近年、保育士の人材不足がニュースでも取り上げられており、今後も業界的な人材の需要は増していく可能性が高いです。
また、資格の特徴として、筆記試験で合格したものは3年持ち越せるというポイントがあり、忙しい社会人や主婦(主夫)の方でも準備をすれば時間をかけて合格できます。
そんな中で…
「テキストは何を選ぶべきか?」
「オススメの過去問はどういったものがあるのか?」
「社会人になってからも資格は取得できるのか?」
こういった悩みが出てくるかと思います。
そこで今回は以下のポイントに絞って解説していきます
- テキストの選び方
- オススメのテキストや過去問題集
- 社会人や既卒の方向けの勉強方法
コンテンツ
保育士試験に合格したい!これだけは押さえたいテキストの選び方
「テキストを選ぶ基準が分からない」
「テキスト選びで失敗したくない」
「テキストはいっぱいあった方が良いのか?」
こういった悩みが出てくるかと思います。
特に忙しい社会人や主婦(主夫)の方の場合だと、複数のテキストを見比べながら勉強するというのは現実的ではありません。
実際にテキストを選ぶ時には…
- 最新版のテキストを選ぶ
- テキストは1つに絞る
- 他者評価以外にも注目する
上記の3点が大事になってきます。
ここでは上記の3点の理由を解説していきたいと思います。
①最新版のテキストを選ぶ
「テキストは予算を抑えたいから中古で買おう」
———ちょっと待ってください。それは少し危険かもしれません。
テキストに関しては最新版選ぶことをオススメします。
その理由としては以下の点が挙げられます。
- 試験の中には法律や制度に関する知識が必要になる
- 法律などの改定ポイントは試験で出題されやすい
- 古い参考書だと誤った知識が定着している可能性がある
間違った知識が定着すると訂正するのにも時間がかかります。また、改定ポイントは引っ掛け問題として出しやすいので得点源ともなります。なので、テキストは多少お金がかかっても最新版を購入しましょう。
②テキストは1つに絞る
次に大事なのがテキストを1つに絞るです。
複数のテキストを使って学習することは以下のようなリスクがあります。
- テキストによって説明のニュアンスが異なるので認識がズレてしまう
- 学習と復習のサイクルが確率できず、理解が不十分になってしまう
- 調べ物をする際に、参照元が複数となってしまい混乱する
複数のテキストを持つとそれぞれの解釈を統一する作業が発生する為、理解するのに時間がかかり不十分になる可能性があります。その為、テキストは1つに絞り、本番まで徹底的にやり込むようにしましょう。
③他者評価以外にも注目する
「買ってみたけどうまく使いこなせなかった」
「理解しづらく、勉強が思うように進まない」
テキストを購入した際にこういった経験をされた方もいらっしゃると思います。
原因はズバリ、他者評価だけでテキストで選んでしまったという点が挙げられます。
もちろんAmazonなどで購入する際に星やレビューなどを参考にするのは悪いことではありません。ただ、その際に”テキストが自分に合っているか?”という視点が大事になってきます。
具体的には以下のようなポイントになります。
- 自分の生活スタイルに合わせて活用できるか?
- 自身の理解度やレベルに合っているか?
- 試験本番まで使い込めるか?
評価以外に上記の3点を注意すると良いです。
同じテキストでも、その人の生活スタイルや知識レベルによって良し悪しが分かれます。また、試験本番までしっかりと学習と復習を繰り返し、使いこめるものでないと理解が不十分になってしまう可能性があります。
その為、テキストを選ぶ際には他者評価以外にも目を向けてみましょう!
保育士試験対策におすすめのテキストは?とっておき3選!
前述のポイントを踏まえて、押さえておきたいオススメテキストは以下の3つです。
- ユーキャンの保育士 速習テキスト
- 福祉教科書 保育士 完全合格テキスト
- いちばんわかりやすい保育士合格テキスト
基本的に3冊ともスケジュール的に多忙な社会人や主婦(主夫)の方でも無理なく取り組める内容となっています。
ここでは更にそれぞれの特徴を解説していきたいと思います。テキストを見比べて迷っている方はこの中から選ぶことも検討してみてください。
①効率を重視したいなら?「ユーキャンの保育士 速習テキスト」
2021年版 ユーキャンの保育士 速習テキスト
<特徴>
・フルカラー+豊富な図解で視覚的にも分かりやすい
・ポイント確認テストがテーマごとに挟まれるため知識の定着がしやすい
<概要>
保育士試験の講座もあるユーキャン。そのノウハウを詰め込んだのが「ユーキャンの保育士速習テキスト」です。独自の分析に基づいた解説を行ってくれるため、実践向きのテキストとして評判も非常に良いです。上下巻があるので注意しましょう。
<金額>
・1353円
②一つ一つ確実に理解したいなら?「福祉教科書 保育士 完全合格テキスト」
福祉教科書 保育士 完全合格テキスト
<特徴>
・本文中のキーワードが過去問でどのように出たかをわかりやすく解説!
・頻出ポイントなどもまとめて掲載し、体系的に知識を学べる
<概要>
過去の試験を徹底分析し、補足解説。合否を分ける細かい出題内容にも対応しています。上下巻の2分冊になっており、「社会福祉」「子ども家庭福祉」「保育の心理学」「子どもの保健」の4科目を扱っています。上下巻があるので注意しましょう。
<金額>
・2090円
③わかりやすさ重視なら?「いちばんわかりやすい保育士合格テキスト」
いちばんわかりやすい保育士合格テキスト
<特徴>
・保育士試験の科目を完全解説。
・豊富な図表とわかりやすい文章で学習可能
<概要>
・「〇×式一問一答問題」を掲載することで自分の理解度の把握ができ、最新試験の出題傾向に完全対応しています。上下巻があるので注意しましょう。
<金額>
・1980円
保育士試験対策におすすめの過去問題集は?とっておき3選!
テキストを購入したら次は過去問題集です。過去問題集も様々ですが、共通して使いやすく、何度でも繰り返し使えるものを購入するのがベストです。
上記の点を踏まえつつ、ここでは目的別に以下の3冊をピックアップしました。
- 効率よく演習をしたい→「ユーキャンの保育士 過去&予想問題集」
- 徹底的に演習して万全にしたい→「福祉教科書 保育士 完全合格問題集」
- 早く合格したい→「1回で受かる!保育士過去問題集」
では、早速解説していきたいと思います。
①効率よく演習するなら?「ユーキャンの保育士 過去&予想問題集」
ユーキャンの保育士 過去&予想問題集
<特徴>
・過去問題と予想問題合わせて掲載しており、演習にも幅広く対応
・解説文は論点を押さえており、過去問はシンプルな見開き構成
・予想模試は本番想定で、1,2日目のそれぞれ2回分を収録
<概要>
・解く→確認→解説で間違った箇所を確認し、知識の定着を図ることが可能です。また、長年の過去問を難易度ごとに分析することで、自身の学習進度に合わせて取り組めます。
<金額>
・2970円
②徹底的に演習するなら?「福祉教科書 保育士 完全合格問題集」
福祉教科書 保育士 完全合格問題集
<特徴>
・過去10年以上の本試験を分析し、頻出問題を厳選。
・問題に対する解説だけでなく、周辺知識も含めて体系的に学習可能
・本試験(2021年前期)1回分をまるまる収録。
<概要>
・やや難易度の高い問題も収録し、「合否を分ける一問」などにも対応可能となっています。
また、前述の『福祉教科書 保育士完全合格テキスト2022年版』の上下巻と併用することでより効果的な学習が可能となります。
<金額>
・2420円
③早く合格したいなら?「1回で受かる!保育士過去問題集」
1回で受かる!保育士過去問題集 ’22年版 (2022年版)
<特徴>
・筆記試験の過去3年4回分の筆記試験問題を収録.。
・最新の法改正に対応して詳しく解説
<概要>
・最新法改正&新保育所保育指針に対応しており、本試験感覚で学習することが可能です。また、別冊の解答や解説が収録されています。
<金額>
・1980円
また、より試験の詳細などが気になる方は下記の記事も併せて読んでみてください。
社会人・既卒から保育士を目指す!保育士試験の特徴を知っておこう
「試験内容はどうすれば良いのか分からない」
「資格取得したいけど卒業してからだいぶブランクがある」
「筆記は勉強すれば良いとして、実技はどうしよう」
専門学校や大学を卒業した方は自動的に資格取得となりますが、社会人の場合だと取得方法は違ってきます。
ここでは、社会人や既卒から資格取得を目指す方に向けて、以下の特徴を解説していきたいと思います。
- 筆記試験と実技試験について
- 実技試験の具体的な対策方法
筆記試験と実技試験がある
まず、社会人や既卒の方が資格を取得する場合、筆記試験と実技試験に合格する必要があります。
具体的な試験内容としては以下になります。
試験概要
<筆記試験>
■保育原理/教育原理及び社会的養護/児童家庭福祉/社会福祉/保育の心理学/子どもの保健/子どもの食と栄養/保育実習理論
■実施時期 《前期》4月、《後期》10月
<実技試験> 以下の中から2分野を選択
■保育実習実技(音楽表現に関する技術、造形表現に関する技術、言語表現に関する技術)
■実施時期 《前期》6月、《後期》12月(筆記試験の全科目合格者のみ)
※試験科目が一部免除される場合があります。
・2年以内に一部科目に合格していて、免除申請した場合。
・幼稚園教諭免許状所有者の場合→保育の心理学・教育原理・実技試験が免除されます。
試験は条件に当てはまれば、免除される場合もあるのでしっかりとチェックしましょう。
また、筆記試験に関してはシンプルに勉強すればOKです。しかし、実技となるとそうはいきません。では、実技試験の場合はどういった対策方法があるのでしょうか?
実技試験の対策はどうする?学校に通わずに対策する方法
「筆記試験は良いけど実技試験の対策はどうすればいいの?」
「できるだけ学校に通わずに対策したい」
スクールを通さずに対策をする場合だと以下の2点がポイントになります。
- 3分野から2つを選んで受験する
- 想像力を大事にする
3分野から2つを選んで受験する
実技試験の場合、音楽表現に関する技術、造形表現に関する技術、言語表現に関する技術の中から2つ選んで受験します。つまり、1分野は捨ててOKということです。
また、私としては言語表現に関する技術を選択することをお勧めします。理由としては、それぞれの分野で求められる合格基準にあります。
- 音楽表現に関する技術:保育士として必要な「歌・伴奏の技術・リズムを総合的に、かつ豊かに表現できる力」があるかどうか
- 造形表現に関する技術:保育士として必要な「情景、および人物などを豊かにイメージした描写・色使いができる力」があるかどうか
- 言語表現に関する技術:保育士として必要な「声の出し方や表現上の技術、幼児に対する適切な話し方」ができるかどうか
それぞれの採点基準を見た際に、言語表現に関する技術以外は対策や練習方法が明確にしづらいです。
その為、少しでも合格率を上げるためにも、言語表現に関する技術を選ぶことをオススメします。次いで選ぶのなら、造形表現に関する技術となり、音楽表現に関する技術は捨てるという観点になります。
想像力が重要
「じゃあ、言語表現に関する技術以外の対策はどうすれば良いの?」
音楽表現に関する技術/造形表現に関する技術の場合、採点の基準が曖昧です。その為、受験する際には想像力が重要となってきます。
実技試験ではもちろんある程度の技量は採点されます。しかし、それ以上に重視されるのが”子供目線での対応ができているかどうか?”です。
これに関しては実際に親戚や自分の子どもに手伝ってもらうというのは難しいかと思われます。その為、”実際に子どもがいた場合にどういった反応が想定されるか?”を見立てる想像力が重要となってきます。
完全独学で保育士を目指す人向け!実技試験対策おすすめテキスト
前述の通り、実技試験では想像力が重要になってきます。とはいえ、それだけでは合格できるか不安になるかと思います。
そこで、ここからは実技試験を想定したオススメのテキストを紹介したいと思います。
ぜひ、参考にしてみてください。
- 「テキストをシリーズで揃えるなら?「ユーキャンの保育士 実技試験 合格ナビ」」
- 「一から対策したいなら?「保育士実技試験完全攻略」」
テキストをシリーズで揃えるなら?「ユーキャンの保育士 実技試験 合格ナビ」
ユーキャンの保育士 実技試験 合格ナビ
<特徴>
・イラストが豊富で資格的に学ぶことが可能
・試験会場の様子や持ち物などの本番向けの情報も掲載
・シリーズでテキストがあるので、揃えれば体系的に学びやすい
<概要>
【音楽に関する技術】
・自身のレベルに合わせて選べる課題曲の楽譜をそれぞれ2パターン掲載!
・合否を分ける弾き歌いアドバイスつき。
【言語に関する技術】
・自身の話しやすさで選べる課題の4話それぞれアレンジ例を2パターン掲載!
・演じ方ポイントつきだから、独学でも素話のコツがつかめる。
【造形に関する技術】
・時間内に絵を描くコツや構図、塗り方について合否を分けるポイントがわかる!
・鉛筆のタッチまでわかる作品見本はフルカラー。
<金額>
・1540円
一から対策したいなら?「保育士実技試験完全攻略」
保育士実技試験完全攻略
<特徴>
・保育士実技試験の「音楽」「造形」「言語」の3分野すべてを網羅
・分野ごとに、出題傾向、練習のポイントから試験の流れ、実際の試験で役立つテクニックまでを解説。
・受験者のQ&Aも掲載。
<概要>
・試験詳細も明確に書かれており、指示も的確
・言語分野は台本、造形は構成などの詳細な情報が掲載
・実際の試験の加点ポイントなども解説
<金額>
・1430円
今回が全体像を把握してもらう為に概要のみとなりましたが、本格的に受験を検討されている方は下記を参考にしてみてください。
保育士のテキストは自分に合ったものを!計画的に学習しよう!
最後にここまでの内容を振り返ってみましょう。
- テキストは1つに絞り、最新版のテキストを選ぶ
- テキストは自分の学習スケジュールに見合ったものを選ぶ
- 過去問題集は何度も繰り返し使えるものを選ぶのがベスト
- 社会人や既卒の方の場合は筆記試験と実技試験がある。
今回は独学的な要素をメインに解説させていただきましたが、もし”独学が不安だ”という方はスクールなどで講座を受講してみるのもアリです。詳細な情報が下記の記事で解説されています。
「スクールの受講をするか迷っている」
「どのスクールを選べばいいか分からない」
そういった方に疑問にお答えする内容となっています。
今回の記事が資格取得に向けて、参考になれば幸いです。