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危険物取扱者の仕事内容は?資格の内容から生かし方まで徹底解説!

危険物取扱者の仕事内容

「危険物取扱者はどんな仕事をするの?」

「危険物取扱者が活躍できる職場を知りたい!」

こういった疑問にお答えしつつ、以下の内容を解説します。

  • 危険物取扱者の資格について
  • 7つの職場を例に仕事内容を紹介
  • 危険物取扱者の資格が活かせる場面

これから資格取得にチャレンジする方は、この記事を参考に仕事内容についても把握しておきましょう。

コンテンツ

危険物取扱者とはどんな資格?危険な物品を管理できる!

危険物取扱者は危険な物品を管理できる仕事

危険物取扱者とは、危険な物品を管理できる資格者のことです。

火災や爆発の予防を目的に、消防法で定められた危険な物品を管理できます。

危険物とは、別表第一の品名欄に掲げる物品で、同表に定める区分に応じ同表の性質欄に掲げる性状を有するものをいう。消防法第2条⑦

類別性質品名(一部抜粋)
第1類酸化性固体塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物など
第2類可燃性固体硫化りん、赤りん、硫黄など
第3類自発発火性物質および禁水性物質カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウムなど
第4類引火性液体特殊引火物、第一石油類、アルコール類など
第5類自己反応性物質有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物など
第6類酸化性液体過塩素酸、過酸化水素、硝酸など
参照:消防法 別表第一 より一部抜粋

上記の物質を取り扱う場合、有資格者もしくは有資格者の立ち合いがなければいけません。

また危険物の保管に関しても、指定数量や保管場所によって危険物保安監督者の配置が必要です。

近年はコンプライアンスやCSRの強化で、有資格者の配置をシビアに行う企業が増えており需要の高い資格といえます。

危険物取扱者の種類って?3つの段階に分けられる!

危険物取扱者の種類は、以下3つの段階に分けられます。

  • 甲種(こうしゅ)
  • 乙種(おつしゅ)
  • 丙種(へいしゅ)

それぞれの違いは、取り扱いおよび立ち合いができる危険物の種類です。

類別性質品名(一部抜粋)
第1類酸化性固体塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物など
第2類可燃性固体硫化りん、赤りん、硫黄など
第3類自発発火性物質および禁水性物質カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウムなど
第4類引火性液体特殊引火物、第一石油類、アルコール類など
第5類自己反応性物質有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物など
第6類酸化性液体過塩素酸、過酸化水素、硝酸など
参照:消防法 別表第一より一部抜粋

甲種:すべての危険物について取り扱いおよび立ち合い、定期点検が可能です。また6ヶ月以上の実務経験があると、危険物保安監督者や甲種防火管理者になれます。

乙種:上記表の第1類〜第6類まで、取得資格に該当する危険物の取り扱いおよび立ち合い、定期点検が可能です。取得済みの資格であれば、該当危険物に対して甲種と同じく、実務経験6ヵ月以上で危険物保安監督者になれます。

丙種:第4類危険物の一部、ガソリン・軽油・灯油などの取り扱いや定期点検ができます。無資格者への立ち合い業務は認められていません。

危険物取扱者のできることは?危険物の管理・運搬・使用

危険物取扱者は危険物の管理・運搬・使用ができる

危険物取扱者は危険物の管理・運搬・使用ができます。具体的な仕事内容でいうと以下のようなものです。

仕事内容
管理数量の管理、保管場所の清掃・維持、危険物保安監督者として作業者への指導
運搬タンクローリーや車の荷台に載せて運搬、フォークリフトで運搬、手押し台車または容器を持っての運搬
使用動力車の燃料、生産工程の溶剤、塗装作業で使用

いずれも危険物が一定量を超える場合ですので、試験内容にも出る指定数量が重要になります。

危険物取扱者はどんな仕事内容で生きる?主な7つの職場ごとに解説!

危険物取扱者の資格が生きる職場

危険物取扱者はどんな仕事内容ができるのか、以下7つの職場について解説します。

  1. 工場
  2. 研究所
  3. 消防署
  4. ガソリンスタンド
  5. 大型車の運転手
  6. 販売所
  7. ビルメンテナンス業界

いずれも危険物取扱者が求められる、または資格を活かせる職場です。

これから就職のために資格をとる場合は、就職希望先の求める資格をピンポイントで取ることで、資格取得にかかる時間や費用を抑えられます。

①工場などで働く場合

危険物の製造をしている工場はもちろん、使用している工場も含まれます。それぞれの工場で該当する危険物が異なるため、工場への就職を検討する際は、該当する危険物の種類を確認しておきましょう。

石油コンビナートや石油プラントといった石油精製所は、危険物取扱者が働く職場の代表例です。

ほかにも半導体や金属精錬工場は、金属加工に使用する薬剤や冷却油を使用しています。食品加工工場では、動物油や植物油が第4類の引火性液体に該当する場合があり、乙種第4類の有資格者が必須です。

②研究所で働く場合

化学薬品や医薬品の研究所では、硝酸やエタノール、アルコールなどの危険物を扱っています。火災だけでなく、人体への影響もあるため危険物取扱者の配置が必須です。

また毒物劇物取扱責任者薬剤師の資格もあると、即戦力として求められるでしょう。

③消防署で働く場合

消防士は危険物取扱者の資格が必須ではありません。しかし火災や災害の現場に危険物がある場合は、危険物取扱者の知識が活かされます。また消防署によっては救急車や消防車に給油するための、いわゆる自家用給油取扱所を設置しているところもあり、その場合は危険物保安監督者の配置が必須です。

④ガソリンスタンドで働く場合

危険物取扱者のイメージとして、ガソリンスタンドの従業員を思い浮かべる人も多いかと思います。ガソリンや軽油、灯油などの引火性液体を扱うガソリンスタンドには、必ず危険物取扱者を配置しなければなりません。

またセルフ式のガソリンスタンドでは、危険物取扱者の甲種または乙種第4類を持ったスタッフが常駐し、監視していることで無資格者の給油が許可されています。

そのため甲種や乙種第4類の有資格者は、ガソリンスタンドの求人において需要が高いです。

⑤大型車の運転手として働く場合

危険物を輸送するためのタンクローリーは、ドライバーもしくは同乗者が対象危険物の資格を持っていなければなりません。

タンクローリーで輸送する危険物は、引火性液体や劇薬だけでなく粉体のものも含まれます。そのため甲種または乙種を複数持っていると、さまざまな運搬物に対応が可能です。

すでに大型車運転免許を持っている人やあわせて取得する人は、運送会社にとって貴重な人材になるでしょう。

⑥販売所で働く場合

販売所とはガソリンスタンドとは違い、危険物を容器に入れて販売する店舗のことです。

正確には以下のように定義されています。

  • 販売取扱所:店舗において容器入りのままで販売するため危険物を取り扱う取扱所
  • 給油取扱所:給油設備によつて自動車等の燃料タンクに直接給油するため危険物を取り扱う取扱所

参照:危険物の規制に関する政令

溶剤や薬品を容器に入れて販売、または取引先へ運搬する場合は販売取扱所にあたります。販売する危険物に適した資格者が必要なため、甲種はもちろん乙種第4類以外の資格者も重宝される職場です。

⑦ビルメンテナンス業界で働く場合

入浴設備のあるビルにはボイラーがあり、その燃料となる危険物を管理・使用するためには危険物取扱者が必要です。また危険物取扱者の資格を取得することで、消火設備の点検や設置に関する基準にも強い人材になれます。

なぜなら危険物取扱者の甲・乙・丙全種で「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」という科目があるからです。

ビルメンテナンス業界は都市部のビルだけでなく、病院や学校などの施設を管理している企業もあります。そのため危険物取扱者は、場所を選ばず求められる資格といえるでしょう。

女性も危険物取扱者を取得するべき?取っておいて損はない!

危険物取扱者は女性が取っても損はない

工場や消防士など男性が働くイメージが強いかもしれませんが、危険物取扱者は女性が取っておいても損はありません。

危険物取扱者が必須な職場において、有資格者がいなくなることは死活問題です。事務職であっても、女性の危険物取扱者がいれば営業を続けることができます。

甲種・乙種であれば立ち合いができるため、女性には難しい重労働を男性が行い、それに立ち合うといった働き方も可能です。

またパートナーの転勤などで地域が変わっても、危険物取扱者は求人が多く、働きたい女性にとっては保険になる資格といえます。

危険物取扱者が就く仕事の年収は?平均約500万~600万円!

危険物取扱者の平均年収はやく500万〜600万円

危険物取扱者が就く仕事の平均年収は、約500万〜600万円です。しかし前述の職場の多さから見ても、企業によってバラツキがあることは否めません。

ただ職場によっては手当が付くところもあり、無資格者と比べると年収が高くなる傾向にあります。

危険物取扱者の年収については、危険物取扱者の年収は?資格を取得するメリットもあわせて紹介!でさらに詳しく解説しているので、気になる方はチェックしてみてください。

危険物取扱者の資格は転職や再就職にも便利?使える場面はたくさんある!

危険物取扱者の資格は転職や再就職でも使える

危険物取扱者は求められる職場が多く、年収アップやキャリアアップに適した資格です。転職や再就職をする上でも、資格を持っていることで有利に進みます。

転職や再就職の場合、すでに前職でのスキルや知識がある状態なので、危険物取扱者の資格と掛け合わせると人材価値が上がるでしょう。さらに異業種への転職でも、危険物取扱者の知識が必要な職場では、仕事を覚えるスピードも上がると考えられます。

危険物取扱者は業種や地域を問わず求められる資格です。

危険物取扱者の仕事内容は主に3パターン!危険物の管理・運搬・使用ができる!

危険物取扱者の仕事内容は管理・運搬・使用の3パターン

危険物取扱者の仕事は、危険物の管理・運搬・使用の3パターンです。

しかし仕事内容は単純なものではなく、職場や危険物の種類によってもさまざまで、危険物取扱者は幅広く求められる人材でといえます。

最後にもう一度、内容を確認しましょう。

  • 危険物取扱者とは、危険な物品を管理できる資格者
  • 資格には甲種・乙種・丙種の3種類がある
  • 活躍できる職場は多岐に渡り、仕事内容も職場によって変わる
  • 人生の保険として、女性も取っておいて損はない資格
  • 平均年収は500万〜600万円で、転職や再就職にも有利

危険物取扱者は多くの職種に活かせる資格であるにも関わらず、難関試験ではありません。高校生が就職のために取得するなど、難易度も高くなく受験者が多い資格です。

正しく学習を進めることで合格の可能性も上がります。年収アップやキャリアアップに向けて、計画的に試験対策を進めていきましょう。

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