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ファイナンシャルプランナー(FP)の年収に関する情報を解説

ファイナンシャルプランナー(FP)の年収や給料に関して気になっている人は多いのではないでしょうか。この記事では、年収に関する情報や仕事内容、従事する方法、資格試験の内容について解説していきます。

ファイナンシャルプランナー(FP)の年収は?状況によって大きく変動する

収入イメージ

ファイナンシャルプランナー(FP)の年収は、雇用形態や働いている状況によって大きく変わります。たとえば、アルバイトよりも正社員の方が年収は高くなりますし、男女別では男性の方が年収が高い傾向です。ファイナンシャルプランナーの年収目安を知るためには、それぞれの状況別で判断する必要があります。

ここでは以下の状況別で、ファイナンシャルプランナーの年収を確認しましょう。

  • 雇用形態別
  • 地域別
  • 男女別・年代別
  • 企業規模別

各状況別の年収について、以下で詳しく解説していきます。

雇用形態別では正社員が最も高い

ファイナンシャルプランナーの年収を雇用形態別で見た場合、正社員で働いている人が最も高い水準となっています。以下は、雇用形態別の平均年収です。

雇用形態平均年収
正社員約381万円
パート・アルバイト約200万円
派遣社員約291万円
参照:求人ボックス給料ナビ

正社員の平均年収は約381万円で、月給に換算すると約32万円、初任給は22万円程度が相場です。国税庁の「令和2年分民間給与実態統計調査結果」によると日本の平均年収は433万円のため、日本の平均と比べると少し低めの水準といえます。平均で確認すると低いように感じられますが、ファイナンシャルプランナー全体の年収幅は290万円~832万円と非常に幅広いです。

パート・アルバイトの平均時給は約1,000円、派遣社員の平均時給は約1,455円で、年収に換算するとそれぞれ200万円と291万円となっています。これは年間労働日数が250日、1日に8時間勤務した場合で算出した年収です。

平均年収は地域や男女・年代別、企業規模によっても大きく異なりますので、以下でほかの状況別年収についても確認していきましょう。

地域別では中国が最も高い

ファイナンシャルプランナーの年収は地域によっても差があり、最も平均年収が高いのは中国地方となっています。以下は、地域別の平均年収です。

地域平均年収
北海道・東北362万円
甲信越・北陸344万円
関東377万円
東海347万円
関西378万円
中国390万円
四国359万円
九州・沖縄358万円
参照:求人ボックス給料ナビ

最も平均年収が高いのは中国地方で、最も低いのは甲信越・北陸地域です。

関東の平均年収がそれほど高くないことに驚いた人は多いのではないでしょうか。関東地域を都道府県別で分けると東京都が436万円、神奈川県が400万円となっていますが、そのほかの県では350万~370万円程度のため平均年収は低めの水準に落ち着いています。

最も平均年収が高い都道府県は東京都の436万円で、最も低いのは福井県・沖縄県の308万円です。その差は128万円にものぼり、地域ごとの年収差の大きさが実感できます。

男女別・年代別では男性の40代が最も高い

男女別・年代別では、40代の男性が最も平均年収が高いです。ファイナンシャルプランナーの男女別・年代別の年収は以下の表のとおりになります。

年代男性平均年収女性平均年収全体平均年収
20代460万円372.5万円418.5万円
30代779万円497.5万円641万円
40代1012万円567.5万円799万円
50代963.5万円593.5万円808万円
60代528.5万円475.5万円513万円
参照:一般社団法人相続ファシリテーター協会

最も平均年収が高いのは50代男性で、最も低いのは20代女性です。年代が上がるにつれて平均年収も高くなり、男性は50代から、女性は60代から下がっていく傾向にあります。積み上げたキャリアや経験が評価され、年収に反映されていると推測できる内容です。

なお今までに紹介した雇用形態別・地域別の年収よりも高い水準となっていますが、これはデータ集計方法の違いによるものです。年収の傾向を把握するための参考としてください。

企業規模別では10〜99人が最も高い

企業規模によっても年収に差があり、最も高いのは従業員数が10~99人の企業です。企業規模(従業員数)別の年収は、以下の表のとおりになります。

従業員数平均年収
1000人以上686万円
100~999人以上647万円
10~99人777万円
参照:一般社団法人相続ファシリテーター協会

10~99人の小規模の企業が、最も平均年収が高いです。小規模の企業には経験豊富なベテランファイナンシャルプランナーが多いことから、1人あたりの収入が大きくなっていると考えられます。小規模の企業に就職するには実務経験や高い能力が求められる傾向にあるため、簡単ではありません。

ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事内容は?人生に寄り添うお金の専門家

相談を受けているファイナンシャルプランナーイメージ

ファイナンシャルプランナーは、お金に関するさまざまな悩みをサポートし、解決策を提案する専門家です。主な仕事内容として、以下の2つが挙げられます。

  • 顧客のライフプラン(人生設計)を考える
  • ライフプランを実現するための資産設計をアドバイスする

まずは顧客の現状の生活やお金の悩みについてヒアリングし、バランスシート・ライフイベント表・キャッシュフロー表などを作成して、収入と支出の見通しを立てます。次に行うのは、作成したライフプランを実現するために資産設計・資金計画のアドバイスをすることと、実行のサポートをすることです。金融・税制・保険・ローンなどの幅広い知識や経験を活かして、顧客に合ったプランの設計や家計の見直し方を模索します。

顧客一人ひとりの人生に寄り添い、最適なライフプランと資産設計を提案するのがファイナンシャルプランナーの仕事です。

ファイナンシャルプランナー(FP)になるには?資格があると有利

ファイナンシャルプランナーイメージ

ファイナンシャルプランナーは資格を持っていなくてもできる仕事ですが、資格を持っていたほうが有利です。ファイナンシャル・プランニング技能士(FP技能士)は国家資格なので、資格を持っていると「国の法律に基づいた専門知識を持っている」という証明になります。主な仕事内容は相談業務になるため、顧客からの信頼性は非常に重要です。

ダブルライセンス所持者であればさらに信頼性が高まるので、ファイナンシャルプランナーとしてより幅広く活躍したい人は資格取得に挑戦してみるのをおすすめします。ダブルライセンスとは二つの資格をもつことをいい、たとえば宅建士や社労士・行政書士の資格などは、ファイナンシャルプランナーの仕事内容と相性が良いです。

ファイナンシャルプランナー(FP)試験とは?大きく1〜3級がある

試験を受けている人

ファイナンシャルプランナー試験には、大きく1~3級があります。難易度が低い順から3級・2級・1級の等級にわかれていて、それぞれに学科試験と実技試験が設けられているのが特徴です。日本FP協会が実施している試験と、きんざいが実施している試験の2つがあります。ファイナンシャルプランナーとして仕事をするために必要な知識を問う試験で、3級・2級の試験実施回数は年3回です。

ここでは、ファイナンシャルプランナー試験に関する次の項目について解説します。

  • 試験の種類
  • 試験の範囲
  • 試験の合格率
  • 試験の勉強時間

試験の詳細を、以下で詳しく確認していきましょう。

試験の種類!目指すなら3級からがおすすめ

ファイナンシャル・プランニング技能士(FP技能士)の国家資格には1~3級のランクがあり、3級は入門編と位置付けられています。FP技能士2級・1級と同レベルの民間資格として「AFP」と「CFP」もありますが、初めて勉強する方は、国家資格であるFP技能士について把握しておけば問題ありません。

FP技能士2級の試験を受けるには、実務経験もしくは3級合格レベルの受験資格が設けられているため、まずは3級の合格から目指しましょう。ファイナンシャルプランナーの資格には有効期限がないので、一度取得した後は更新の必要はなく生涯有効な資格となります。

実際に仕事に活かせるのは何級から?

ファイナンシャルプランナーの資格を実際に仕事に活かすとしたら、上位資格であるFP2級を取得するのをおすすめします。FP3級はお金に関する一般的な知識を学びたい人や家計の管理に役立てたい人にとっては最適ですが、就職・転職活動で有利に働くのは2級からです。金融や不動産・保険関係の求人では「FP2級所持者」を条件としているところが多いので、ファイナンシャルプランナーとして働きたいのならFP2級の取得を目指しましょう。

新卒で入社する場合には無資格でも就職可能ですが、入社後にFP2級の取得を求められるケースも多いです。仕事と試験勉強の両立は苦労が多いので、可能であれば入社前に取得しておくとスムーズに働き始められます。

試験の範囲!学科は共通だが実技は細かく分かれる

ファイナンシャルプランナーの試験には学科試験と実技試験の2つがあり、それぞれ試験範囲が異なります。学科の試験範囲は全ランク共通となっており、内容は次のとおりです。

  • ライフプランニングと資金計画
  • リスク管理
  • 金融資産運用
  • タックスプランニング
  • 不動産
  • 相続、事業承継

実技の試験範囲は受験する級や団体によって、以下の表のとおり細かく分かれています。

試験実施団体・受験級試験範囲(実技)
日本FP協会3級・資産設計提案業務
日本FP協会2級・資産設計提案業務
日本FP協会1級・資産設計提案業務
きんざい3級・個人資産相談業務
・保険顧客資産相談業務
※どちらかを選択
きんざい2級・個人資産相談業務
・中小事業主資産相談業務
・生保顧客資産相談業務
・損保顧客資産相談業務
※いずれかひとつを選択
きんざい1級・資産相談業務

上記の内容でわかるとおり非常に幅広い試験範囲となっているため、合格を目指すには効率的な勉強が必要になります。

試験の合格率!3級であれば80%以上

近年のファイナンシャルプランナー試験の合格率は、以下の表のとおりです。

受験級合格率
3級FP技能士学科:84.69%
実技:80.50%
2級FP技能士学科:50.56%
実技:60.26%
1級FP技能士学科:13.03%
実技:93.8%

3級試験は学科・実技ともに80%以上の合格率となっており、10人受ければ8人合格できる試験といえます。3級の受験資格は「FP業務に従事している者・従事しようとしている者」とされていますが、実質的には誰でも受験可能です。ファイナンシャルプランナー3級は誰でも受験できる試験でありながら、合格率が高く受かりやすい試験となっています。

試験の勉強時間!3級なら60〜80時間が目安

ファイナンシャルプランナー試験に合格するために必要な勉強時間の目安は、以下の表のとおりです。

受験級勉強時間の目安勉強機関の目安
3級60~80時間1~3カ月
2級150~300時間2~6カ月

必要な勉強時間の目安は、3級で60~80時間、2級で150~300時間となっています。勉強期間は1日に確保できる学習時間によって異なりますが、目安として3級が1~3カ月、2級が2~6カ月です。たとえば1日2時間勉強できるとしたら、3級は1カ月程度、2級は2.5カ月程度で達成できます。他の試験に比べても合格に必要な勉強時間はそれほど多くないので、勉強しやすい試験といえるでしょう。

ファイナンシャルプランナー(FP)3級におすすめの講座

講座を受ける人

ファイナンシャルプランナーを目指すなら、まずは3級の試験合格を目標にしましょう。3級の勉強におすすめの講座は、次のとおりです。

コース名3級合格コース
税込み価格17,300円
受講形式web通信
教育給付金制度全8回
特典や割引調査中
受講者の合格率
公式サイト大原公式

ファイナンシャルプランナー(FP)の年収や仕事内容に惹かれたら実際に目指してみましょう

資格勉強をする人

この記事では、主にファイナンシャルプランナーの平均年収や仕事内容・FP試験の概要について紹介しました。ファイナンシャルプランナーは金融・税制・保険・ローンなどの幅広い知識や経験を活かして、お客様の夢や目標をサポートする仕事です。年代別の平均年収からもわかるとおり、実績やスキルが評価されやすく年収が伸びやすい職業であるといえます。興味を惹かれたら、まずは挑戦しやすい3級の試験合格から目指してみるのがおすすめです。