ファイナンシャルプランナー3級を独学合格するには、適切な勉強方法を実践していく必要があります。ファイナンシャルプランナー3級は、必要な勉強時間を確保して、ポイントを押さえた勉強をしていれば安定して合格できる試験です。この記事では、合格に必要な情報をお伝えしていきます。
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ファイナンシャルプランナー3級の試験に独学で合格できるか?3つの理由から問題なく合格できます
ファイナンシャルプランナー3級の試験は、以下の3つの理由により独学で合格できます。
- ファイナンシャルプランナー3級は合格率が高く受かりやすい試験
- ファイナンシャルプランナー3級の勉強時間の目安は60〜80時間
- 問題の焼き直しが多いので過去問中心の勉強すれば対策できる
ファイナンシャルプランナー3級の試験は合格率が高く、必要な勉強時間はそこまで多くありません。加えて、過去に出題された問題の焼き直しが多いので、過去問中心の勉強をすれば試験対策には十分です。
それぞれの内容について、一つひとつ詳しく確認しましょう。
ファイナンシャルプランナー3級は合格率が高く受かりやすい試験
ファイナンシャルプランナー3級試験は、合格率が高く受かりやすい試験です。ファイナンシャルプランナー3級の概要とともに、以下の表でおおまかな合格率を確認してみましょう。
受験資格 | FP業務に従事している者・従事しようとしている者 ※実質、誰でも受験可能 |
合格基準 | 60%以上 |
合格率(日本FP協会) | 学科試験:70~80% 実技試験:80~90% |
出題形式 | 学科試験:マークシート形式 実技試験:日本FP協会はマークシート形式、金財は記述式 |
学科・実技試験ともに70%以上と高い合格率になっており、10人受ければそれぞれ7人が受かる試験であることがわかります。
さらに、ファイナンシャルプランナー3級は、誰でも受けられる試験です。受験資格は「FP業務に従事している者・従事しようとしている者」と定められてはいますが、確認書類の提出などは一切求められません。実質的に誰でも受験ができます。
たとえば、ファイナンシャルプランナーの2級を受けるためには、3級に合格していることなどの受験資格が必要です。そのため、合格率が高かったとしても、もともと選ばれた人しか受けられないので、一概に簡単な試験であるとはいえないでしょう。
しかし、ファイナンシャルプランナー3級は、誰でも受験できる試験にもかかわらず合格率が高いので、独学でも受かりやすい試験であるといえます。
ファイナンシャルプランナー3級の勉強時間の目安は60〜80時間
ファイナンシャルプランナー3級の合格に必要な勉強時間の目安は、60〜80時間程度です。一日2時間勉強したとすれば、1カ月程度で達成できます。他試験に比べて合格までに必要な勉強時間は多くありません。
具体的な試験で比較すると、ファイナンシャルプランナーと同じく有名資格である簿記2級や宅建などの場合、300時間以上の勉強時間が必要とされています。そのため、勉強時間だけ見れば、ファイナンシャルプランナー3級の4〜5倍程度の時間が求められるのです。
合格までに必要な時間が短いのであれば、それに比例して勉強量は少なくてすみます。そのため、ファイナンシャルプランナー3級試験は、勉強量的にも少なく、独学で合格しやすい試験であるといえるのです。
問題の焼き直しが多いので過去問中心の勉強すれば対策できる
ファイナンシャルプランナー3級の問題は、過去に出題された問題の焼き直しが多いので過去問中心の勉強をすれば試験に合格できます。3級では、似たような問題が何度も出題され、過去問の選択肢がそのまま出てくるケースさえあるのです。
過去問中心の勉強で対策できない試験の場合、独学で合格するのは難しくなります。なぜなら、膨大な情報が詰め込まれたテキストの中から、試験に出てくる内容を自分で取捨選択して覚えていく必要があるからです。そのため、過去問で対策ができない高難易度な試験の場合には、予備校などの利用はほぼ必須になってきます。
ファイナンシャルプランナー3級の試験は、適切な教材を選択すれば、過去問中心の勉強で十分対応できる試験です。そのため、独学で合格しやすい試験であるといえます。
ファイナンシャルプランナー3級の勉強方法は?3ステップで進める
ファイナンシャルプランナー3級の勉強方法は、次に紹介する3ステップで勉強しましょう。
- テキストを通読する!全体像の把握
- 学科の問題を最低3回繰り返す!基礎的な知識を習得
- 実技の問題を3回反復する!応用的な問題を解く
ファイナンシャルプランナーは合格しやすい試験であると説明しましたが、試験範囲自体は以下の6科目にわかれ、非常に幅広いです。
試験科目 | 主な範囲 |
ライフプランニングと資金計画 | ファイナンシャル(ライフ)・プランニング、社会保険、年金と税金、ローンとカード、資金計画など |
リスク管理 | リスクマネジメント、生命保険や損害保険などの保険制度全般など |
金融資産運用 | マーケット環境の理解、預貯金、純金積立など金融類似商品、投資信託、債券・株式投資、金融商品に関する税金など |
タックスプランニング | 日本の税制、所得税や各種所得の内容、住民税・法人税・消費税など |
不動産 | 不動産に関する取引・規制・税金・有効活用など |
相続・事業承継 | 贈与に関する法律・税金、相続に関する法律・税金、相続財産の評価、相続・事業承継対策など |
上記のような広範囲からの出題に対して、得点につながる勉強をするためには、適切な勉強をする必要があります。合格率が高く受かりやすいはずのファイナンシャルプランナー3級試験に挫折する人の多くは、方向性を定めずにやみくもに勉強した人です。
挫折しないために、次に紹介する手順でメリハリをつけて勉強を進めるようにしてください。
①テキストを通読する!全体像の把握
ファイナンシャルプランナー3級の勉強でまず最初にやるべきなのは、テキストをざっとでいいので通読し、全体像を把握することです。膨大な範囲のファイナンシャルプランナー試験は、次々に勉強している制度や内容が変わります。そのため、全体像を把握しないまま進めると、どの部分を勉強しているのかを見失い、頭に残りにくくなってしまうのです。
通読するだけでは覚えられないからやる意味がないのではと感じる人もいるかもしれません。しかし、制度の大まかな流れや用語を一度確認しておくだけで、次の手順の問題集に取り組んだときの定着度に大きな差が出てくるのです。
このステップでは、あくまでも全体像の把握や用語に触れるのが目的なので、この段階で暗記しようしてはいけない点に注意してください。しっかり定着させるのは次の手順以降の勉強ですので、読み終えればそれでいいくらいの気持ちで、気軽に通読しましょう。
気負いすぎると最初の手順で挫折してしまうので、意識的に気を楽にして読み進めてください。
②学科の問題を最低3回繰り返す!基礎的な知識を習得
テキストが通読できたら、次は問題集の中の学科の問題を3回解いてください。テキストを通読して全体像が大まかにわかった状態ですので、比較的スムーズに進むでしょう。
このステップで注意してほしいのが、一度解いただけでは頭にほとんど残らないことです。そのため、2回目繰り返したときに一度目に繰り返したことの大部分を忘れていても、そこでくじけないようにしてください。
1回目よりも2回目、2回目よりも3回目の方が確実に頭に残っていくので、しっかり3回繰り返しましょう。ファイナンシャルプランナー試験3級の試験では、ある程度うろ覚えでも正解できる問題も多く出題されます。諦めずに、合格のために必要な最低限の基礎知識を、このステップで習得してください。
③実技の問題を3回反復する!応用的な問題を解く
学科の問題を3回繰り返したあとには、実技の問題を繰り返して応用知識を習得していきましょう。学科と実技の問題に取り組むタイミングをずらすのは、学科試験の範囲を繰り返してまずは少しでも確実な知識を増やすためです。学科と実技を同時に進めると、多くの人は覚えることが多すぎて挫折してしまいます。
学科と実技は出題形式は異なりますが、出題範囲は同じです。そのため、学科の問題で基礎知識を押さえていると、実技の問題は解きやすくなります。ただし、出題形式や出題される切り口が異なるので、簡単には正解できません。学科で基礎知識を押さえたから大丈夫だと、油断しないようにしてください。
実技試験に苦手意識をもつ人が多いですが、実技よりも学科試験の方が合格率が低いです。そのため、まずは学科の勉強を優先するようにしてください。学科の勉強を万全にすることで、実技も合格点を取りやすくなります。
必要な教材の選び方は?評判の良いテキストを選ぶ
試験合格には必要な教材を選ぶおすすめの方法は、評判の良いテキストを選ぶことです。ファイナンシャルプランナー3級は7割以上の人が合格する試験なので、大多数が使う評判の良い教材を選んでおけば合格につながりやすくなります。
評判の良いテキストには、それに対応した問題集が発売されているのであわせて確認してみてください。教材間の参照のしやすさを考慮して、テキストと問題集は同じシリーズを選ぶようにしましょう。
参考までに、利用者の評判が良いテキストを3つ紹介します。
テキスト名 | 特徴 |
みんなが欲しかった!FPの教科書3級 (TAC出版) | フルカラーの図解と初心者にもわかりやすい解説が人気 |
史上最強のFP3級テキスト(ナツメ社) | 網羅性が高く本試験の出題カバー率が95%以上とダントツ |
うかる!FP3級速攻テキスト(日本経済新聞出版) | 情報量の多さとわかりやすさが両立した良書 |
試験合格のために、テキストと同じシリーズの問題集も用意して勉強しましょう。
実技試験の選択方法は?大きな差はないので好きな方を選ぶ
ファイナンシャルプランナー3級の試験実施団体は、以下の表のとおり日本FP協会と金融財政事情研究会(金財)の2つです。学科試験の内容は共通ですが、実技試験の内容は異なります。
試験実施団体 | 実技試験科目 |
日本FP協会 | 資産設計提案業務 |
金融財政事情研究会(金財) | 個人資産相談業務 |
金融財政事情研究会(金財) | 保険顧客資産相談業務 |
多くの人が選択する日本FP協会の「資産設計提案業務」と金財の「個人資産相談業務」は、ほとんど同じ出題範囲や難易度になっているので、どちらを選んでも大きな差はありません。そのため、好きな方を選んで問題ないです。
受験者層の違いがあるので単純な比較はできませんが、日本FP協会の実施試験の方が合格率は高いため、気になる人は資産設計提案業務を選択するといいでしょう。
金財の「保険顧客資産相談業務」は、主に保険の仕事関係者か保険関係に特化して知識を得たい人向けの内容になっています。現在損害保険会社に勤めている人や将来的に就職を考えている人は、保険顧客資産相談業務を選ぶのをおすすめします。
ファイナンシャルプランナーの独学が不安?対策講座を活用しよう!
ファイナンシャルプランナー3級の試験は独学で合格できるか不安な人は、対策講座の利用を検討してみてください。効率的な勉強ができますし、多額の費用を払うことで覚悟も決まるので、合格をより確実なものにできます。
ファイナンシャルプランナー試験のおすすめ対策講座は、以下の4つです。
- 隙間時間に学びたい人には「フォーサイト」
- 通信講座の知名度で選ぶなら「ユーキャン」
- 合格までの最短ルートをとるなら「アガルート」
- 3級に特化した内容で価格を抑えて学びたい人には「大原」
一つずつ確認していきましょう。
隙間時間に学びたい人には「フォーサイト」がおすすめ
フォーサイトは、通信講座で隙間時間にコツコツ勉強していきたい人におすすめです。フォーサイトのeラーニング「ManaBun(マナブン)」を使えば、自分のライフスタイルに合った学習スケジュールを自動で立ててくれるので、挫折せずに最後まで学習しやすいです。
フォーサイトの特徴
- 臨場感のある生配信授業やeラーニングで隙間時間に学べるフォーサイト
- 効率的な学習で高い合格率を誇る
- 全国平均を超える合格率のバリューセットもおすすめ低価格で質の高い学習を提供
\受講スケジュールや受講者の声も確認できます!/
フォーサイトのカリキュラムを確認
通信講座の知名度で選ぶなら「ユーキャン」がおすすめ
CMでおなじみのユーキャンは、知名度も高く大手の安心感があるのでおすすめです。受講生も多く歴史も長いので、初めて通信講座を利用する人でもスムーズに利用できます。
合格までの最短ルートをとるなら「アガルート」がおすすめ
アガルートでは、受験生が本当に必要としていることを見極めて提供しています。合格に必要な最小限の講座体系や良質なテキストを求める人は、アガルートの利用を検討してみましょう。
アガルートの特徴
- 合格までの最短ルートを提供してくれるアガルート
- 予備試験や司法試験など難関資格に強い
- 月に1回講師によるカウンセリングが受けられる
\受講スケジュールや受講者の声も確認できます!/
アガルートのカリキュラムを確認
3級に特化した内容で価格を抑えて学びたい人には「大原」がおすすめ
ほかの資格講座では、2級とセットになった講座のみしか用意されていない場合もありますが、大原では3級にしぼった講座で価格を抑えて学べます。「資格の大原」で知られ、多くの合格者を出しているのが魅力です。
大原の特徴
- 圧倒的な合格数を誇る資格の大原
- 教室通学、映像通学、通信講座から選べる受講スタイル
- まずは気になる資格の資料請求から
\受講スケジュールや受講者の声も確認できます!/
大原のカリキュラムを確認
ファイナンシャルプランナー2級の勉強方法も知りたい!
ここまでファイナンシャルプランナー3級の合格に向けた勉強方法をご紹介してきましたが、合格後を見据えて2級の勉強方法を知りたいと考えている人もいるのではないでしょうか。ファイナンシャルプランナー3級に合格すれば、2級の受験資格が得られるので、今のうちから2級の勉強方法を押さえておくのもいいでしょう。
ファイナンシャルプランナー2級の勉強方法について知りたい人のために、ファイナンシャルプランナーの対策方法は?3級2級のおすすめ勉強方法を紹介!にて詳しい勉強方法を解説しているので、ぜひご覧ください。
ファイナンシャルプランナー3級の合格に向けて適切な勉強方法を実践しよう
ファイナンシャルプランナー3級は、合格率高く必要な勉強時間が少ないので、独学でも受かりやすい試験です。しかし、試験範囲自体は膨大なので、間違えた勉強方法をしてしまうと受かるのは難しくなります。そこで、この記事で紹介した3ステップ勉強方法を実践してください。
適切な方法で勉強をすれば、ファイナンシャルプランナー3級に効率的に合格できます。試験合格に必要な勉強だけに時間を使い、合格を確実なものにしましょう。