マンション管理士の資格を取得したい方で、
「独学で合格を目指したいが、ひとりでやりきれるか不安」
「何から始めて、どのように勉強すれば良いのかわからない」
といった方は多いのではないでしょうか。
本記事では、マンション管理士の資格についての詳細や適切な勉強方法、独学で合格できるかなど、マンション管理士の資格を取りたい方に知っていただきたい内容を解説します。
マンション管理士の受験を検討している方、独学で合格したい方はぜひ最後までご覧ください。
コンテンツ
マンション管理士の対策は何から始める?まずは試験概要を知ろう!
マンション管理士試験は、民法等をはじめとした法律知識から建築構造等の理解まで必要とされる難関国家資格です。
試験は年1回で、毎年11月末ごろに実施されます。試験内容は下記の通りです。
- マンションの管理に関する法令及び実務に関すること
- 管理組合の運営の円滑化に関すること
- マンションの建物及び附属施設の構造及び設備に関すること
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
マンション管理士試験の合格基準は、年ごとに多少異なりますが35~38点程度です。この基準を下回ると順位に関係なく不合格となります。
マンション管理士の試験形式は四肢択一!
マンション管理士の資格形式は、四肢択一のマークシート方式で、問題数は50問です。試験時間は2時間なので、1問にかけることができる時間はおよそ2.4分です。
一見余裕がありそうに思えますが、しっかり問題文を読み込まないとミスをする問題も多々ありますので、油断は禁物です。
時間配分を意識しながら、解ける問題から優先的に取り掛かり、時間のかかりそうな問題や難問は後回しにして解いていく方法がおすすめです。
マンション管理士の試験範囲は?主に3種類に分けられる!
マンション管理士の試験科目は、大きく分けると下記の3種類です。
- 法令
- 建築設備
- 管理実務
それぞれの科目について、重要度とともに詳細を解説していきます。
法令【重要度★★★】
法令関連の問題は、マンション管理士試験の中で最も問題数が多い、重要な科目です。
法令関連の問題はさらに下記の項目に分けられます。およその問題数とともにご紹介します。
- 民法・その他法令:6問
- 区分所有法等:12問
- 標準管理規約:8問
- マンション管理適正化法:5問
問題数は年度によって若干の変動がありますが、中でも区分所有法等と標準管理規約についての問題数が多いです。
しっかりと対策すべきポイントとして押さえておきましょう。
建築設備【重要度★★☆】
建築設備に関する問題は、全部でおよそ15問ほど出題されます。
『マンションの建物および付属施設の構造及び設備に関すること』の出題となり、範囲も広く難易度が高い項目です。
過去問を中心に、着実に知識をつけていきましょう。
管理実務【重要度★☆☆】
管理実務に関する問題数は少なく、4問程度の出題数です。
マンション管理のための税金や会計に関する知識が問われる項目ですので、簿記の基本的な知識をしっかり身につっけておくことが大切です。
マンション管理士の難易度は?合格率10%を切る難関資格!
マンション管理士の合格率は、近年7~9%を推移しています。合格率が10%以下の難関国家資格です。
合格率が低い理由として、受験資格がないこともあり、受験者数が毎年12,000~13,500人程度とかなり多いことが挙げられます。また、試験範囲も広く、さらに難解な法律関連の出題もあることも試験の難易度を上げている要因と言えます。
どの程度試験対策を行えば、合格が見えてくるのでしょうか。
マンション管理士試験の対策に必要な勉強時間は、およそ500時間と言われています。
勉強期間を1年と設定する場合、週に10時間程度の勉強時間を確保する必要があります。毎日1.5時間弱もしくは休日に5時間を2日間確保するなど、計画的に学習を進めるのがおすすめです。
マンション管理士の合格率や詳細についてより詳しく知りたい方は、『マンション管理士の合格率は?低い理由や対策法・合格のコツを徹底解説!』の記事も参考にしてみてください。
管理業務主任者や宅建士など他の資格と親和性が高い!
マンション管理士の資格は、管理業務主任者や宅建士などの資格とも親和性が高い資格です。
マンション管理士は住民側の立場に立ってマンションの総合的な管理に関わります。対して、管理業務主任者はマンション管理会社の立場でマンションの管理を行います。そして、宅建士は宅地建物の売買に関わる業務を行います。
試験対策については、共通の試験範囲となっている項目もあります。特に管理業務主任者の資格を持っている場合には、マンション管理士の試験において「マンション管理適正化法」の5問が免除されます。
マンション管理士と管理業務主任者の試験は実施日も近いため、一気にどちらの対策も行って両方の資格を受験する人も多くいます。
マンション管理士の対策方法は?独学か予備校を活用するかで分かれる!
マンション管理士の試験には、独学で対策を進めるか、予備校を活用するかで対策方法は大きく異なります。
独学での対策するメリットは、コストを抑えて自分のペースで勉強を進めることができます。
デメリットは、勉強計画を立てたり適切なテキストを調べたりといったことなども自力で行わなければならず、さらに目安の勉強時間をひとりで忍耐強くこなしていく必要があります。
マンション管理士の具体的な科目ごとの対策方法を確認してから、後の項目では独学でのおすすめな勉強方法と、予備校を活用した勉強方法をそれぞれ解説していきます。
まずはマンション管理士の各科目ごとの対策方法を確認していきましょう。
マンション管理士の各科目ごとの対策方法は?
マンション管理士の下記の科目について、順に対策方法をご紹介します。
- 法令系科目(民法・区分所有法・標準管理規約)
- 建築・設備系科目
- 管理実務系科目
紹介する勉強方法を参考に、各科目ごとの対策計画を立てることをおすすめします。
法令系科目の勉強方法を紹介!
法令系科目は、マンション管理士試験の中で最も問題数が多く、難易度も高い重要な科目です。
法令系科目の中でも重要度の高い、民法・区分所有法・標準管理規約について、おすすめの勉強方法を解説します。
民法の勉強方法は?
民法は範囲が広く、法律に関する専門的な知識を身に着けつつ、さらに理解も十分にしている必要があります。
おすすめの勉強方法は、知識を身に着けるだけでなく理解することを意識して、法令や判例を何度も読み込むことです。
広く浅くではなく、範囲を絞ってでも深い理解を重ねていくことを目指すのが良いでしょう。
区分所有法の勉強方法は?
民法と同様、区分所有法のおすすめの勉強方法も、判例を読み込みしっかり理解を進めることです。
民法と比較して問題自体の難易度は下がりますが、問題数が多く、確実に得点を取得すべき項目です。しっかりと対策を行いましょう。
標準管理規約の勉強方法は?
標準管理規約とは、マンション生活の基本ルールを定めるための標準モデルです。
区分所有法で定めている原則を標準管理規約で変更している部分、また区分所有法には規定がない部分について特に注意して把握しておくことをおすすめします。
建築・設備系の科目の勉強方法を紹介!
建築・設備系科目は、過去に出題された問題が再度出題されることも多いので、過去問を繰り返し解くのがおすすめです。
暗記すべきところをしっかり覚えながら、可能な限り細かい知識まで覚えておくことで差がつきます。
基本的な知識をしっかり身につけておけば、高得点が狙える科目です。暗記には繰り返しのアプローチが効果的なので、スキマ時間も有効活用して回数をこなしましょう。
管理実務系の科目の勉強方法を紹介!
管理実務系の科目では、メインとして標準管理委託契約書に関する問題と、会計に関する問題が出題されます。
標準管理委託契約書の問題への対策は、条文等の知識をしっかり身に着けるのがポイントです。内容の難易度は高くないため、出題されたら必ず得点を取っておきたい問題と言えます。
会計に関する問題では、簿記の基本的な知識が必要となります。過去問を解きながら、応用力を身に着けることができるように理解を進めていきましょう。
【独学で対策】試験勉強の流れは?合格までの流れを徹底解説!
独学でマンション管理士試験の対策を行う場合に、おすすめの勉強開始時期や勉強の流れを解説します。
計画的に学習を進め、独学でも一発合格を目指しましょう!
試験勉強はいつ始める?2月に始めるのがオススメ!
マンション管理士試験のための受験勉強は、2月に始めるのがおすすめです。
理由は、マンション管理士の試験は1年に1回、例年11月末ごろに実施されます。そして、翌年度の試験対策用の最新版テキストが販売開始となるのが2月頃だからです。
2月に最新のテキストを入手し、勉強を開始することを想定して、試験日から逆算して勉強スケジュールを立てるのがおすすめです。
2月から勉強を開始するとして、11月の試験までどのような流れで勉強を進めていくのが良いか、一例をご紹介します。ぜひこの流れを参考に、勉強スケジュールを立ててみてください。
【2月~4月】テキストを1周して全体像を掴む
まずは、マンション管理士試験の内容がどのようなものなのか、全体を把握することをおすすめします。
はじめから細かいところまで理解する必要はありません。自分が得意そうな分野や苦手そう、わかりにくいと感じる分野を見つけておくと、どの分野にどの程度時間を割いて勉強するかのスケジュールが立てやすくなります。
全体像を把握しつつ、何度も出てくる単語や基本的な知識から少しずつ頭に入れていきましょう。
【5月~9月】問題集を解きながらテキストを何周もする
全体像や基本的な知識を身に着けたところで、問題集に取り掛かっていきましょう。
テキストを読み込むことも重要ですが、問題を解きながらテキストも確認することで、より頭に入りやすくなります。また、頻出ポイントなどもわかるようになるため、問題をたくさん解くほうが効率よく学習が進められるでしょう。
つまずいた問題があれば、テキストに戻り周辺情報まで含めて再度頭に入れることを意識すると、次第にテキストに戻る回数も減っていくでしょう。
【10月~11月】過去問を解きながら知識の穴を塞いでいく
問題集をあらかた解き慣れてきたら、過去問を可能な限りたくさん解いていきましょう。
最終確認のつもりで、足りない知識を漏れのないように確認していくのが良いでしょう。
本番の形式に慣れ、頻出問題の確認や時間配分の練習なども行う必要があります。
本番までの練習として、直近の年度の過去問は最後のほうまで解かずにとっておき、本番と同じ条件で解いてみる方法もおすすめです。
【独学で対策】参考書と問題集はどれがオススメ?資格会社の出版しているものがオススメ!
独学でマンション管理士試験の対策を行う場合には、テキスト選びが重要です。
自分でテキストを選ぶのに自信がないという方に向けて、おすすめの参考書と問題集をご紹介します。
おすすめなのは、大手通信講座会社が出版しているテキストです。
テキストと勉強方法については、『マンション管理士試験おすすめテキスト2選と独学での勉強方法』の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
【参考書】らくらくわかる! マンション管理士 速習テキスト
『らくらくわかる! マンション管理士 速習テキスト 』の特徴については下記の通りです。
- 資格の学校TACが出版している
- わかりやすい言葉での解説、簡潔にまとまった表組などサクサク読み進められる工夫がされている
- スピーディに知識を吸収できるようなこだわりが特徴
- ささっと試験範囲の内容の全体像を把握したい人や、わかりやすさを重視したい人におすすめ
速習テキストとある通り、効率よく知識を吸収したい人に向いているテキストです。
より詳細を知りたい方は、下記URLから商品確認を行ってみてください。
【『らくらくわかる! マンション管理士 速習テキスト』 741ページ 3,080円】
【参考書】出る順管理業務主任者・マンション管理士 合格テキスト
『る順管理業務主任者・マンション管理士 合格テキスト』は、東京リーガルマインド LEC総合研究所が出版するテキストです。
- 東京リーガルマインド LEC総合研究所が出版している
- 『法令編 上』『法令編 下』『管理実務・会計・設備系編』の3冊に分けることができる
- 管理業務主任者の受験内容にも対応している
- 基礎から応用まで網羅したテキストがほしい人や、外出先にテキストを携帯したい人におすすめ
管理業務主任者の試験対策や、基本的な知識から応用的な論点まで網羅的に学ぶことができるテキストです。
こちらのテキストの詳細は、下記URLからご確認ください。
【『出る順管理業務主任者・マンション管理士 合格テキスト』 1,159ページ 4,180円】
【問題集】マンション管理士 項目別過去8年問題集
『マンション管理士 項目別過去8年問題集』の特徴は下記の通りです。
- 資格の学校TACが出版している
- 学習効果の高い分野・テーマ別に収録した過去問題集
- 2冊に分解可能なセパレート形式で携帯しやすい
- 1問・1見開きのレイアウト、問題を解いてすぐ解答が確認できる
持ち運びをする人や、解いた問題の解答をすぐに確認したい人におすすめの過去問題集です。
【『マンション管理士 項目別過去8年問題集』 864ページ 2,640円】
【問題集】マンション管理士 一問一答セレクト1000
『マンション管理士 一問一答セレクト1000』の特徴は下記の通りです。
- 資格の学校TACが出版している
- 過去の全問題20年分(平成13年度~直近の令和2年度)を分析し、頻出論点かつ重要知識を含む1000肢を厳選
- インプット学習に便利な「一問一答」形式
- 使いやすいコンパクトサイズ
効率的なスピード学習を行いたい人や、知識の確認を行いたい人におすすめの問題集です。
【『マンション管理士 一問一答セレクト1000』 451ページ 1,980円】
【予備校で対策】予備校はどこに通えばいい?オススメ3社の特徴を紹介!
独学ではなく、予備校を利用してマンション管理士試験の合格を目指したい人に向けて、おすすめの予備校3社をご紹介します。
それぞれの予備校の特徴を把握し、自分に合った予備校を検討してみてください。記載のURLから資料請求も可能です。
また、『【2022年】マンション管理士資格のおすすめ予備校講座は?講座選びのポイントや各社の口コミ評判を解説』の記事でもマンション管理士試験の対策におすすめの予備校講座を詳しくご紹介しています。
気になる方はぜひご覧ください。
アガルート【全国平均の4倍の合格率】
マンション管理士講座でおすすめの予備校の1つ目は、アガルートです。
マンション管理士試験の全国平均合格率が8.6%に対して、アガルートでは合格率36.4%と、全国平均の4倍以上の合格者を輩出しています。
2018年に開講したばかりで歴史の浅い講座であるにもかかわらず、全国平均と比較してかなり高い合格実績を誇っており、多くの受講者から信頼されています。
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とにかく一発合格を狙いたい、実績が高い予備校を選びたい方は、アガルートのマンション管理士講座の受講がおすすめです。
アガルートのマンション管理士講座をより詳しく知りたい方は、『アガルートマンション管理士試験講座の特徴は?口コミ評判も紹介』の記事もぜひご覧ください。
アガルートの公式サイトでマンション管理士の講座詳細を確認したい、資料請求したいという方は、下記からアクセスできます。
コース名 | ダブル合格カリキュラム |
税込み価格 | 59,800円 |
受講形式 | オンライン |
教育給付金制度 | なし |
特典や割引 | 合格したら全額返金。ダブル合格でお祝い金2万円 |
受講者の合格率 | マンション管理士36.4%・管理業務主任者70% |
公式サイト | アガルート公式 |
アガルートの特徴
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- 予備試験や司法試験など難関資格に強い
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\受講スケジュールや受講者の声も確認できます!/
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フォーサイト【eラーニングシステムが充実】
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フォーサイトのマンション管理士講座をより詳しく知りたい方は、『フォーサイトのマンション管理士講座の口コミ評判まとめ!特徴・他社との料金比較も紹介!』の記事もぜひご覧ください。
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コース名 | バリューセット1 |
税込み価格 | 57,800円 |
受講形式 | オンライン |
教育給付金制度 | 2022年度本試験前日まで |
特典や割引 | 調査中 |
受講者の合格率 | |
公式サイト | フォーサイト公式 |
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そのため、価格が安いからクオリティに心配があるといったことはありません。
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コース名 | マンション管理士/管理業務主任者 合格コース |
税込み価格 | 39,600円 |
受講形式 | オンライン |
教育給付金制度 | 2021年度版:2022年1月31日まで 2022年度版:2023年1月31日まで |
特典や割引 | 調査中 |
受講者の合格率 | |
公式サイト | スタディング公式 |
マンション管理士は難関資格!確実に合格できる勉強法を取ろう!
マンション管理士資格は難関国家資格ですが、独学でも合格を目指すことはできます。
本記事でご紹介した、マンション管理士対策についてのポイントを改めてご確認ください。
- マンション管理士試験は、民法等をはじめとした法律知識から建築構造等の理解まで必要とされる難関国家資格
- 試験は四肢択一のマークシート方式
- 試験範囲は大きく3種類 法令・建築設備・管理実務に分けられ、法令関連の問題が最も多い
- マンション管理士試験の合格率は10%以下
- 管理業務主任者や宅建士といった資格と親和性が高い
- 法令系科目は判例の読み込みと深い理解が重要
- 独学の場合、2月から勉強を開始するのがおすすめ
- おすすめは大手通信会社が出版しているテキスト
- 予備校のおすすめは高実績のアガルート、eラーニングが充実しているフォーサイト、業界最安値のスタディング
適切なテキストや予備校をうまく利用して、確実に合格を目指しましょう!