「応用情報技術者の資格を取るメリットはなんだろう」
「どのような仕事に生かせるのだろう」
応用情報技術者は、ワンランク上の高度なIT人材を育成する国家資格です。
今回は、応用情報技術者について以下の内容を解説します。
- 応用情報技術者とは?
- 応用情報技術者の資格を取った人の仕事内容
- 資格を取るメリット
- 応用情報技術者の試験内容
- 自分に合った、レベル別のおすすめ勉強方法
是非、最後まで確認してください。
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応用情報技術者とは?高度なIT人材を育成する資格!
応用情報技術者とは、IT技術や管理だけでなく、経営など幅広い知識と応用力を身につける高度なIT人材を育成する国家資格です。
試験は、春期は4月、秋期は10月の年に2回実施されます。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA) が主催するIT関連の試験は13個あり、資格の難易度によってレベルが1~4に決められています。
- レベル1は「ITパスポート」試験
- レベル2は「基本情報技術者」試験、「情報セキュリティマネジメント」試験
- レベル3は「応用情報技術者」試験
応用情報技術者は、クライアントが抱える問題を解決して、安定的に運用できるようにする役割を担います。
応用情報技術者はどんな人が受験する?
「基本情報技術者」はITの入門的な知識を求められますが、「応用情報技術者」はある程度の経験を積んだプログラマーなどが対象になっています。
ITについての応用的な知識を持っていると認められるため、IT企業への就職や転職時のアピールになるでしょう。
学習意欲の高さや難易度の高い試験に突破した経験も有利になるので、就職活動の前に合格を目指す大学生も受験しています。
仕事を始める前に資格を取ることで、仕事内容の理解につながります。業務をスムーズに始められるメリットにもなるでしょう。
応用情報技術者の資格を取った人の仕事内容は?
応用情報技術者の資格は、独占業務がありません。つまり、資格を取らなければ就けないという仕事があるわけではありません。
受験者の多くは数年間の実務経験を積んで、ワンランク上の資格を取りたいITエンジニアですが、IT関連の仕事全般で生かせるでしょう。
資格保持者は、プログラマーやシステムエンジニアだけでなく、企業のIT関連部門や官公庁などで活躍している人もいます。
一番多いのはITエンジニア
受験者の多くは、すでにIT企業などで働くプログラマーやシステムエンジニアです。
受検者の平均年齢は29歳となっており、ある程度の経験を積んだ後に受験する人が大半です。
経験を積んだ後であれば、今までやってきて身に付いた知識を証明することにもなります。
試験では、技術的な問題を解決できる力が身についているかどうかを問われます。
IT関連の仕事であれば活躍できる
エンジニア以外でも、IT関連の仕事であれば活躍できる資格です。
ITに関連する仕事はどのような企業でも幅広くあるため、自社のシステム管理や総務などでも重宝されるでしょう。
また、小学校でプログラミングが教科になったことで、教員試験の科目の1部が免除される自治体もあります。
警視庁サイバー犯罪捜査官として採用された場合は、初任者から巡査部長に任命されます。
このように、企業だけでなく省庁や官公庁、また地方公務員としても活躍できる可能性がある資格です。
応用情報技術者は意味がない?資格を取るメリット3選!
応用情報技術者は独占業務がないため、資格を取る意味がないと言う人もいます。
しかし、ワンランク上の知識と応用力を持っていると証明できるので、社内でのスキルアップや転職時に有利に働くでしょう。
また、他の試験が1部免除になるメリットもあります。
エンジニアとしてスキルアップが可能
経験者であっても、あたらめて幅広い知識を得ることで仕事の幅が広がり、エンジニアとしてのスキルアップになるでしょう。
応用情報技術者の試験は記述式の問題が出題されるため、おのずと知識を言葉で伝える力がつきます。
情報応用技術試験を、社内の昇進や評価に活用している企業もあるため、年収アップにつながる人もいます。また、奨励金を出している企業もあります。
就職や転職に有利になる
国家資格を持っていることを重視する企業や、応用情報技術者の資格を持っていることで「資格手当」をもらえる企業があります。
特に、IT企業以外からの転職であれば、応用的な知識がすでにあることをアピールできるでしょう。
IT企業は人手不足な状況のため、未経験であっても採用されることがありますが、応用情報技術者の資格があれば重宝されます。
難易度の高い資格を働きながら取得したことで、勉強してさらに上のレベルを目指す向上心もアピールできます。
経験が豊富で上位の国家資格保有者であれば、転職時にも有利に働くでしょう。
国家試験が一部免除になる
応用情報技術者の試験に合格している場合は、次の試験の1部が免除になります。
- 技術士試験の第1次試験の専門科目
- 中小企業診断士試験の第1次試験科目
- 弁理士試験の論文式筆記試験選択科目
- 情報処理技術者試験の高度試験、情報処理安全確保支援士試験の午前Ⅰ試験
情報処理技術者試験の高度試験と情報処理安全確保支援士試験は、受験するときに申請を行えば、2年間は午前Ⅱ試験から受験が可能です。
応用情報技術者に合格して2年間は、さらに高度な資格にチャレンジしやすい時期と言えます。
応用情報技術者の試験内容は?
試験ではITに関する知識が幅広く問われるだけでなく、経営戦略や戦略立案、コンサルティングまで応用的な力がついているかを問われます。
テクノロジーやマネージメント、ストラテジーの問題は選択式で答えます。
しかし、経営戦略や戦略立案などは記述式で答えなくてはいけません。
午前試験と午後試験に分けられる
午前試験は選択式で行われ、午後試験は11問の中から必須が1問と選択が4問あり、記述式で答えます。
午前試験と午後試験のどちらにも合格することで得られる資格で、合格基準は問題の60%以上の正解が必要です。
試験時間は午前と午後でそれぞれ150分間ありますが、問題量が多いので時間が足りない人もいます。
午前試験は、過去問からの類似問題が多いため対策が立てやすいでしょう。選択式の過去問を勉強するときは正答率が9割になるように勉強しましょう。
応用情報技術者の合格率は約20%
応用情報技術者の合格率は約20%で難易度の高い国家試験です。
必要な勉強時間の目安は、実務経験者で約200時間と言われています。
難易度が高いのは、範囲の広さや求められるレベルの高さ、記述式の問題があることが理由でしょう。
基本的なITの知識だけでなく、マネージメントやストラテジーの分野について、より深い知識が求められます。
また、午後試験は記述式で行われるため、知識を覚えるだけでなく自分の言葉で伝えられる力が必要です。
自分に合った、レベル別のおすすめ勉強方法!
自分にあったレベル別の勉強方法をご紹介します。
- 【実務経験のあるエンジニア】独学で合格を目指せる!
- 【基本情報技術者に合格している】独学で合格を目指せる!
- 【学生やIT未経験の場合】基本情報技術者試験に合格しよう!
- 確実に短時間で合格したいなら予備校がオススメ!
詳しく見ていきましょう。
【実務経験のあるエンジニア】独学で合格を目指せる!
エンジニアとしての実務経験がすでにある人は、独学で合格を目指せるでしょう。
すでに応用的な力を使って実務を行っていることを、体系的に整理することで試験に合格できます。
過去問を解いてみて、午後の記述式に課題があると思った人は、午前の知識についての理解をさらに深めることで解きやすくなります。
苦手な分野をなくすように幅広く勉強をしながら、時間内に文章を書く練習を積みましょう。
【基本情報技術者に合格している】独学で合格を目指せる!
すでに基本情報技術者の資格に合格している人は、独学で合格を目指せるでしょう。
応用情報技術者の試験は、基本情報技術者の試験の応用的な内容が出題されます。
基本情報技術者の知識を理解しているのであれば、午前試験は同じように知識を広げるつもりで過去問に取り組みましょう。
過去問から半分近くが出題されるため、過去10回分を解いて間違えた問題を何度も勉強して知識を定着させます。
午後からの記述式も、問題を理解して文章にできるような練習を繰り返しましょう。
【学生やIT未経験の場合】基本情報技術者試験に合格しよう!
学生やIT未経験の人の場合は、まずレベル2の「基本情報技術者試験」に合格しましょう。
応用情報技術者の試験資格は特にないため、はじめから応用上技術者の試験に挑戦できますが、まずは「基本情報技術者」を受験することがおすすめです。
はじめに応用情報技術者を取ってしまうと、暗記で乗り切ろうとするため実務に生かしきれない可能性があるからです。
まずは基礎的な知識を身につける方が結果的には近道になるでしょう。バランスの取れた知識を身につけるための必要なステップになります。
確実に短時間で合格したいなら予備校がオススメ!
確実に、また短時間で合格を目指したい人は予備校がおすすめです。
幅広い知識を効率的に学べ、記述式の添削をしてもらえる予備校もあります。
過去問を分析してテキストが作られているため、独学よりも短時間で覚えやすいように工夫がされています。
独学の様に教材選びから始める必要がなく、出題頻度の高い問題を重点的に学習できて効率的です。
オンラインでの学習環境を整え、間違えた問題を繰り返して解くような仕組みを作っている予備校もあります。
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応用情報技術者はIT関連の仕事で輝く!資格を取って就職や転職に生かそう!
ここまで、応用情報技術者の仕事内容や就職、転職への生かし方を解説してきました。
応用情報技術者の特徴は以下の通りです。
- IT系の国家資格ではレベル3に該当する難易度の高い資格
- 資格保持者はITエンジニアだけでなく、官公庁や地方公務員としても活躍できる
- 社内のスキルアップや就職、転職にアピールできる
- 試験は選択式と記述式があり、合格率は20%
- 独学で合格できる人もいるが、効率よく勉強したい人は予備校がおすすめ
応用情報技術者の試験で予備校を使いたい人は、次の記事も参考にしましょう。