昨今、ワークライフバランスや職場環境の改善が求められる中、衛生管理者の需要は高まっているといえるでしょう。
勤務先で取得を求められることも増えたり、今後は衛生管理者資格を保有している人材が採用で有利になることも予想されます。
ここでは、衛生管理者試験の合格に必要な勉強方法について、1週間で合格する裏ワザがあるかも含めて解説します。
資格講座名 | アガルート | ユーキャン |
コース名 | 第一種試験対策講座 | 第一種コース |
税込価格 | 20,680円 | 39,000円 |
受講形式 | オンライン | オンライン |
教育給付制度 | 記載なし | 1日3問まで |
特典や割引 | 特になし | メインテキスト6冊 |
受講者の合格率 | 記載なし | 記載なし |
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る |
コンテンツ
衛生管理者に一発合格するための勉強方法の全体像
衛生管理者は国家資格の中でも難易度が低く、合格率も高い資格です。衛生管理者に一発合格するための勉強方法の全体像として、以下の5点が挙げられます。
1週間で合格する裏ワザはない
結論からいうと、1週間で合格する裏ワザはありません。
たしかに、衛生管理者は国家資格の中でも難易度が低く、合格率も比較的高い資格といわれています。
しかしながら、一般的に、第一種衛生管理者資格であれば必要な勉強時間は100時間、第二種衛生管理者資格であれば60時間の勉強時間が必要といわれています。つまり、一日平均一時間の勉強で2~3か月かかる計算です。
専門性の高い方だったり、一日に数時間の勉強時間を充てられる方は1~2か月で合格することも可能と考えられますが、1週間で合格する裏ワザといったものはないでしょう。
勉強スケジュールを立てる
1週間で合格する裏ワザというものは存在しないため、一発合格を目指すのであれば、綿密に勉強スケジュールを立てることが重要です。
試験日を決定すれば、そこから逆算して勉強スケジュールを立てるのがよいでしょう。
基礎知識のインプットに努める
勉強スケジュールを組み立てるのと並行して、基本のテキストを1冊準備しましょう。
選び方としては、自分にとってやりやすいといった視点で構いません。図表は理解の助けになることが多いので重視してもよいでしょう。
勉強を始めて最初の数週間は、とにかく基礎知識のインプットに努め、徐々にアウトプットを並行した勉強をしていくのが望ましいです。
過去問や問題集を利用してアウトプット
3か月の勉強期間のうちの最後の1か月は、過去問演習期間です。スキマ時間を使って過去問をどんどん解いていきましょう。繰り返し行って、何回やっても全体の6割以上正解できるようになれば万全です。
通信講座や予備校を利用するのもおすすめ
社会人の方はとにかく時間を作るのが難しい方も多いでしょう。
もし、ご自身でアラカルトでテキスト・問題集探しやスケジュールを立てることに時間を割くのが難しい方は、体系だった学習を効率よく進めるために、通信講座や予備校を利用するのがおすすめです。
衛生管理者資格の勉強方法1.勉強スケジュールを立てる
1週間で合格する裏ワザというものは存在しないため、一発合格を目指すのであれば、綿密に勉強スケジュールを立てることが重要です。
衛生管理者の試験、全国7ブロックに分けられている地域の安全衛生技術センターにて、毎月1~5回程度行われています。大体3か月の勉強時間を目安に、ご自身のスケジュールを鑑みて受験できる試験日程と会場をあらかじめ確認して試験日を決定します。
試験日が決定すれば、そこから逆算して勉強スケジュールを立てるのがよいでしょう。
勉強内容と量を確認する
毎回の試験では基本的な問題のみが出題される傾向にあります。
試験回数が毎月1~3回もあることから、他の資格試験と比較すると比べものにならないほど多く、年間に換算すると24回程度受験するチャンスがあります。
裏を返せば、これだけの試験回数を年間を通して行うということは、試験主催者側も毎回違う問題を作成するには労働力とコストがかかるため、似たような問題が使い回しされ出題されていると考えられるでしょう。
基本的な勉強をしっかりとして、受験する科目に応じた勉強内容と量を確認すれば問題ないでしょう。
第一種衛生管理者の試験科目
第一種衛生管理者試験は全44問が出題され、それを試験時間3時間で解く試験で、試験内容は、次のとおりです。
- 労働衛生:有害業務を含む
- 関係法令:有害業務を含む
- 労働生理
特例第一種衛生管理者の試験科目
第二種の合格者が第一種を受ける場合は、特例第一種衛生管理とよばれ、試験内容は次のとおりです。
- 労働衛生:有害業務のみ
- 関係法令:有害業務のみ
第二種衛生管理者の試験科目
第二種衛生管理者試験も第一種衛生管理者とほぼ変わりがないですが、試験内容に有害業務が含まれない点が違う点で、試験内容は、次のとおりです。
- 労働衛生:有害業務を除く
- 関係法令:有害業務を除く
- 労働生理
テキストや通信講座を選定して試験日から逆算したスケジュールを立てる
最初に自分に合ったテキストを入念に探して決定したら、そのテキストや問題集に集中して取り組みましょう。
テキストは、自分にとってやりやすいといった視点で選んで構いません。初学者の方で、イラストがある方が気持ちがのりやすい方はそれでいいですし、イラストが苦手な方はイラストがないものを選べばよいでしょう。図表は理解の助けになることが多いので重視してもよいでしょう。
もし選定に悩んでしまったら、試験の傾向を長年にわたって分析している出版社のものを選ぶと良いでしょう。冒頭で近年の試験の傾向や要点、頻出分野がわかりやすく解説されたテキストは信頼できます。
第一種衛生管理者試験の場合、平均で約3か月の勉強時間がかかります。そのことを鑑みて、試験日から逆算したスケジュールを立てていきます。
衛生管理者は専門的な知識の習得が求められるため、知識の習得(インプット)に7割の力を割き、過去問を解く練習(アウトプット)に3割の力を割くのが望ましいでしょう。
2か月間はテキスト中心のインプットをすすめ、単元ごとにアウトプットを併用していき、残りの1か月間は過去問中心のアウトプット期間とし、苦手な分野等はテキストに立ち戻って理解を深める学習方法がよいでしょう。
衛生管理者資格の勉強方法2.基礎知識のインプットに努める
衛生管理者は専門的な知識の習得が求められます。勉強を始めて最初の数週間は、とにかく基礎知識のインプットに努める必要があります。
1か月が過ぎたころから、徐々に衛生管理者の専門内容の全体像が見えてきますので、インプットに7割の力を割き、アウトプットに3割の力を割いていくように勉強方法をシフトさせるとよいでしょう。
衛生管理者資格の勉強方法3.過去問や問題集でアウトプット
およそ1か月間のインプット中心の勉強方法から、2か月目以降からは徐々に単元ごとにアウトプットを併用していくとよいでしょう。
単元ごとのアウトプットの進み具合を見て、残りの期間は過去問中心のアウトプット期間とします。苦手な分野等はテキストに立ち戻って理解を深める学習方法がよいでしょう。
3か月の勉強期間のうちの最後の1か月は、過去問演習期間です。スキマ時間を使って過去問をどんどん解いていきましょう。自信をもって正解できたところに〇をつけ、自信がないところやあやふやだったところに△をつけるなど、弱点を補強しながらアウトプットをするのがポイントです。
繰り返し行って、何回やっても全体の6割以上正解できるようになれば万全ですが、確実に一発合格をねらいに行いくためには、苦手分野をなくしてどの分野もまんべんなく7割以上正解できるように仕上げていきましょう。
衛生管理者資格の勉強方法4.過去問だけじゃ足りない? 法令改正に注目!
労働安全衛生法の改正はどこをチェックすればよい?
労働安全衛生法は、労働者の安全や健康を守り、快適な職場づくりをめざす法律です。
業種や事業場の規模によって責任者や産業医を選任するほか、危険防止措置、安全衛生教育の実施、労働者の健康維持増進の措置を講ずる必要があります。
2019年に改正労働安全衛生法が施行されましたが、主要な改正点は、①労働時間を適正に把握することが義務化された点、②長時間労働者への面接指導の強化、③産業医や産業保健機能の強化です。
これらの改正点に注意しながら、重要事項をチェックする必要があるでしょう。
近年の法改正での注目ポイントは?
衛生管理者資格に直接的に関連するのは、労働安全衛生法ですが、法改正は様々な分野で毎年改正が行われています。
したがって、幅広い視野をもって国内における法改正が行われるたびに目を配り、職場環境や従業員に影響を及ぼすかどうかについて常にアンテナを高く張る必要があります。
法改正とはニュアンスは異なりますが、近年の注目ポイントとしてSDGsがあげられるでしょう。
SDGsとは、2015年の国連総会で定められた、2030年までに持続可能でより良い世界を目指そうという国際目標のことです。
例えば、SDGsの目標の中には「すべての人に健康と福祉と」といった目標のほか、「ジェンダー平等の実現」、「働きがいも経済成長も」、「人や国の不平等をなくそう」といった職場環境にも関係する持続的な目標も含まれています。
SDGsに関する取り組みは全世界的に広まっており、国内の企業も早急に取り組みはじめています。衛生管理者の立場としても、SDGsにまつわる変化に対応することが今後いっそう求められるといえるでしょう。
衛生管理者資格の勉強方法5.試験問題を解くコツ
実際の試験で問題を解くコツですが、時間配分を制する者が試験を制すといっても過言ではありません。
当日の試験ではどんなに勉強時間をかけても初めて見るような問題も出てきます。焦る気持ちも出てきますが、そのような場面に遭遇したら、印をつけて飛ばして次の問題に行きます。
なぜなら、解けない問題に時間を使い過ぎてしまうと、時間配分を誤ってしまい、本来解けるはずの問題に時間を割けなくなってしまうからです。
先に解ける問題を解いてから、後で戻って考えてみると割り切るのがよいでしょう。
衛生管理者試験の試験時間は第一種も第二種も3時間で、単純に計算すると、1問につき5分程度で解かなくてはなりません。
解けない問題に遭遇してしまったり、緊張のあまり時間配分を誤ってしまうことも十分考えられます。
そのための対策として、可能であれば模擬試験を受けることをおすすめします。緊張感や時間配分などを体験しておくと、本番での感覚がつかめるのではないでしょうか。
衛生管理者試験に関するよくある質問と回答
それでは、衛生管理者試験に関するよくある質問と回答を順に見ていきましょう。
衛生管理者の勉強におすすめのテキストは?
衛生管理者の勉強におすすめのテキストですが、基本的にはご自分のやりやすいと思ったテキストを選ぶので十分です。詳細については、こちらの記事をご参照ください。
衛生管理者の合格率や難易度は?
衛生管理者は国家試験の中でも比較的易しい資格といわれていますが、近年合格率は低下傾向にあります。詳細は、合格率や難易度についてまとめてあるこちらの記事をご参照ください。
衛生管理者は独学でも合格できる?
衛生管理者は自分でしっかりとスケジュールを立てて管理実行できれば独学で合格も可能な資格です。独学で合格する方法についての詳細は、こちらの記事をご覧ください。
一発合格するには過去問が一番大切
今回は、衛生管理者の合格に必要な必要な勉強方法として次の5つをご紹介しました。
- 勉強スケジュールを立てる
- 勉強開始当初は、基礎知識のインプットに努める
- 徐々に過去問や問題集を使ったアウトプットにシフトする
- 関連法規の改正等のチェックを常に行う
- 当日の試験問題を解くコツは時間配分である
その中でも、勉強の進み具合によって徐々にアウトプットにシフトし、最後の1か月は過去問を集中的にやることが最も重要でしょう。
さらに、必要に応じて本番を想定した模擬試験などを受験しておくと、緊張や時間配分について経験することができるのでおすすめです。