日本では現在、18,000人以上の健康運動指導士の登録がされています。名前の通り健康指導に関わる仕事で、さまざまな世代の人をサポートできる内容です。
- 人々の健康指導に関わる仕事がしたい方
- 他の資格と一緒に知識を活かしてスキルアップを目指したい方
- 自分自身が成長するために新しい勉強を始めたい方
以上のような思いを抱える方に向けて今回は、健康運動指導士の資格について詳細をまとめました。
健康運動指導士になる方法、試験概要、受験資格や活躍場所など、資格の詳細について解説していきます。
健康面から人々を支える仕事に取り組みたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
コンテンツ
健康運動指導士とは?
人それぞれの体質や体調に合わせた運動メニューを考えたりアドバイスしたりする仕事です。
健康管理は、自分一人では意識しているようで難しい側面があります。そのため、客観的な指導者から適切なアドバイスをもらうことで健康改善に働きかけることが可能です。
太りすぎや運動不足を始め現代社会で起こりやすい健康に関する問題など、健康的な生活を送るためには日頃から健康を意識した体づくりが大切になります。
介護になる前の予防、病気になりやすい体を作らないための予防など、健康運動指導士は子どもから大人まで健康を支えているわけです。
健康運動指導士は、専門知識を使いながら人々の健康習慣をサポートする役目を担っています。
健康運動指導士の仕事内容
人それぞれの体や心の状態に合わせて運動の方法から食育の知識をアドバイスするなど、的確な運動プラン実施していくのが仕事です。病気を未然に予防する段階で生活習慣に働きかけていきます。
例えば、メタボリックの予兆がある方に対して日頃の運動習慣や食習慣に関するメスを入れていく流れです。
無理のない運動プランでその人の健康的な生活を維持していきます。
健康運動指導士は、健康指導に関するプロフェッショナルの仕事です。できる限り健康的に生きるためのアドバイスを担っています。
健康運動指導士はこんな人に取得してほしい!
福祉施設や保健所、病院など、健康の調子を崩しがちな人を始め、スポーツに取り組みたい人が通う施設で働きたい方に役立つ資格です。
上記のような分野に興味のある方、現在勤務中でスキルアップを考えている方におすすめできます。スポーツに関わる仕事に就かれている方にもおすすめです。
他の医療や福祉資格を持っている人の場合、スキルアップを兼ねて資格を取得するのもおすすめできます。
既存の資格と健康運動指導士の資格を合わせれば、新しい観点から仕事に取り組めるかもしれません。高齢者を始め、体に変化がある世代の人たちにはとくにサポートが必要になるはずです。
健康運動指導士の知識が役立つため、日頃から上記のような人たちと接する機会が多い方は資格を活用できます。
健康運動指導士になるにはどんな過程があるの?
健康運動指導士の資格を取るには、主に2つのルートがあげられます。
1.養成講習会を受ける
2.健康運動指導士を育てる養成学校の講座を完了
1または2の条件をクリアしたあとは、認定試験に合格して登録後に健康運動指導士として活動できます。
養成講習会では、専用のテキスト使いながら勉強を進めていく流れです。現在は新型コロナの影響もあり、3日間×3期で合計9日間の条件で授業を受けていきます。
養成講習会は東京・神奈川・大阪・福岡などで実施されているため、近場のものから選びましょう。
上記の地域が遠い、時間的な都合から難しい場合は、eラーニングシステムを使った方法で学べます。eラーニングとは、パソコンやスマホからインターネットの環境を使って動画やWEB資料で学べる勉強スタイルのことです。
交通費の負担を減らせるだけでなく、連続で講義を受ける条件もありません。前期または後期の受講期間内であれば、自由に好きなタイミングで講習を受けられるメリットがあげられます。
健康運動指導士になるメリット
体の健康づくりに関する基礎知識が身につくため、自分自身に対する健康意識も高まります。
学んだ知識は自分に実践することもできるため、最新の知識を日々学びながら相談者にも助言することが可能です。
年齢を問わず、早めに健康意識を高めることで病気になりにくい状態を整えられます。
身近な人々の健康に関するアドバイスができるため、家族や友人の援助も可能です。
また、国家資格の一つとして社会的な信頼性があるため、健康運動指導士は肩書きの一つにできます。
転職先や就職先によっては、資格の取得が採用に有利に働く可能性もあるかもしれません。長く働ける業界で経験を積んだり、キャリアを積んだりすることで仕事に関する道を開けます。
以上のように健康運動指導士の資格を取れば、プライベートから仕事まで幅広い分野で学んだ知識を活かせるのが利点です。
健康運動指導士の資格について試験概要は?
現在、健康運動指導士はインターネットから受験できる試験方式で実施されています。
筆記形式の試験とは違うため、日頃パソコンの操作になれていない方は練習が必要かもしれません。
反対に仕事でパソコンを使える技術がある方なら安心して受験できます。
健康運動指導士の試験は、現在インターネットから一定の期間で開催されており、試験会場にあるパソコンを使って回答していく流れです。
事前に個人を認識するIDをインターネットから発行します。試験当日は、開始時間の15分前に入室することや個人情報を確認できる証明書(パスポート・学生証・運転免許証など)を持参するのが決まりです。
健康運動指導士の試験に年齢制限はないため、何度でも受験できます。
当日は本人確認ができる証明書を忘れないようにしながら早めに会場へ着くようにしましょう。
受験資格は指定の国家資格も対象です
医療や福祉系の国家資格がある人は、健康運動指導士の受験資格に当てはまる可能性があります。
例えば、国家資格の柔道整復師や理学療法士、作業療法士などがあげれます。あなたの国家資格が当てはまるか確認しましょう。
資格を持っていない人の場合は、学校へ通う形で養成学校の科目をクリアすることで受験資格に該当する流れです。
健康運動指導士は、他の関連資格を持たれている方がスキルアップするのに最適な資格といえます。
今まで勉強してきたことが活かせる可能性があるため、自分が該当する場合はぜひチャレンジしてみてください。
他にも対象になる国家資格や条件があるため、詳細は公式サイトを確認しましょう。
試験の難易度・合格率まとめ
健康運動指導士の合格率は、約50~60%台で推移しています。難易度は普通レベルで、試験対策にしっかりと取り組めば合格できるラインです。
健康運動指導士を受験される方は、ある程度医療や福祉サービスに関する知識や実践が伴っている方が多いかと思います。
基本知識は身に付いているため、試験で知識を引き出せるように暗記を繰り返していきましょう。日頃勉強してきたことやテキストを通して学んだことをじっくり復習しておけば合格できる範囲です。
試験日から逆算してスケジュールを立てながら復習して、試験本番までにインターネット受験の想定をイメージしておきましょう。
ゆとりを持った計画で挑んで無理のないようになるべく継続的に勉強していくのがポイントです。合格率は半分程度のため、油断せずに試験対策をやり尽くす勢いで取り組んでみてください。
受験料・試験会場・試験時間
*受験料
健康運動指導士の資格を取得するのにかかる費用を簡単にまとめました。
*講座の受講料(テキスト代込み):137,238円〜
*試験の受験料:13,619円
※2021年3月現在の費用で税込み。価格は変更の可能性あり
国家試験に関わるプログラムになっているためか、費用は高めの傾向にあります。
*試験会場
現在、インターネット試験の受験で全国にある各地の試験会場から受験できます。
自分が住んでいる地域から近い会場を指定しておきましょう。試験会場の開催に関する詳細は下記のページから確認してみてください。
*試験時間
試験時間は約120分です。問題は多肢選択方式で選択します。
合格後は5年ごとに更新が必要です
健康運動指導士の資格には、有効期限があります。5年ごとの更新が必要なため、その都度税込22,000円の料金がかかる点も覚えておきましょう。(※価格は2021年3月現在の内容です。)
更新期間を過ぎた場合は、認定試験を受けなおして合格後に登録すれば資格を得られます。
忘れてしまうと手間がかかるため、健康運動指導士の資格を継続して持ち続けたい人は、5年ごとの更新を意識しておきましょう。
健康運動指導士の資格があるとどんな職場で活躍できるの?
試験に合格後、健康運動指導士の資格を持つ人が働ける場所の一例をあげてみました。
- 保健所、健康組合など
- 診療所、病院
- スポーツクラブなど
- 学校
- 福祉施設、介護老人施設
上記の施設で健康運動指導士は、健康管理に対する指導をすることが可能です。地域の人々に馴染み深い施設に勤務していることがわかります。
フリーランスで活動している人もいるため、ブログやSNSでの発信を通して健康運動指導士の肩書きを使えば、仕事の幅が広がりそうです。
大学や専門学校で同時取得ができる人の場合は、狙っている就職先にアピールするときの材料にできるかもしれません。
地域の生活に密着した仕事内容と言えるため、人々の生活を根幹からサポートできる素敵な役割と言えます。
健康運動指導士の年収・給料をリサーチしてみた
働く施設によって幅があるため、健康運動指導士の年収は約200~400万円と言われています。
例えば、関東近辺のスポーツジムの正社員として働く場合、月給18万円〜の求人を見かけました。
この場合はおおまかに計算すると給料は、18万円×12ヶ月=216万円になります。ボーナスや手当がある会社なら、さらにプラスの金額が期待できるかもしれません。
ただ、働く地域や企業、経歴やスキルによって金額は変わってくるため、あくまで一例として捉えておきましょう。
他の国家資格がある方は、補助の資格として医療や福祉施設で働くと給料が上がりやすいかもしれません。
健康運動指導士の将来性を見つめてみた
健康意識に対する高まりは、今後増えていくことが予想されます。高齢者が増える社会では、健康的に長く生きる方法を問われることが増えると考えられるからです。
若い世代でもボディイメージを維持したいことや自信を持ちたいことから運動に関する意識は高まっていると言えます。
また、健康運動指導士は、スポーツジムや高齢者の施設などで求人が募集されていることが多いため、さまざまな地域で働きやすいと言えそうです。
ただ、健康運動指導士は年収や安定性の面から長い面で考えると、資格単体で取ってしまうより他の医療資格と並行して扱うのがベストの選択かもしれません。
医療や福祉の国家資格でメジャーなものと一緒に活かし合うことで、お互いの持っている良さを発揮できます。
自分がどんな分野を中心に今後活躍していきたいかで求める仕事や資格、勉強は変わってくるはずです。
自分なりのキャリアプランを見つめながらどんな方向に進んでいきたいかを模索して、ぜひ勉強に励んでみてほしいと思います。
*高齢者と関わる機会が多い方は、下記のページもチェックしてみてください。
まとめ:健康運動指導士の資格は健康アドバイスができる内容
人々の健康に関するアドバイスができる健康運動指導士の資格について詳細を見てきました。
健康運動指導士になる方法は、国家試験などで受験資格をクリアして講座を受講して、試験に合格と登録をすることで得られます。
他の医療や福祉に関する国家資格を持っている方なら、比較的取りやすい内容と言えるかもしれません。
試験は現在、各地の会場でインターネットを使って実施されており、簡単なパソコン操作ができるスキルも必要です。
健康運動指導士が活躍できる場所としては、スポーツジムや福祉施設などがあげられます。
他にも医療機関や保健所、介護施設など、学んだことを活かせる場所が多くあるのも利点です。医療や福祉、スポーツに関心の深い方はぜひ学んでみてほしいと思います。
生活する人々を支える仕事の健康運動指導士は、スポーツや健康に興味のある方が好きを仕事に活かせる内容なので、条件が合う方はぜひチャレンジしてみてください。