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FP3級の合格率はどのくらい?FP3級の合格率推移から難易度を検証します

前章でも触れた通り、FP3級は難易度が低い資格試験です。はたして本当に難易度は低いのでしょうか。ここではFP3級の難易度について、実際の合格率データから検証を行います。

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FP3級って?概要や合格率、難易度をチェック!

FP3級の試験日や勉強時間の目安から、難易度、合格率まで以下で解説させて頂きます。

FP3級の試験日や勉強時間の目安

FP3級の試験日はもちろん年度によって異なるので、確認が必要ですが、基本的には年に3回開催されています。2022年の場合だと、試験日は第一回が5月、第二回が9月、第三回が2023年の1月の予定です。試験日に関しては公式サイトを必ず確認するようにしましょう。

FP3級に合格するために必要な勉強時間は、目安として80時間から150時間と言われています。1日2時間勉強時間を確保できるなら、2ヶ月から3ヶ月の勉強期間という計算になります。

社会人をしながらでも比較的勉強時間を確保しやすい難易度ではないでしょうか?

FP3級の難易度が低いと言える3つの理由

FP3級資格は他の国家試験と比較すると易しいといえるでしょう。その理由を以下でご紹介しています。

【FP3級の難易度は低め!理由①】マークシート方式である

FP3級が他の国家資格よりも易しいと言える一つ目の理由は、筆記試験の出題形式としてマークシート方式が採用されていることです。

60問中30問が2択問題であり、30問が3択問題であるほか、〇×で回答する形式であるため、記述で回答するよりもハードルが低いのではないでしょうか。

【FP3級の難易度は低め!理由②】基本的な問題が多い

FP3級が難易度低めである二つ目の理由は、基本的な問題が多くひっかけ問題が少ない点が挙げられます。

テキストをしっかりと勉強して理解を深めたうえで過去問演習を行って問題傾向を抑えておくことで対応が可能です。

【FP3級の難易度は低め!理由③】試験は年3回実施

FP3級が難易度低めである理由の三つ目として挙げられるのが、試験が年3回実施されていることです。

FP3級取得を思い立ったらすぐに勉強を始めるのがよいでしょう。

年に3回合格のチャンスがあるのは他の試験と比べると恵まれています。

多くの国家試験が年1回の試験であるのに比べると、仮に不合格であったとしても数か月後にすぐに試験を受けられるからです。

筆記試験の合格率はきんざいで60%程度、日本FP協会では85%程度となっています。以下詳しくみていきます。

2021年のFP3級合格率【きんざい/日本FP協会】

2021年のFP3級の合格率を確認してみましょう。2021年の筆記試験の合格率を団体ごとにみていきます。

【2021年FP3級の合格率】きんざいの場合

きんざいは、2021年1月のFP3級、筆記試験の合格率が63.8%、5月の筆記試験の合格率が47.8%でした。

実技試験は、個人資産相談業務の合格率は、58.7%(2021年1月)、59.7%(2021年5月)となっており、保険顧客資産相談業務の合格率は、56.0%(2021年1月)、47.8%(2021年5月)となっています。

合格率は受験する回によってばらつきがありますが、筆記試験を突破した半数程度が実技試験に合格をしています。

けれども、過去のデータからきんざいはFP協会と比較すると難易度が高いことがわかります。FP協会の合格率はどうでしょうか。

【2021年FP3級の合格率】日本FP協会の場合

FP協会の筆記試験合格率は、87.9%(2021年1月)、83.3%(2021年5月)であり、合格率は80%を超えています。

実技試験においても、86.5%(2021年1月)、76.7%(2021年5月)と受験月によって多少の変動はありますが、FP協会の合格率は高いといえるのではないでしょうか。

FPの試験は「きんざい」と「FP協会」

これまでの内容から、FP3級の試験を主催する団体は2つの団体があることがわかりました。この2つの団体について少し説明を加えます。

2つの団体とは、きんざい(正式名称:一般社団法人金融財政事情研究会)と日本FP協会(正式名称:NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会)です。

1950年に旧大蔵省所管の社団法人として設立されたきんざいは、金融機関に勤務する方に対して実務上に必要となる知識を研鑽する場を提供しています。

一方、1987年に設立された日本FP協会はFPの普及を目的に設立されたNPO法人であり、個人で活動するFPを支援する役割を担っているといえるでしょう。

FP3級は筆記試験と実技試験がある!

FP3級は、筆記試験と実技試験があります。筆記試験は、きんざいも日本FP協会も内容に違いはありませんが、実技試験の内容はそれぞれの団体ごとに異なっています。以下でFP3級の実技について団体ごとにご紹介します。

受験者数は、きんざいがおよそ28,000人であるのに対して、日本FP協会は33,000人と、ここ数年は日本FP協会の方が多いです。

合格率も日本FP協会が高いことから、金融機関に勤務する方できんざいの資格でないといけないという場合でなければ、日本FP協会を受験する方が合格に近いといえるでしょう。

【FP3級の実技とは?】きんざいの実技試験

きんざいの実技試験は、「個人資産相談業務」と「保険顧客資産相談業務」のいずれかを選択します。受験者の実務における必要性からどちらにするかを選択するケースが多いでしょう。

【FP3級の実技とは?】FP協会の実技試験

日本FP協会の実技試験は、「資産設計提案業務」の一種類です。家計などの一般的なニーズに幅広く応えられる能力が求められるでしょう。

(内部リンク集) ・fp3級 難易度 ・fp3級 勉強時間 ・fp3級 独学

【FP3級】きんざいと日本FP協会の受験者数推移

それでは、FP3級のこれまでの受験者数について過去5年間のデータを見ていきましょう。

【FP3級】過去5年間の筆記試験 受験者数推移

こちらは、過去5年間(2017年1月から2021年5月)の筆記試験の受験者数推移を表したグラフです。

5年前はきんざいの受験者が3万人前後、FP協会の受験者が2万人弱でしたが、徐々にFP協会の受験者が増加しています。

コロナ禍の影響で、2020年5月の試験は中止となりました。その影響で、2020年9月の受験者数はきんざいとFP協会ともに、受験者数は過去5年間で最も多くなりました(きんざい約3万5千人、FP協会約3万人)。

FP協会の受験者数はもともと増加傾向にありましたが、2021年に入ってからは過去最高の受験者数を更新し続けています。

直近5月ではついに3万5千人を超えるなど、コロナ禍で、FP3級資格取得を目指す人が増えているあらわれともいえるでしょう。

【FP3級】過去5年間の実技試験 受験者数推移

FP3級の実技試験の受験者数の推移はどのようになっているでしょうか。

FP協会の受験者数が増えている

実技試験に関しても、これまでは圧倒的にきんざい受験者が多かったのに対して、2020年9月以降からFP協会の受験者数が増加しています。

2021年5月には、ついにFP協会受験者がきんざい受験者を超えました。個人の方のFP3級取得希望者がここ1年でうなぎのぼりであることがわかります。

きんざいの受験者は金融機関勤務の方が多いので、受験者数は安定しており、筆記試験と同様およそ3万人が受験します。

きんざいでは、受験者それぞれの専門に合わせて「個人資産相談業務」と「保険顧客資産相談業務」のいずれかを選んで受験します。

年度末の受験者数が多い

FP3級合格を手にするためには、筆記試験合格を経て実技試験合格をしなくてはなりません。

データをみてみると、実技試験の受験者数は年度末が多いという傾向が見えてきました。

年度ごとに受験者数を見てみましょう。例えば2017年度。5月、9月、1月(2018年)の3回を比較すると、3回目の1月の受験者数が最も多くなっています。

同様に2018年度、2019年度とみてみると、やはり年度末の1月の受験者数が最も多いことがわかります。年度内に結果を出したい!と思う受験者の方が多いのかもしれません。

2021年度は、年度はじめの5月から受験者数が多く、FP3級に対する注目が高まっていることが予想できます。

【FP3級】きんざいと日本FP協会の合格率推移

それではFP3級の実際の合格率を順にみてみましょう。

合格率推移をきんざいとFP協会で比較すると、筆記試験と実技試験ともにFP協会の合格率が高いことがわかります。

以下詳細をみていきます。

【FP3級】過去5年間の筆記試験 合格率推移

まず、FP3級の筆記試験の合格率推移をみてみましょう。

年度や受験月によって幅はありますが、きんざいの合格率は50%から70%FP協会の合格率は80%であることがわかります。

FP協会は過去5年間の推移をみても、ここ1年で受験者数を大幅に伸ばしているのにも関わらず、合格率は5年前の70%台から増加傾向であり、ここ数年は80%超の合格率となっています。

個人で受験するならFP協会の筆記試験を受験する方が易しいことは明らかです。

【FP3級】過去5年間の実技試験 合格率推移

FP3級実技試験の合格率の推移はどうでしょうか。

こちらも筆記試験同様、きんざいと比較するとFP協会の合格率は80%前後と合格率が高いことがわかりました。

きんざいの合格率は、「個人資産相談業務」は60%程度、「保険顧客資産相談業務」は50%程度となっています。

きんざい受験者は金融機関勤務者が多いことから、実務に直結した専門性が求められるため、FP協会と比較すると難易度が高いと考えられます。

【FP3級】受験月(1月・5月・9月)ごとの合格率推移

これまでのデータをみると、年度ごとに合格率が低めな年と高めな年がみられるように、受験月によって合格率の違いはあるのでしょうか。

実際に過去5年間のデータを分析して検証してみました。

FP3級は9月受験が最も合格率が高い?!

過去5年間の受験月ごとの平均合格率を算出したものがこちらの表です。

なんと、筆記試験においては、きんざい・FP協会いずれにおいても9月受験が最も合格率が高いことがわかりました(きんざい9月平均合格率66.4%、FP協会9月平均合格率82.2%)。

実技試験においては、きんざいの「個人資産相談業務」は9月がだんとつに合格率が低いです(きんざい個人9月平均合格率52.0%)。

しかしながら、きんざいの「保険顧客資産相談業務」とFP協会は9月受験が最も合格率が高いことがわかりました(きんざい保険9月平均合格率52.4%、FP協会85.2%)。

受験月にこだわりがなければ、ゲン担ぎに9月受験をするとよいかもしれません。

合格率から難易度を分析し、FP3級に合格しよう!

本章では、FP3級の難易度について、実際の合格率データから検証を行いました。

その結果次のことがわかりました。

*FP3級合格率まとめ

  •  FP3級の受験者数はここ数年増えており、過去最高の受験者数を更新している
  •  FP3級の筆記試験合格率は、きんざいが50%から70%、FP協会が80%でありFP協会の試験の方が易しい
  •  FP3級の実技試験合格率は、きんざいが50%から60%、FP協会が80%でありFP協会の試験の方が易しい
  •  FP3級の合格率の最も高い受験月は9月である

もし、あなたがFP3級取得を目指していて、きんざいかFP協会かどちらの団体で受験しても構わないのであれば、FP協会で受験するのが合格に近いかもしれません。

難易度も高くないFP3級はしっかりと対策すれば取得を目指せる資格です。勉強スケジュールを立てて試験に挑んでみましょう。

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