視聴できます。スキマ時間を活かしたスマホ学習もできるので社会人にぴったりです。
日建学院
圧倒的な実績を誇る日建学院の建築士講座は、学科と製図のストレート合格を目指す一貫カリキュラムが魅力です。教材の中には、設計製図対策副教材や法令集も完備され、自分で参考書を買い足す必要がありません。資格予備校選びにこだわるなら、日建学院がおすすめです。
詳しい情報は、こちらをご覧ください。
1級建築士|一級建築士の試験対策・合格を目指すなら日建学院 (ksknet.co.jp)
TAC
TACの建築士講座は、フルパックの他にも直前対策講座や製図講座などの単発受講ラインナップも豊富です。独学で学科をパスした人にも最適な講座が見つかるでしょう。経験豊富な講師陣のわかりやすい講義が魅力です。
詳しい情報は、こちらをご覧ください。
建築士|資格の学校TAC[タック] (tac-school.co.jp)
スタディング
スタディングの建築士講座は、17年以上の過去問題集分析から得た、ムダのないカリキュラムが魅力です。スキマ時間の学習に強いスタディングなら、社会人でも集中力を切らさずに学習を継続できます。
詳しい情報は、こちらをご覧ください。
コース名 | 1級建築士学科・製図総合コース |
税込み価格 | 99,000円 |
受講形式 | オンライン |
教育給付金制度 | 2022年10月31日まで |
特典や割引 | 調査中 |
受講者の合格率 | |
公式サイト | スタディング公式 |
建築士の勉強時間は1000時間以上必要!長期的な勉強を計画しよう!
ここまで、1級建築士と2級建築士についての勉強時間などを解説しました。2級建築士では最低でも700時間、独学なら1000時間ほどと考えておきましょう。1級建築士はさらに学習量が多くなります。
働きながら建築士資格の取得を目指すなら、製図の学習も効率的な講座利用がおすすめです。ぜひ、チェックしてみてください。