難易度が高い測量士は、国家試験の一つとして一度取得すると生涯役立つ資格です。
国家資格として社会からの信頼性が高く、若い頃から技術を磨けば年齢を重ねた後も長期的に仕事を続けていく上で役立ちます。
ただ、独学で勉強を進めるには、ある程度の覚悟と勉強時間がかかるかもしれません。測量士の試験を独学で進めることは可能ですが、メリットとデメリットの両方を事前に知っておくことが大切です。
- 測量士の試験を独学で勉強できるのか知りたい
- 試験勉強を独学するメリットは何か
- 一人で勉強するときのおすすめテキストが知りたい
今回は、測量士の資格について試験が独学で合格できるのかを解説します。その他にも、独学のメリットやテキストなど、詳細について解説するのでぜひ参考にしてください。
コンテンツ
測量士は独学で試験に合格できる!
結論から話すと測量士の試験は、独学で進められます。受験資格をクリアしている場合、テキストや問題集を通して勉強する流れです。
ただ、測量士の合格率は約5~10%台のため、徹底した内容の理解が必要になります。国家資格の測量士は、試験に技術職として専門知識の理解が必須です。
高い難易度の国家試験に独学で合格するために、試験日から逆算してスケジュールを組み試験対策を進めましょう。
測量士の受験資格について
大学や専門学校などで指定の科目を取得、または実務経験が試験の受験資格になります。
- 大学、短期大学、専門学校などで測量に関する科目を取得+卒業+実務経験を指定年数の積む(大学出身者は約1年以上、その他は約3年以上の実務経験が必要)
- 国が指定する養成施設に1年以上通い指定のカリキュラムを取得+2年以上の実務経験
など
事前に測量士の受験資格を満たすかどうか確認してから、測量士の試験対策に挑みましょう。
測量士試験合格までにかかる勉強時間・スケジュール
測量士の試験を独学で勉強する場合、平均約300時間の勉強が必要です。約300時間の勉強スケジュールの一例を下記にまとめてみましょう。
*半年で試験対策を進める場合
⇒300時間÷6ヶ月=1ヶ月で約50時間の勉強が必要(1日約1時間半程度)
*3ヶ月で試験対策を進める場合
・300時間÷3ヶ月=1ヶ月で約100時間の勉強が必要(1日約3時間程度)
ある程度まとまった試験対策に取り組んでいき、それぞれの勉強時間を試験日から逆算してスケジュールを立ててみましょう。
測量士試験の難易度については「測量士の難易度は高い?合格率や独学できるかなど詳しく解説!」で詳しく紹介しています。
測量士を独学で勉強する3つのメリットとは?
国家試験の測量士を独学で勉強しようか迷う方は、一人で試験対策を進めるときの利点を考えてみましょう。
具体的には、下記のメリットを参考にして決めてみてください。
- 勉強にかかる費用を抑えられる
- 自由なタイミングで勉強できる
- 社会人が仕事と勉強を並行しやすい
詳細はこれから解説する内容を参考にして、自分のライフスタイルに合う内容か検討してみましょう。
勉強にかかる費用を抑えられる
測量士の国家試験にかかる受験料は、令和4年現在は4,250円です。公式や通販で販売されているテキストを購入した場合、書籍代に10,000円かかったとして15,000円程度の費用がかかる計算になります。
各会社のサービスを受けながら勉強が進められる通信講座の場合、講座費用が平均で数万円~かかるため、独学の勉強では費用を抑えて受験できるのが利点です。
「資格の取得はしたいが、費用面をなるべく抑えたい」という方は、独学の方法で試験対策を進めてみましょう。お金の工面がつく方には、時短で効率良く勉強できる通信講座を選択してください。
自由なタイミングで勉強できる
独学の良いところは、自分で好きなタイミングに勉強を進められる点です。万が一途中で「試験対策をやめたい」と感じたときも、ロスを減らしてコントロールできます。
通信講座の場合は、一度受講してしまうとキャンセルできない場合が多いため、最後までやり切るか途中で諦めるかの選択肢を決めなければいけません。
測量士の試験について不安や迷いを感じている場合、まずは独学での試験対策を進めて途中で通信講座に切り替える方法を選択してみましょう。
休日や急な用事があるときも、自由な時間に勉強を進められます。お金や講座に縛られたくない人におすすめです。
社会人は仕事と勉強の両立がしやすい
測量士の資格には指定の科目取得や実務経験が必要なため、社会人と平行しながら資格取得を目指す方もいます。
通信講座は一定の学習期間の間に教材を進めることが必要です。そのため、万が一病気になって試験対策を進められない場合など、臨機応変に対応できないデメリットがあげられます。
一方、独学の場合なら突然の用事や急病の場合も自分のペースで勉強を進められるため、忙しい社会人でも気兼ねなく勉強できるのが利点です。
平日に毎日1時間ずつ勉強してみたり、休日にまとめて勉強してみたりするなど、自分のライフスタイルに合わせて勉強をスタートしましょう。
測量士を独学で勉強するデメリットとは?
試験対策を独学で進めるときは、必ず独学のデメリットも理解しておきましょう。デメリットを知っておくことで、自分に独学が合うかどうかを検討できます。
途中から通信講座に切り替えて「時間をムダにしてしまったかも…」という不安を払拭することも可能です。
- 勉強の理解に時間がかかってしまう
- 意思力をキープして継続するのが難しい
- わからない問題は自分で理解する必要がある
以上、3つの項目から測量士の試験を独学で進めるデメリットについて解説します。通信講座の勉強法と独学のどちらにしようか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
勉強内容を理解するまでに時間がかかる
測量士の試験は国家資格の中でも難易度が高いため、一発合格するには徹底的な試験対策が必要になります。現場での実務経験を踏まえながら、測量士として生涯活躍するために必要な専門知識を取得する必要があるからです。
初めて国家試験の対策に取り組む方は、慣れない勉強に戸惑ってしまい理解に時間がかかってしまうかもしれません。勉強時間の目安は平均約300時間ですが、人によっては300時間以上かかる可能性もあります。
一人で勉強して不明点を一つずつ理解していくには、ある程度の時間がかかると覚悟してゆとりを持って勉強していく必要があるかもしれません。
意思力をキープして継続するのが難しい
独学の勉強は、基本的に一人で自宅にこもって進めていくのがセオリーです。社会人の方なら休日を中心に一人で勉強を進めるのは、体力と気力の両方で根性が必要になってきます。
意志力をキープして働くためには、測量士として活躍する未来図を描きながら、自分の今後のキャリアをイメージしていくことが大切です。
モチベーションの持続のためには場所を変えて勉強を進めてみたり、同じく測量士を目指す仲間を探してみたりする方法を試してみましょう。
独学で勉強を進めるのは、自分との戦いでもあります。途中で挫折しない工夫を自分なりに模索してみてください。
わからない問題は自分で理解する必要がある
測量士の試験対策を独学で進めていくと、壁に当たることを経験します。具体的には、試験問題の内容が解説を読んでもなかなかわからないなど、理解に限界を感じてしまう経験です。
時間をかけてしまえばわかる可能性もありますが、勉強スケジュールによっては本番までに理解が進めない可能性も考えられます。
身近に測量士の試験に合格した先輩に相談したり、インターネットで質問したりなど、自分で行動して不明点を模索していくことが大切です。
独学の勉強では、わからない点を自分で解決していく根性が必要になることを意識しておきましょう。
測量士の独学におすすめのテキスト3つを厳選紹介!
一人で測量士の勉強を進めたいときは、公式サイトのテキスト、通信販売のサイトや書店を利用して、測量士のテキストや過去問題集から理解を進めていきましょう。
復習にもおすすめのテキスト3冊をピックアップしています。
- 建築土木教科書 測量士補 合格ガイド
- 測量士補 過去問280
- 1冊合格!測量士補試験
これから試験対策をスタートさせたい方、試験直前の対策に新しいテキストを探している方など、書籍について気になる方はリンクを掲載しているのでぜひ参考にしてください。
*下記に紹介しているテキストや問題集は、測量士補の内容が中心です。基本的な理解に関しては、公式のテキストと問題集を使うのがおすすめなので復習に活用してみてください。
建築土木教科書 測量士補 合格ガイド
測量士や測量士補の試験や基本的な知識を学びたい方におすすめの一冊です。受験生の定番書籍の一つで長年人気の構成で高い評価を得ています。
公式のテキストや問題集と平行しながら、測量士の基礎知識に関して復習したい方にもピッタリです。基本的な知識から現場や試験に応用できる知識を取得するなど、一つずつ内容を理解して集中して学習を進めていきましょう。
知識を一通り身につけたあとは、本番に向けて頻出の試験問題に取り組んでみてください。
測量士補 過去問280
測量士穂の試験に関する過去問題が収録されている内容で、問題集を中心に理解を進めていきたい方が持っておきたい一冊です。公式の問題集と平行しながら、内容を復習しておく意味で問題集にチャレンジしてみましょう。
国家試験に独学で合格するには、何度も繰り返して問題を解いていくことが近道です。過去の問題は試験に出題される可能性が高いため、暗記と理解の両方から何度も問題を解いていきましょう。
各項目の内容に合わせて自分が苦手なジャンルに何度も挑戦してみたり、試験前の対策に取り組んでみたりしてみてください。
1冊合格!測量士補試験
測量士補の試験に関する内容がコンパクトにまとめられた一冊です。公式のテキストや問題集を中心に進めながら、もう一度振り返って理解を進めたいときに使うのに向いています。
内容を理解しながら暗記も進められる形のため、外出中に持ち運びをしながら理解を進められる内容です。
図解やイラストが豊富な構成になっており、独学で勉強を進めたい人もわかりやすい内容になっています。公式テキストと一緒に進めながら復習として取り組むときは、この一冊も参考にしてください。
測量士の試験対策は通信講座もおすすめ
独学の勉強法にもメリットがあるように通信講座の勉強法にもメリットはいくつかあげられます。測量士の試験対策は難易度が高いため、初めから通信講座を使って効率良く理解を進めていく方法もおすすめです。
ある程度まとまった費用はかかってしまいますが、その分ストレスや不安を減らして試験対策に挑めるメリットがあります。
おすすめの通信講座の内容を下記で簡単に解説しているので参考にしてください。
公益社団法人日本測量協会 通信添削講座
測量士の試験対策としてeラーニングシステムを活用しながら通信講座で学びを進められます。公式のテキストを使いながら講師の添削やアドバイスをもらいながら進められるのが利点です。
「一人で勉強するのは不安を感じる」「独学の勉強にプラスアルファの通信講座を受けたい」など、独学での勉強方法ではなく通信講座に魅力を感じる方におすすめできます。
約6ヶ月の期間をかけて測量士に関する理解を効率良く進められますよ。詳細は下記のリンクから飛んでみてください。
その他の測量士の予備校については「測量士の予備校講座で社会人におすすめはアガルート!予備校選びのポイントや独学との違いを解説」で詳しく紹介しています。
測量士の独学はおすすめのテキストで試験対策をしよう!
測量士の国家試験について独学や通信講座の内容を中心に解説してきました。測量士の試験は独学で勉強できます。独学で勉強を進めるメリットとデメリットについてもう一度おさらいしておきましょう。
*独学のメリット
- 勉強にかかる費用を抑えられる
- 自由なタイミングで勉強できる
- 社会人が仕事と勉強を並行しやすい
*独学のデメリット
- 勉強の理解に時間がかかってしまう
- 意思力をキープして継続するのが難しい
- わからない問題は自分で理解する必要がある
測量士の試験は合格率が低い傾向があるため、独学で試験対策を進めるには根気をつめて挑戦していく必要があります。
独学で合格できないわけではないため、自分のライフスタイルや性格に合わせて通信講座の勉強法も検討してみてください。生涯役立つ資格なので、ぜひ試験の合格を応援しています。
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