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資格の勉強方法を一挙紹介!おすすめのノートの取り方や社会人や主婦にイチオシの勉強方法を解説します

資格を取得したい!と思い立ったら何をしたらいいでしょうか。

資格とは、自身の知識や技術を客観的に示すことのできる指標の一つです。

現時点で興味があることや、業務で関わっていることの延長線上で取得できる資格があるなら、その資格を取るのは「今」がチャンスです。

なぜなら、現時点で興味あることに対する気持ちが他に移ろいで熱が冷めてしまったり、当該業務から離れて次の業務に時間を割かなくてはならない時に、後からから振り返って資格取得を目指すのは、追加の時間もかかる上、勉強するモチベーションを維持するのが難しいからです。

ぜひ、気持ちが高まっているときに取得してしまいましょう。

本章では、最短で資格取得する勉強方法の3つのステップとその具体的な勉強方法について、専門的な知見も交えながら一挙紹介します。

最短で資格取得する勉強方法の全体像

自分の興味のある分野や趣味の延長線上に資格があるなら取得したほうがいいかな?とか、仕事の延長線上で資格を取得する必要性があるなど、各人によって資格取得の目的は様々でしょう。

はじめに資格の勉強方法の全体像について、3つのステップ(学習計画→知識のインプット→知識のアウトプット)の概要を順にご紹介します。

1, まずは学習計画を立てる

受験したい資格が決まったら、受験する資格の勉強内容や量を把握し、試験日の確認をしましょう。

もし、気になっている資格が複数ある場合には、勉強を始めたいという気持ちが高まっているうちに、今すぐ始められる資格を選択するのもよいでしょう。

そして受験する資格の試験日を決定し、予定外のスケジュール変更が起こることも想定して調整日を設けるなど、余裕を持ったスケジュールを計画します。

資格ごとに難易度や合格に必要な学習時間に違いはありますが、どの資格にも共通するやるべきことです。

この段階で基本となる参考書やテキストを入念に一冊選定しましょう。

2, 基礎知識のインプットに努める

試験日から逆算して学習のスケジュールを立てたら、スケジュールどおりに学習を進めていきます。

元々興味がある分野や趣味に関連する資格であれば、興味のある箇所からとりかかってもよいでしょう。

初見の資格であれば、テキストにしたがって進めていくのが望ましいです。

3, 過去問や問題集を利用してアウトプット

基礎知識のインプットを進めていきながら、全体像の概略がつかめたころ、今度は知識の定着をはかるためにアウトプットも併用して行っていきます。

具体的には、インプットした箇所の例題はもちろん、過去問や問題集を解いていきます。

資格の通信講座や予備校を利用することもオススメ

今お伝えした3つのステップを、ご自身で選定する時間を確保するのが難しい方や、当該資格初心者の方には、資格の通信講座や予備校を利用することもおすすめします。

3つのステップをご自身で時間をかけてアラカルトで吟味するのに対し、通信講座や予備校を利用するのであれば、吟味する時間を節約してフルオーダーで当該資格を体系的、かつ効率的に学習することができるからです。

取得したい資格に実績や強みがあり、ご自身の勉強方法に合うスクールがあれば、ぜひ検討してみてください。

資格の勉強方法1, 学習計画を立てる

ここからは3つのステップについて、具体的な方法について順に解説していきます。

まずはじめに、学習計画を立てる際に最も重要なことは、取得したい資格についてよく知ることです。

具体的には、受験する資格の勉強内容と量を把握し、想定される学習時間を見積もるのとあわせて、受験する資格の試験日を確認します。

その上で逆算して学習のスケジュールを計画するのがよいでしょう。

受験する資格の勉強内容と量を確認する

取得したい資格は、ご自身の興味に合致したものでしょうか。あるいは現在の仕事上取得が必須であったり、転職活動に必要なのものでしょうか。

興味があれば勉強も苦になりにくい(=学習進度が早い)ですし、業務上必須であれば興味云々関係なく集中して効率よく(=計画的に速習)学習しなくてはなりません。

いずれにも共通するのは、受験する資格の試験範囲の中における現在の自分の知識がどれほどであるのかを照らし合わせ、量を確認することです。

そうすることで、資格合格にむけて必要な勉強量と時間のイメージがつかめるでしょう。

書店で実際に参考書や問題集を手にできれば、内容やボリュームを実感できますが、資格によっては書店にないので、その場合はネットで検索して詳細を確認しましょう。

受験する資格の試験日を確認する

次に、取得したい資格の試験日を確認しましょう。

思い立ったらすぐ!と思ったら試験が終わってしまった直後で次回は当分先であったり、直近の試験は数週間後で間に合わない・・・ということもありますよね。

受験する資格にもよりますが、まずは試験日が近すぎないか、先過ぎないかについて確認します。

もし仮に似たような資格で実施団体により試験日が異なっていたり、複数資格で迷っている場合には、ご自分のスケジュールに合わせて都合の良い試験日の資格を選択するのもよいでしょう。

テキストや通信講座を選定して逆算して学習スケジュールを立てる

学習スケジュールは、受験する資格の合格のために必要と想定される学習量に、ご自身のスケジュールをあてはめて逆算します。

学習量の検討がつかなかったら、平均学習時間を参考にご自身がどれほど事前知識があるのかによって想定時間を増減させてみるとよいでしょう。

その際、ご自身の学習スタイルに合った、基本となる参考書やテキストを入念に選定しましょう。

受験する資格がご自分にとって初めての分野であったり、難易度が高いものである場合には、通信講座を利用して体系的に効率的に学習することをおすすめします。

資格の勉強方法2, 基礎知識のインプットに努める

ご自身にぴったりの参考書やテキスト、または通信講座を見つけたら、あとはひたすら知識を吸収(インプット)していくことです。

他のテキストに目移りすることなく一冊を完璧に仕上げることに注力しましょう。

ここでは、基本テキストを隅から隅まで頭に入れるために役立つ方法について、専門的な知見を交えて3つご紹介します。

7回読み勉強法

はじめに、山口真由先生(信州大学特任准教授)が提唱されている「7回読み勉強法」をご紹介します。

山口先生は、「勉強に近道はなくつらいものだけれど、7回読みすることでテキストを丸ごと頭に入れることができる」とし、応用問題を解くよりもインプットを入念に行うことの重要性について指摘しています。

7回読み勉強法をぜひ実践してみましょう。例えば一回目はまず音読してみます。

もし一回目に学習した時にわかりづらかったとしても、その日はスルーしてまた翌日繰り返し読んでみましょう。

合計7回繰り返し読むことで、必ず理解でき、テキストがまるごと頭にもインプットされるはずです。仮に7回で足りなかったら10回、苦手な箇所は20回・・・と実践してみましょう。

頭を使って覚える:処理水準効果の活用

次にご紹介するのは、心理学者のクラークとロックハートが提唱した「処理水準効果」

頭をよく使う「深い」処理をするほど、記憶に残りやすくなるといわれている理論です。

たとえば、テキストを読むのであれば、形態的処理→音韻的処理→意味的処理の順に処理が深くなっていき、記憶に残りやすくなります。

具体的には、テキストに線やマーカーを引きながら読むのは形態的処理、音読しながら読むのは音韻的処理、意味を考えながら読んだり自分で気づいた補足事項をテキストに書き込むことは意味的処理といえます。

要は、手間暇をかければかけるほど記憶に残りやすくなるため、ご自分の得意不得意分野に合わせて、これらの要素をミックスしながら勉強に取り組むのがおすすめです。

ただし、マーカーを「美しく」ひくことに夢中になりすぎるのは逆効果ですので気をつけましょう。

音読の効果

上記の音韻的処理にも出てきた音読の効果については、「脳トレ」で有名な川島隆太先生(東北大学教授)の説明がわかりやすいでしょう。

音読中は、脳の前頭葉にある左右の「前頭前野」が活性化することでアイディアが浮かびやすくなるほか、音読しない場合に比べて音読後の記憶力や空間認知力が20~30%も増加するのだそうです。

音読は黙読に比べて、発声やその音声を聞くことも伴うため、黙読に比べて広範囲に脳が活性化されるとのことです。

また、音読のスピードを速くすればするほど前頭前野は強く働くそうなので、自宅などで学習する際には是非音読を取り入れてみてください。

ノートの活用も有効

ノートを活用するのも有効です。ただし、ノートの活用に関しては注意が必要です。

テキストに書いてあることを忠実にノートに写したり、きれいにまとめることに夢中になってしまいがちな方は特に要注意です。

なぜかというと、ノートをきれいにまとめることで時間ばかりが経過してしまい、かかった時間分だけ勉強した気になってしまうからです。

ノートはあくまでも、テキストを読んだだけで頭に入らないことを自分なりに図解したり、学習している時点で苦手な箇所を自分自身に知らせるために、そして暗記するために何度も記述したりするために活用します。

上記で解説した処理水準説の意味的処理としてノートを活用できれば、記憶の定着に効果があるといえるでしょう。

最初と最後は覚えやすい:系列位置効果の活用

記憶を科学的に分析した勉強法を研究している菊池洋匡先生によれば、「最初と最後は記憶に残りやすい」とのことです。

例えば、第一印象のイメージは記憶に定着しやすいことや、歴代の首相の名前を挙げるのであれば現職の首相の名前が思い出しやすいことなどが挙げられます。

最初が記憶に残りやすいのは「初頭効果」とよばれ、最後が記憶に残りやすいのは「親近性効果(終末効果)」と呼ばれます。

これらを合わせて「系列位置効果」とよびます。この効果を利用して、自分で「最初と最後」を作り出すと暗記の学習に効果を発揮します。

具体的には、勉強する順番を、いつもテキストのはじめからばかりやると途中の記憶が抜けてしまいがちになるため、途中からスタートする日を作って「最初」を変化させます。

また、1日の中で記憶に残りやすい時間帯は、朝起きた直後(最初)と夜寝る前(最後)になるので、その時間に勉強(特に暗記物)をしない手はありません。

勉強する時間帯の中でも、最初と最後に最も覚えておきたいことを学習するのが効果的です。

資格の勉強方法3, 過去問や問題集でアウトプット

インプットが進んできたら、いよいよアウトプットの段階です。

テキスト丸ごと頭にインプットしてからアウトプットする、あるいは類似分野を学習してからその分野のアウトプットをするのは、ブロック学習といいます。

学習をはじめて一巡目はブロック学習で十分です。

その後、学習が進んだころを見計らって、ランダム学習に切り替えるのがよいでしょう。

ここでは、ブロック学習とランダム学習について解説し、段階に応じたおすすめ問題集もご紹介します。

ブロック学習とランダム学習

資格勉強をはじめた当初はテキストに沿って、一つの単元を重点的に学んでから次の単元の学習をする「ブロック学習」により順番に進めていくのがよいでしょう。

少し学習が進んだ時には、記憶を定着させるために反復学習を行っていきます。

先ほども登場した菊池先生によれば、反復学習の際に問題演習の順序を変えるなどの「ランダム学習」を取り入れると、同じ学習量でも2倍の定着率があるとしています。

なぜかというと、反復学習の際にブロック学習で進めてしまうと、「さっきと同じ解き方」をすればよい、などと頭を使わない流れ作業になりがちであるからです。

反復学習の際には、処理水準効果を活用、つまり「頭を使わせる」学習をすることによって記憶に残るように工夫します。

問題演習の順番を変えてみたり、時間帯や場所によって勉強方法を変えるのもランダム学習を取り入れた学習法といえるでしょう。

ブロック学習は市販の過去問や問題集で

資格勉強をはじめて初期のころは、ブロック学習の段階といえます。

テキストの単元や章ごとなど、きりのいいところまでインプットした段階で、理解度チェックのため小テストのつもりでアウトプットしていきましょう。

ブロック学習の段階では、ご自身がメインに据えているテキストに準拠した問題集であれば、学習がスムーズに進むでしょう。

ランダム学習にはアガルートやユーキャンの問題集がおすすめ

学習が一巡して進んだ段階では、ランダム学習に切り替えるのが試験合格のポイントといえます。

例えば、学習塾で試験範囲が第1回から第4回までと定まっているカリキュラムテストはブロック学習で対応できますが、〇年生の学習範囲すべてといった実力試験はランダム学習でないと対応できません。資格勉強も合格が目標ですので、どんな問題が出題されても対応できるような準備が必要です。

メインに据えているテキストと関連のない全く別の問題集で演習をすることもランダム学習です。

アガルートやユーキャンの問題集が、もし受験される資格用に発売されていれば、試験傾向に基づいた対策が深くされていて、実績もあるのでおすすめです。

また、資格試験の多くは過去問と類似した問題が出題されるケースが多いため、試験直前など学習が進んだ段階では必ず過去問に取り組みましょう。

ランダム学習は早期に取り入れるのが記憶の定着には効果的なので、単元ごとのインプットができた段階でランダム学習を取り入れ、過去問を手元に置きながら出題傾向をチェックしていくようにしましょう。

オンラインアプリの利用

最近では様々な資格に関するオンラインアプリが提供されています。

解説動画を視聴できるものもありますが、最も活用したいのがスマホでもサクサク見やすい問題集ではないでしょうか。

無料で提供されているものも多いので、作成元が信頼できるなら、ランダム学習のバリエーションを増やすことに使えます。

クイズ形式や、会員登録すればご自身の解答記録などを表示してくれたり、苦手箇所を繰り返し演習してくれる機能があるものなど、移動時間などのスキマ時間にも活用できそうです。

忙しい社会人や子育て中の主婦が資格に合格するコツ

忙しい社会人や子育て中の主婦が資格に合格するコツはなんでしょうか。

スキマ時間を有効活用して効率的に学習を進めるためには、先ほどご紹介した専門的な知見を基にしたコツを是非実践してみることをおすすめします。

また、忙殺される日々の中、予定外のタスクが発生したり、とても資格勉強どころではない日は誰にでもあるものです。

資格取得のための勉強は決して楽しいことばかりではありません。むしろつらいことの方が多いものです。

モチベーションの保ち方も資格に合格するための重要なポイントとなるでしょう。

ここでは、スキマ時間の有効活用のコツと、モチベーションの維持の仕方についてお伝えします。

スキマ時間の有効活用

忙しい社会人であれば、起床してから出勤するまでの短い時間、通勤時間帯や昼休みなどの休憩時間、なんとなく飲みに行っていた会社帰り・・・といった時間を勉強時間にあてることが可能でしょう。

子育て中の主婦であれば、起床してから家事が一段落してからの時間、子どもが昼寝している時間、幼稚園や学校に行っている時間、ママ友とランチしていた時間、子どもたちの習い事などの送り迎えの待ち時間などを勉強時間にあてることができるかもしれません。

通勤時間や送迎等、合間の細かいスキマ時間は、スキマ時間に学習できるツールを使うなど、時間帯や場所によって変化を持たせてメリハリをつければランダム学習にもなり、学習効果も高まります。

そして、スキマ時間を有効活用したことがわかるように「見える化」してみてはいかがでしょうか。

学習のロードマップを常に「見える化」して学習の進み具合を実感できるようにすると、次に説明するモチベーションの維持にもつながるでしょう。

資格取得後のイメージをもつ

モチベーションの保ち方の一つとして、資格取得を決意した時のことを思い出しましょう。

決意を表した紙などを、ベタですが見えるところに貼っておくのもいいでしょう。

なぜ資格取得を目指したのか。資格取得して副業につなげたい、収入アップしたい、業務に役立てたい、転職活動に役立てたい、独立したい・・・など、みなさんそれぞれ描いていた夢があったはずです。

その時の気持ちの原点に立ち戻り、実際に資格試験に合格した後のご自身がどうなりたいかについて、具体的な夢やイメージをいつも描けるといいですね。

資格の勉強方法まとめ

今回は、最短で資格取得する勉強方法の全体像として3つのステップと、具体的な勉強方法とコツについて専門的な知見を交えて紹介しました。

資格の勉強方法のつのステップとは、1.学習計画を立てる、2.知識のインプット、3.知識のアウトプットを順に行っていくものです。

学習計画を立てる時には、取得したい資格の全体像(試験範囲・内容と量、試験日)を把握し、ご自分の現状の知識と照らし合わせてスケジュールを立てましょう。

基本となる参考書やテキストは入念に選定し、「7回読み勉強法」「処理水準効果」「系列位置効果」を活用してテキストの内容を隅から隅までインプットします。

インプットと並行して問題集や過去問を活用してアウトプットをしていくとよいでしょう。

アウトプットは、状況に応じてブロック学習とランダム学習を織り交ぜると効果的です。

忙しい社会人や主婦が試験に合格するコツとしては、やはりモチベーションを維持することが重要です。

そのために、無理のないスケジュールを立てて、資格取得を目指した原点を思い出し、資格取得後のなりたい自分、そして具体的な夢やイメージをいつも描くことで、モチベーションを保つことが可能でしょう。時には自分や家族にご褒美を与えるなど心に余裕をもつと、継続的に勉強できるのではないでしょうか。

参考文献

山口真由, 「なぜ勉強したほういいのか」本当に頭のいい人だけが知っている”シンプルな答え”, プレジデントオンライン, 2021/7/18記事, https://president.jp/articles/-/47504?page=3, (参照日 2021年8月26日)

産能大学総合研究所公式ウェブサイト, 「東北大学 川島隆太教授 インタビュー「読む&書く」からこそ学びは深くなる」, 2019/11/8記事, https://www.hj.sanno.ac.jp/cp/feature/201911/08-02.html, (参照日 2021年8月26日)

菊池洋匡(2020), 小学生の子の成績に最短で直結する勉強法, 実務教育出版.

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