コンプライアンスとは、企業が正しく運営する上で必要な法律やルールを守る意図を指しています。企業としてルールを守ることは、お客様に安心してサービスを利用してもらうために欠かせないポイントの一つです。
ただ「コンプライアンスだから守りなさい」といわれても、社員にとっては何をどう守るべきなのか疑問が浮かぶことも少なくありません。
今回は、そんなコンプライアンスについて勉強できる「ビジネスコンプライアンス検定」の詳細を掘り下げます。ビジネスコンプライアンス検定は、さまざまな企業が研修にも活用している資格です。
ビジネスコンプライアンス検定の難易度、メリット、勉強方法や勉強スケジュールについて詳細を解説していくのでぜひ参考にしてください。
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ビジネスコンプライアンス検定とは?経済のルールを学べる資格!
ビジネス(経済的な活動)においてコンプライアンス(守るべきルール)に関する知識が問われる検定(資格)の一つを指しています。企業に従事する社員の一員として、お客様の安全を守る上で欠かせない個人情報の管理にもつながる内容です。
社員の倫理感を育てるのにも役立つため、新入社員の研修に利用する企業もあります。ビジネスで社会と関わるときのルールが身につけられるため、取引先に不安感や不信感を与える言動を取ってしまうことを予防することが可能です。
ビジネスコンプライアンス検定を知った内容は、プライベートの日常生活にも役立ちます。
コンプライアンス検定はビジネス全般に活かせる資格!
ビジネスコンプライアンス検定は、どんな企業の人でも学んでおくと役立つ内容です。企業の中で他の企業の社員と対面からオンラインで接するときなど、どんな場面にも応用できます。
とくに新入社員で若い人は、社会人一年目としてまだまだわからないルールも多くあるはずです。社会のルールを知っておくことは、他の企業と接するときに大切な信用を得られるきっかけにつながります。
また、長年社員として活躍している人は、あらためてコンプライアンスに関する知識を学びなおすことで新入社員や後輩を指導していくのに役立つ内容です。
ビジネスコンプライアンス検定の難易度・合格率をチェック!
試験の難易度は3つにわけられており、それぞれインターネットを使用して試験受験できます。
- BASIC(WEB上のテスト)
- 初級(リモートWEBテスト)
- 上級(リモートWEBテスト)
公式が発表している初級と上級の合格率は、2019年の試験で70.9%です。他の民間資格に比べると比較的高い合格率になります。難易度は低いと言えるでしょう。
肩書きとして使いたい方は、まずはBASICの試験受験からスタートしてみるとよいかもしれません。
ビジネスコンプライアンス検定の難易度に関する詳細は、下記を参考にしてください。3種類の特徴をそれぞれご紹介させていただきます。
BASIC
ビジネスコンプライアンス検定の初級や上級の基礎になる難易度です。インターネット上で試験が受験できます。選択式の問題形式のため、一字一句を覚える必要はありません。
試験の得点によってA~Cの3段階に評価がわけられます。Aは90%以上、Bは70~89%、Cは69%以下の得点です。フリーランスの方が肩書きに利用するときに使えます。
認定証の発行は初級と上級になるため、ハッキリとした証明がほしい方は初級か上級を受験してください。
一般的なコンプライアンスに関する常識が自分にどのくらい身についているのか知りたいときにおすすめです。
初級
ビジネスコンプライアンス検定において一般レベルの知識が身につく難易度です。BASICと同じく選択式のため、内容理解を進めながら安心して試験に挑んでみてください。
リモートWEBテストのデュアルカメラ方式で試験が受けられます。リモートWEBテストとは、自宅やオフィスでパソコンから受験できるやり方です。また、デュアルカメラとは不正を防止するカメラになっています。
コンプライアンスに関する法律の知識や基礎知識、現場での活用の仕方がわかるなど、社会人が身につけておきたい内容です。ビジネスコンプライアンス検定初級の問題を一通り解けるようになることで、社会人基礎力の向上も期待できるでしょう。
初級は公式から販売されているテキストと問題集を使って勉強を進めましょう。
上級
ビジネスコンプライアンス検定の中で一番高い難易度です。基本的な問題は選択式、その他記述式の問題も出題されます。初級と同じくリモートWEBテストのデュアルカメラ方式で受験する形です。
初級で学んだ内容をさらに掘り下げた問題が出題されており、応用力が身につけられます。社会人の方で就職活動の肩書きやスキルアップの資格取得を目指したい方におすすめです。
上級用の公式テキストと問題集を使って勉強を進めていきましょう。記述式の問題も出題されることから、きっちりと対策が必要です。これから後輩や新入社員を指導していきたい立場の人が取得するのに向いています。
ビジネスコンプライアンス検定の合格を目指すメリットは?就活の役に立つ!
コンプライアンスに関する勉強はさまざまな企業で活かせる内容です。法務やコンプライアンスに関わる職種に就かれている方を始め、営業や販売職の仕事など、多岐にわたる業界に活かせます。
インターネットの普及により個人情報や法律関係に関するの扱いは、企業の信頼に関わる大事な要素の一つです。ビジネスコンプライアンス検定では、そんな法律に関係する情報を社員が扱うときのルールを学ぶために活用できます。
企業の経営者や役員の方が新入社員を教育するときに使うのにも便利です。就職活動中の方なら資格をアピール材料の根拠に利用できます。自身の能力にダイレクトに影響する内容なので、問題を解いていて楽しいと感じる方も多いでしょう。
就職活動でアピールできる
ビジネスコンプライアンス検定は、就職活動において非常に役に立ちます。特に、法律関係の部署や情報の管理が必要になる職種など、就職活動の際に仕事のアピール材料として使えます。新しい環境に転職するときの根拠として使えるため、持っておいて損はありません。
また、自身の職場で仕事への興味関心を深めるため、資格取得を目指したいという方にもピッタリです。コンプライアンスは、どんな仕事にも関わってくる内容であり、知っておくと役に立つのはもちろんのこと、信頼を損ねるような事態を予防できます。
コンプライアンスに関わるような仕事や立場に就かれる方は、社会的な信頼を補強する意味で利用してみてください。
ビジネスコンプライアンス検定の試験概要は?各レベルの問題数もチェック!
試験の難易度は「BASIC」「初級」「上級」の3種類にわけられるのは、先ほど紹介しました。それぞれの試験概要は以下の通りです。試験時間や問題数をまとめているのでご参考下さい。
*BASIC
試験時間:40分 / 問題数:30問(4肢択一5問、3肢択一25問)
試験方式:インターネット上でのWEBテスト
*初級
試験時間:60分 / 問題数:40問(多肢選択式)
試験方式:リモートWEBテストのデュアルカメラ方式(パソコンを使用)
*上級
試験時間:120分 / 問題数:40問(多肢選択式)、記述式1問
試験方式:リモートWEBテストのデュアルカメラ方式(パソコンを使用)
初心者の方は、上記の3種類の中でも、BASICや初級の試験が時間も短めかつ受験しやすい難易度になります。
ビジネスコンプライアンス検定の【受験資格】
ビジネスコンプライアンス検定には、特に受験資格はありません。学歴や年齢、実務経験などは関係なく受験できます。
そのため、BASIC、初級、上級、どの難易度から受験してもOKです。コンプライアンスの知識がある程度備わっている自信のある方は、上級から受験してみてもよいかもしれません。
初心者の方はBASICや初級から受験してみて、スキルアップに上級の資格取得を目指してみてください。
ビジネスコンプライアンス検定の【合格基準】
ビジネスコンプライアンス検定は、それぞれの難易度に合わせて試験の合格基準が設けられています。
*BASIC
試験の得点により、A~Cの3段階に評価が分類。
A=90%以上、B=70~89%、C=69%以下。
*初級
試験で65%以上の得点で合格。
*上級
試験で70%以上の得点で合格。
BASICに関しては得点に合わせてA~Cの評価で分類されます。
初級と上級では、満点を取らなければいけないわけではありません。試験の合格基準点を目指して試験対策を進めましょう。
ビジネスコンプライアンス検定の勉強方法は?目安の勉強時間もご紹介!
基本的には独学でビジネスコンプライアンス検定の試験対策を進めていきます。初級と上級は、公式から販売されているテキストと問題集などを使って勉強していきましょう。
勉強方法としては、テキストで一通りの知識を理解したあとは、問題集を使って繰り返して理解を進めていく流れがおすすめです。
公式の書籍は、大きめの書店に販売されているところもあるため、店頭販売またはインターネットを使って購入しましょう。時期によっては、通信販売サイトのアマゾンや楽天市場で中古本が販売されていることもあります。
勉強期間は、1ヶ月程度を目安にして少しずつ内容の理解を進めてから試験に挑戦してみましょう。
ビジネスコンプライアンス検定の勉強スケジュール
試験対策のスケジュールは、勉強時間から逆算して考えてみましょう。公式の発表によると以下の勉強時間を目安にして進めてください。
*BASIC:10~12時間
*初級:20時間
*上級:40時間
ビジネスコンプライアンス検定は、約1ヶ月ほどの勉強時間でカバーできる内容です。かと言って直前になって焦ることになっては困るので、ゆとりをもって試験日の1ヶ月以上前から勉強をスタートするとよいかもしれません。
他の民間資格と比べると勉強時間は少ないほうなので、初心者の方でも試験対策に取り組みやすい内容です。平日毎日1~2時間以上の継続、休日にまとめて勉強してしまうなど、それぞれのライフスタイルに合わせて勉強時間を確保していきましょう。
ビジネスコンプライアンス検定の関連資格を2種類ご紹介!
コンプライアンスや法律に関する資格は、他にもさまざまな内容があります。ビジネスで信頼を獲得しながら長期的な利益を生み出すには、コンプライアンスに関する知識も大切です。
- ビジネス著作権検定
- コンプライアンス・オフィサー認定試験
以上のラインナップから、ビジネスコンプライアンス検定の関連資格を2種類ご紹介するので、自分の職種に合う内容を選択してみてください。
【関連資格①】ビジネス著作権検定
著作権に関する法律の知識は、事業を運営する上で欠かせない知識の一つです。企業の信頼や製品を守るためにもビジネス著作権検定を通して知識を身につけていきましょう。
ビジネス著作権検定は、BASIC、初級と上級の難易度にわけられています。受験資格は特にないため、学歴や年齢に関わらずに受験が可能です。
就職活動で情報に関わる仕事に就かれる方は、特に著作権に関する関心が高いと評価されれば有利に働く可能性も考えられます。また、就職後に著作権を侵害しない社会的な信用を守れるルールが事前に身につけられるのも利点です。
初心者の方は、まずはBASICや初級の難易度にチャレンジしてみて、基本的な知識を身につけていきましょう。
【関連資格②】金融コンプライアンス・オフィサー認定試験
現役の社会人として金融関係の職種に就いている方向けの内容です。初心者よりも実務経験を積んでいる人、これから金融業界を目指したい人の取得に向いています。
金融に関するコンプライアンスやリスク管理について学べる内容です。難易度は1~2級にわけられており、1級では応用力が問われる問題が出題されます。
金融コンプライアンス・オフィサー認定試験は、受験資格がありません。1~2級のどちらでも受験は可能ですが、まずは2級の受験からスタートしてください。
ある程度知識のある方は、日頃の復習やスキルアップを兼ねて1級にチャレンジしてみましょう。お客様の信頼をあらためて獲得できる技術が身につきます。
ビジネスコンプライアンス検定は、就活生や社会人の役に立つ資格!
ビジネスコンプライアンス検定の詳細について見てきました。社会人が身につけておきたい知識の一つであるコンプライアンスの知識が学べる内容として、さまざまな企業が研修にも活用している資格です。
あらためておさらいしておくとビジネスコンプライアンス検定の難易度は「BASIC」「初級」「上級」にわけられています。特に、「BASIC」は比較的難易度が低いので、学生やビジネス初心者という方にもおすすめです。各レベルの受験資格は特にないため、好きな難易度を選んで受験してみましょう。
ビジネスコンプライアンス検定を取得するメリットには、就職活動のアピール材料に使える点やお客様や取引先からの信頼を得られる事業体制がつくれる点です。社会人スキルの向上という点でも大きく役に立ちます。
勉強方法は基本的に独学で、初級や上級の公式テキストや問題集を使って勉強を進めていきましょう。
勉強スケジュールは約1ヶ月程度を設けながら、試験日から逆算してゆとりのあるスケジュールで進めてみてください。
ビジネスコンプライアンス検定は、企業の社員が知っておきたい法律のルールが学べる内容のため、気になる方はぜひ取得を検討してみてください。
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